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思考のスケッチ

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日々のあれこれについての未熟な思索と潜考。あくまで「スケッチ」、すなわち思考行為の一部的な言語化であり、決して「主張」として表現できるものではありません。
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#早稲田大学

「日本の大学の第二外国語って廃止した方がいいと思う」に対する批判への応答

今回の記事では、自分が数ヶ月前に書いた記事に対するStella.氏の批判へ応答する。元記事と批判記事にまず目を通したい方は以下のリンクからお願いします。 元記事: Stella.氏による元記事に対する批判: では、まずわざわざ自分の記事に決め細かく目を通した上で、自分の議論に対する貴重な批判をいくつも挙げて頂いたStella.氏に感謝したい。自分の議論に対してさまざまな視点や立場から建設的な批判を頂けることは、なによりの喜びであり、自分の知的発展において大きな役割を果た

日本の一部フェミニズム活動家に対して思ったこと

フェミニズム、すなわち女性解放思想、女権思想など様々な名称で呼ばれる思想は、女性の権利の主張と男性支配的社会に対する批判を何世紀にもわたり展開してきた。特にジェンダー平等が著しく遅れた日本に対しても、フェミニズムは大きな影響を与えている(日本におけるフェミニズム運動の歴史は遥か前のことであるが、そのようが議論が一般的に行われ、検討し始められたのは随分最近のことであろう)。 しかし日本では、一部インテリ層等々を除けば、フェミニズムはすこぶる不人気だ。特にネット上では、「フェミ

斎藤幸平とセドラチェクの対談から思ったこと

NHK「欲望の資本主義2022」をご覧になられたでしょうか。 正月早々NHKでこのような興味深いドキュメンタリーが観れるのは本当に良いことだ。特に今回印象に残ったのは今絶賛人気上昇中の斎藤氏とセドラチェク氏の対談である。日本の番組ではまれに見る、熾烈な対談であったが、自分の感想を端的に言えば、この二人、結局目指す方向は同じなのだが、両者のバイアスによって、その議論は対立的なものになっていたという感じだ。 まず、自分の家族と国家が社会主義政権を経験したセドラチェク氏は、斎藤

早稲田生はつまらない

たまに早稲田大学って本当につまらんとこだなって思う。 何故かって? これだけ頭が良くて、才能を持った人達が沢山いて、尚且つ色んな事ができるリソースが集まってるのに、大半の人が同質的な集団へと自己を変えていってしまうから。大学生活で、主体性を持って何か「クレイジー」で面白いことをやろうとする人が居なさすぎるから。 大学では程よく遊び楽しんで、3年になったら就活して、高年収のトップ企業入って、そのまま「エリートコース」歩んでという典型的早大生を否定するつもりはない。むしろそ

ずっと何も書いてませんでしたが、何か書こうと思います。

どうも、お久しぶりです。知ってましたか、平均的な社会人が1分にインプットできる日本語文字の総数は600-700字らしいですね。飛ばし読みを含めれば、おおよそ1000字ぐらいというところでしょう。 なぜ開始早々「1分に読める量」に関して話してるかと言いますと、noteって何を書けばいいのかなと色々悩み、考えていた時のヒントがこれだったからです。noteの利用者が一日にこのアプリを利用している時間を考えた場合、むしろ一般的な人はよっぽど面白い内容でなければ、1日の貴重な時間を使

大学春学期の1ヶ月を振り返る:対面授業と緊急事態宣言

 春学期が始まって早くも1ヶ月が経とうとしている。去年一杯は「自粛ガチ勢」だったが、正直インドア派な自分でもこの状況が1年以上が続くとかなりきついくなる。そんな中、幸いにも早稲田大学は多くの科目で対面授業を採用している。今まで、早稲田でずっと一人暮らしをして来たが、2020年の大学はいつも無人だった。飯屋に入れば自分以外に2組いる程度、大学の構内は人一人居なかった。「誰も居ない大学」の記憶が未だ鮮明である自分にとっては、今の大学を見ると感動する。学生でぎっしり埋まった大通りと

「人生の夏休み」なんかじゃ勿体無い!

  思えば自分が一年生だった頃、「おお今年から大学生か!人生の夏休みだからいっぱい遊んで楽しんだ方がいいよ」と周りの人から良く言われました。それどころか、有名スポーツ飲料の広告にすら「大学!人生の夏休み!」なんてキャッチフレーズが使われていたのを見て、日本に戻ったばかりの自分は正直かなり困惑しました。何故なら自分が知る限り大学=「人生の夏休み」なんて多くの人が思っている国は見たことが無かった。「や、大学なんて学位を取るだけに行くんでしょ」と考える方は別に個人の自由なので、どう