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版画の魅力を最大限に活かすために版画部屋を作った頭の悪い話。

どうも貝Pです。久々に版画のことを書こうと思いました。今回はお部屋のことだけですが、新しく購入している版画のことやがいかに大事かを書くネタはあるのですが、コロナ関係でやりたいことができなくなってしまい、それはまた今度書かせていただきます。

さて、先ずはこれまでの版画の記事を紹介しておきます。そちらからみていただけるとありがたいです。

版画部屋ができるまでの経緯


 さて、プライベートの話になるのだが、実家の水回りが元々壊滅的1歩手前でずっと頑張っていたが、大雪でダメになってしまい、もともと家も傾いている状態だったので、家族と話し合い家を新築することになった。そこで思い立ったのがこの時点では版画4点もあるので版画を活かした部屋にしたいと思うのが版画を持つ者の宿命。私が購入しているアールジュネスの担当者も最初版画購入時に「最初買っているといざ引っ越しなどをするときに版画をどう飾るかをいの一番に考えてる人が多いみたいっすよ」と言われ印象に残っていたのだが、まさにその思考に陥った。
 新築の話をするうちに私の部屋が10畳と言われ(隣の部屋空き部屋なら繋げて14.5畳の部屋にしたいと言われたら一掃された。畜生)、版画友人や担当者とも何回か私が持っている作品からどういう部屋が映えるのかを相談に乗ってもらい、建築会社に部屋の想像を話し、CGで再現したものを写真撮り、また相談......と何回か繰り返した。
 部屋の壁。床。天井。趣味のアニメグッズが邪魔しないようにどうするか。照明。個人的にプロジェクターもつける。部屋の方角から遮光にも気を付けるようにカーテンも慎重に選び、壁や照明はいろんな資料を引っ張り出してもらい、こういうのが欲しいをインテリアコーディネーターに話し、コーディネーターはノリノリで探すが、家族に引かれるという犠牲も払い完成させた。
 PINOT NOIR MADREPERLA(1枚目)。SAKURA PRISM(2枚目)。雪月花(漆版)(3枚目)。PRISM NIGHT DREAM(4枚目)を踏まえてだ。さて皆さんならどういう部屋を想像されますか?きっと正解はないのでこの4枚の特徴を活かす部屋を想像してみてください。

PINOT NOIR MADREPERLA(私が初めて購入した作品)
SAKURA PRISM(「2つ目に購入した作品。一番好きなイラストレーター:藤真拓哉先生の作品)
雪月花(漆版)(3枚目に購入した作品で初の漆)
PRISM NIGHT DREAM(4つ目に購入した作品)

できた部屋がこれだ

壁に飾ってみた。

 さて、写真で見せた通り、フレーム白の枠白1、フレーム白の枠黒1、フレーム黒の枠黒1、フレーム黄色系の枠黒茶系1。そして新しく購入したフレーム白の枠白がさらにもう1枚を加味して私的に考えたお城がこれだ。我ながらいい感じではないだろうかと自負している。

 床は焦げ目系の板を。壁は遠目からだとわからないがいろんな色が重なって黒っぽく見えるようにしている。3か所だけ黒色で、一面だけ(版画を置く場所)白にしている。(2枚目)ここにディーゼルを用意し見るというコンセプトが完成した。天井はで統一し、版画を全体的に撮ることにしても違和感がないようにしている。
 ちなみに真昼の明るい時間帯でもカーテンなどを閉めるとこんなに暗くなり、遮光もばっちりだった。

遮光カーテンのお力。スゲー!どうしても隙間から光が少し零れますが写真通り全然見えない。
赤っぽい色や青系、灰色系などの横模様が不規則に並んでいます
それぞれ飾ったのを撮影

 先ずは反射で映り込んでしまっているのは謝罪をさせていただく。中にはアクリル板を利用した表現方法の版画もあるのでどうしても反射は免れない。遠目から見ても、近くから見てもそれぞれ存在感が充分にある。近くから見てどう映るかか心配だったが、杞憂だった。壁の色がいろんな色が疎らにあるのでTHE黒の色がより目立つようになった。

お楽しみはこれからだ

 さて、舞台は整った。ここから本番だ。そうこれで作品がどれだけ美しく映るのかだ。早速だが見てほしい。先ずは暗くなるところから版画をセットし、写真を1枚パシャリ。その後版画用につけた上からの照明のスイッチを入れる。すると、

わかりやすいように少しだけ夜間モードをつけている。

 あああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!(*´'Д') : ;* : ; 貝Pは9999のダメージを受けた。
 なんとか致命傷を受けるぐらいで済んだが、ライトのオンオフしただけでこの破壊力は凄まじい。いきなり真っ黒の状態からパット現れるのは心臓に悪いぜこんちくしょう。その後もほかの作品でスイッチのオンオフで試したのだがそれぞれこういう風に見える。

この作品を知らない?まぁ待て待て。まだ慌てる時間じゃない。
これはiPhoneのカメラの夜間モードを完全にオンにした時の写真。写真に映すと真っ黒でもかなり見える。

これを演出しているのは部屋を作成するときに拘ったこのライトになる。

 見ての通り左上右上からそれぞれ暖色系のライトを当てている。そう舞台などで演じる人が光を集めるのと同じ仕組みだ。しかも調光も可能なものだ。これをするメリットとしてはいままでの版画でも映っているかもしれないが、上からだとライトの反射がないのだ。だから素人の我々の技術でも綺麗に写真に映すことが可能になった。だがあくまで暖色系の色を当てただけなので、正面から白色系のライトを当てたり色違いのライトを当てようとするとまた気を遣って写真を撮らないといけないのだが、どうしても光のライトは入ってしまう。
 あと調光をするとこれも大きく変わるのだが、肉眼だとかなり変わるのだが、残念ながら写真だと中々わかりにくい。一番わかりやすかったのが相も変わらずSAKURA PRISMだったので彼女で見比べてみよう。

調光で最弱設定。
調光で最強設定

 おわかりいただけただろうか。彼女の肌の質感が違う。下だとより肌の質感がよくなっているのがわかる。照明も暖色系のいい色だったがどうしても欲が出る。この上からのライトを利用して他の色で当てたいという欲が生まれてしまった。それこそ学校で演劇部が利用するくるくる回してライトの色を変えれるあの仕組みをしたい。作品によってはこの色がいいというのが複数色存在している。それを左からはこの色を強く、右からはこの色を優しく当てて、さらに正面からは白色や暖色を当てると・・・・・・じゅるり。おっとつい我慢できなくなった。

一旦まとめ

 ということで版画を大いに楽しむために版画を見る部屋を作ってしまったのを紹介をさせてもらった。この部屋を作ったことに誇りはもてるが完全に満足しているかと言われればそうではない。当初計画していたよりライトがかなり壁側によりすぎてしまっているのだ。なのでかなり鋭角にしか当てられないのが唯一の欠点である。これはもう出来上がっているので文句を言ってもどうしようもない部分だったので一旦飲み込んだのだが、どうしてももっと手前にほしかったという本音は一生続くだろう。今後の課題も見えてきた部分もあるのでまだまだ版画の作品を大いに引き出すための旅は終わらない。次は版画を遊ぶためにいかに光が大事な存在なのかもっと深堀した内容を書きたいと思う。カメラを極めんとする知人を召喚して撮影会をしノウハウなども聞きたいと思う。それではまたどこかで。版画に興味があれば是非とも「版画 アールジュネス」と調べればいろんなイラストレーターの作品があるのであなたが刺さる作品と出会うだろう。その時は是非とも社員にいろいろと聞いて楽しんでほしい。

新人の娘の紹介

 ということで、折角だしさっき上でちらっとフライングで出したが、前の家を解体し仮住まい中に届いた作品「PURE PRISM(ME版:メタル版)」を紹介しようと思う。PRISMシリーズの最新作(5作品目)で今回は2種類(通常版・ME版)あり、会場で両方見て、ME版を買わせていただきました。

 Twitterでつぶやいていた通り、仮住まいで写真を撮る余裕もなかったので、段ボールに書いてあった番号1ではしゃぎ箱から出して5分だけ鑑賞及び写真を撮影し、箱に戻して約半年。遂に遊べたのでその感想を綴ろうと思う。そして先に謝ることがある。これは魅力を文章に完全に落とし込むことができるかと言われればNOである。正直自分が購入した作品もそうだが、版画会場で見させて遊ばせてもらったりと多少はいろんなものを見ていろんなパターンを見たのだがこの作品では私が今までの見たことがない種類だ。版画友人といろんなパターンで試したのだが、「叶わない。俺ら2人ではこれを綺麗に映すのは無理だ」これが最終感想だった。先ずは白色のライトを当てたのを複数枚あげる。

上からのライトのみ。
上からのライト+白色強を間接的+暖色ライト2(右上調光で弱)
上からのライト+白色強を間接的+暖色ライト2(右上調光で強)
白色強ライトのみ

 先ずは全体的な感想としては相も変わらずまた藤真先生は人物・背景・装飾品と細かいところまで手を抜いていないというのが第一印象。しわから透けている部分の色の出し方。感嘆しか出ない。
 最後の写真がわかりやすいと思うのだが、この作品はラメが女の子のマカロンちゃん以外全体的に散りばめられている。それこそウエディングドレスからマカロンが持っている花、後ろの式場まで全部がキラキラとなる。カメラ越しでは映らないのが残念。2枚目だと光を当てている場所の周りに小さな白い光があると思うのだがそれ全部ラメの反射なのだ。女神降臨とはまさにこの瞬間のためと言わざるを得ないくらい奇麗なのだ。また3枚目で今度はマカロンに光を集中するとこれまた肌が色白くなりより立方的に見える。そして憎いのがなんと藤真拓哉先生のサインに注目してほしい。1枚目と他はどれでもいい。そう、サインも光るのだ。サインも光るじゃねぇか!!!!と歓喜の怒りが沸いた。その後もしばらく白色系で遊び今度はいろんな色を当ててみた。ピックアップして3枚をここにあげる。

 何度も申し訳ないがこれは肉眼で見ているのと写真を通してみるのでは全然違う。写真のもこれはこれで趣があるのだが、生はやばい。かなりやばいくらい良くて写真と違う。単色の色だけ当てたのでここで白色を当てたのだが、ここからがさらに狂わさせられた。

 そう、勘がいい方は気づいたかもしれないが色変化は勿論しているのだが、一番注目してほしいのは絵の周りのメタルの枠である。そうおかしいのだ。右側に色付きライト。左側が白色強を当てている。だから本来は左側がメタルいろのままで右側がその色になると思った。そう思っていたのだが、事実は小説より奇なり。白色部分まで色が浸透しているのではないか。しかも1枚目と2枚目の左上側をよく見てほしい。オレンジ系と紫系を当てたのだが、明らかにほかの色も混じっているのだ。レインボー色に近い色が出ているのだ。なぜだ?誰か有識者教えてほしい。枠の部分は波模様になっているのだがそれが関係しているのか?だがこれはあくまで2次元の話なのだが、それでも版画なので堀具合なども多少あると思うのだが光を当てるとこんな風になるのだろうか。ちなみに下は上から青色、下から暖色系の光を当てた時である。決して黄色ではないのであしからず。どうだろうか。上に青だけを当てた写真があったと思うのだが、そっちは全体的に青色になるが、下側から暖色を当てると、正直絵自体に青の変化は少ない反面、周りのメタルの枠がかなり変わるのがお分かりだろうか。

右側のグラデーションがなんとも綺麗

 ちなみになのだがこれは近くから見ているのだが遠目から見るとまた全然違ってくる。写真で違いを撮ろうとしたのだが、写真だと近場と一緒なのだ。写真を撮る意味ないのだ。つまり課題をまとめるとこうだ。

  • 全体的にラメがあるのは確認できるが、全てを光らせて見ることができない。(どこにスポットを当てれば一番いいのかはっきりとわからない)

  • これまでと違って絵の一部だけ他色で光らせようとしたら枠が変化する。

  • その枠の仕組みがわからないのでメタルの枠を活かしたマカロンをどう表現すればいいのかわからない

  • 遠くからと近くからで見方は変わるのだが写真では変化は分からない。

 中々難しい課題である。近々友人とはとりあえず諦めてカメラに非常に詳しい知人を呼んで撮影会をする予定なので、また戦果報告もしたいと思う。綺麗。美しい。なんじゃこりゃ!しか出てこなかった今回のPURE PRISM(ME版)を紹介させてもらった。長くなったが5000文字もする長文を読んでもらい感謝しかない。またどこかで版画の巡り合わせで会おう。

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