マウスピースの選び方解説
サックス奏者の市川海容です!今回はマウスピースを選ぶ際のポイントについて解説していこうと思います。
マウスピースは楽器本体以上に音色に大きく影響を与える部分です。使うからには信頼できるマウスピースを選びたいですよね。
まずは品質で選ぼう
多くの種類があるマウスピースですが、最近は個体差のない機械仕上げのものも出てきました。初心者の方は自分で選ぶのは難しいはず。そんな中、機械仕上げのマウスピースは選ぶ時にハズレを引くようなリスクがありません。実際にはDaddarioのSelect Jazzなどがこれに当てはまります。
アルト、テナー用が発売されています。値段が手頃なのも魅力です。
最近はカラフルなsyosというメーカーの3Dプリンターで作成されたABS樹脂製のマウスピースもありますね。私も知人に吹かせてもらいましたが中々良い音がしました。しかも吹いていて楽です。こちらも1/100mm単位で成形してるとのことで非常に精度の高いマウスピースです。
様々なプレイヤーとコラボしたモデルが出ています。見た目も特徴的です。
その他では、Vandoren、Selmerあたりが個体差はあるものの品質が高いと言えるでしょう。Meyer、Ottolinkあたりは左右で差があったり個体差が大きいので初心者の方にはオススメしません。
ちなみに私はアルト、テナー、ソプラノ全てVandoren V16です。アルトのみS++というチェンバーが狭いモデルを使っています。
細かいチェックをしよう
まずは歪みがあるものや左右で揃っていないようなものは避けましょう。ティップ部分の傷や凹みなどが無いかもチェックしましょう。中古のマウスピースを選ぶ際は特に気をつけて見てください。中古だと歯が当たる部分が凹んでいるようなものもたまにあります。
マウスピースの開き
これも重要な部分です。リードの番手との相性を考慮しましょう。試奏に行くときは何種類かの硬さのリードを持って行くといいでしょう。
広い開きに硬いリードでは吹きにくいし大変です。Vandorenは内箱の側面に適した番手が書いてあるので参考になります。ハードすぎるセッティングで力んでしまっては道具が良くても音には悪影響が出てしまいます。
私は上記のマウスピースに赤JAVAの3番を使用しています。
実際に試奏してチェック
実際に試奏しないとわからないことも沢山あります。微妙な個体差、音色の明暗、自分の好み、吹き心地などをチェックしましょう。
幾つかの種類のマウスピースから選ぶ場合は、まずどのメーカーのどのモデルにするか決めてから、開きのバリエーションを選ぶ作業に入ると効率が良いです。
おわりに
目標とするプレイヤーと同じセッティングで演奏したいという方もいると思います。試しに一度吹いてみた上で、そのプレイヤーと自分のフィジカルな部分での差を考慮して選ぶようにしましょう。
目標とするプレイヤーがハードでコントロールの難しいものを使っているから自分も、という選び方はやめて、自分のフィジカルに適したものを使う方が目標に近づけるでしょう。
マウスピースは音色に大きく寄与しますが、それ以上に奏法の方が寄与します。目標であるプレイヤーがどんな吹き方をしているのかを研究する方が後の成長に繋がるし、コントロール能力も向上すると思います。
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