kaimaru21

作業療法士です.野球が大好きな作業療法士です.

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マガジン

  • 読書感想文

  • はじめて地域支援事業に関わった話

    地域支援事業に携わるまでの経験談です.

最近の記事

少しの余裕と少しの自分勝手

一笑いして年を越そうと思ったが,積雪がアンテナに影響してみれない状態である.今年はこんな年なんだなと,若干,辟易している. コロナウィルスの感染拡大から始まり,感染対策を気にかけながら一年が終わろうとしている.マスクの常備,帰宅後のうがい手洗いとアルコール除菌は習慣となっている.エコバッグの持ち歩きが未だ習慣になっていない現状は,コロナウィルス対策の意識がいかに私の習慣に影響したかを物語っている. 正直,大変な一年だったと思っている.震災の時とは違い,移動の手段はあれども

    • 本人と家族のコミュニケーション

      ひとはそれぞれ色々な顔を持っている. 家族や友人など過ごす人によっても違うだろうし,職場や家,慣れ親しんでいるや初めてなど場所によっても違ってくるだろう.何をするかによっても違ってくることもあるかもしれない. 利用者家族から,「最近,死にたいと言うことが増えました.ただいつもわたしとはケンカになってしまうから…何を話したらいいかわからなくなるんです」と,相談をされたことがあった. 「本人と家族のコミュニケーション」という共同での作業がうまく遂行できていないのだと思った.

      • 最近,作業科学について学んでいる

        タイトルの通り,作業科学を学ぶ時間が増えている. きっかけは,検討会にむけて事例をまとめているときの友人の言葉だった. 「このクライアントは,その作業ができるようになってどういう存在になった?」 と言われたことだった. 今まで失っていた作業を再獲得し,「元気になった.またできると思っていなかった」とクライアント本人や家族に感じてもらえたことを,もっと言葉として伝えられるのではないかと思えた. doing:すること being:存在すること becoming:変化するこ

        • 声掛け

          通所リハビリでのある一場面. クライアントが,自分が使ったタオルケットをたたもうとしている.そこへ支援者が声をかける. 「わたしがたたみますよ」 「大丈夫.わたしできるから」 「そんな気を使わずに.わたしがやりますから」 どうして,この押し問答になってしまうのかと疑問に思った. 一言,「ありがとうございます」と添えて,目の届く範囲にいる. 「手伝いますよ」と声をかけて,一緒にタオルケットをたたむ. 声をかける前に,見守る. このようなやり取りの前に,なぜ,どち

        少しの余裕と少しの自分勝手

        マガジン

        • 読書感想文
          2本
        • はじめて地域支援事業に関わった話
          3本

        記事

          ナースコールを押さない理由

          病院や施設で生活を送る際に,「ナースコールを押して,支援者を呼ぶ」という行為が必要になることがある. 特に,ADL(排泄や更衣など)に介助を要する場合は,重要性が増す行為となる. 時々,支援者から,「ナースコールの理解ができていない」という話を聞くことがある. これは,「支援者がナースコールを押してほしいとき」と「クライエントがナースコールを押す必要があると思うとき」に齟齬が生じていることが多い. この齟齬をそのままにしていると転倒や転落などの事故につながり,クライエン

          ナースコールを押さない理由

          わたしの野球観戦の景色

          プロ野球の開幕が6月19日に決定した. 先の見えない日々を過ごしてきた選手,チームスタッフ,球団関係者の方々には何よりの知らせだと思う. そして,開幕を待ち望んでいたファンにとっても. わたしもその一人だ. しかし,残念ながら球場で野球を観ることはもう少し先になりそうだ.そんな寂しさと,球場に行ける日を楽しみにする気持ちをこめて,わたしのみている球場の風景を書いていこうと思う. わたしは電車で球場に向かうことが多い.家からの最寄り駅でもチラホラとユニフォームを着た人をみかけ

          わたしの野球観戦の景色

          「居るのはつらいよ」を読んで,過去を振り返る.

          「居るのはつらいよ」を読んだ. 博士号を持った臨床心理士が居場所型デイケアで経験したことを,ケアとセラピーを主人公として書かれた学術書だ. いる と する ケア と セラピー アジール と アサイラム ただ,いる,だけ など,作業療法士としてクライエントに関わる上で貴重な学びとなる内容だった. 本当だったら,仕事中に出会った出来事と本で学んだことを元に考えていたのだけれども,途中で自分の過去の「いる」を考えてしまっていた.個人的な経験だけれども書いていこうと思う.

          「居るのはつらいよ」を読んで,過去を振り返る.

          社会的処方を読んで.

          西智弘さん編著の,社会的処方を読んだ.以下,感想を述べる.  〇社会的処方とは  まずは,ざっくりと社会的処方を私なりに解釈した内容から述べる.医療機関に持ち込まれる問題の2~3割は,社会的問題と言われている.その社会的問題を解決するために,「つながること」を処方することが社会的処方.社会的問題の中でも,「社会的孤立」に焦点を当てて,内容は進んでいく. 〇没頭,熱中,表現の場づくり  先進的に社会的処方を実施しているイギリスでの実践や,日本での社会的処方のタネが紹介されて

          社会的処方を読んで.

          自粛生活に思ったこと.

          コロナウィルスの感染拡大に伴い、「自粛」した生活を求められています。「つらいなー」と感じることが増えてきたので、自分の生活がどのように変化しているか確認してみました。なお、生活行為の分類は、日本作業療法士協会の「生活行為の分類と内容」に基づきます。詳細は以下のリンクを参照してください。 まずは、自粛前の生活からまとめます。 〇日常生活活動:一人暮らし、セルフケア  〇手段的日常生活活動:家事、買い物、外食、自動車運転、電車 〇生産的生活行為(仕事など):老健の作業療法士。

          自粛生活に思ったこと.

          はじめて地域支援事業に関わった話③

          *感染症予防のため、今年度の事業の実施は延期となりました。今回の続きは、来年度に作成予定です。 前回は、地域支援事業に関われなかった後、どういうことを心掛けて行動したかについて書きました。今回は、地域包括支援センターから依頼をいただき、当日にむけての準備について書きます。 地域包括支援センターから施設に、介護予防教室への参加の依頼をいただきました。施設として依頼を受け、わたしが担当者となりました。県士会員としての派遣、施設の職員としての派遣と前回とは立場が違う中での参加と

          はじめて地域支援事業に関わった話③

          はじめて地域支援事業に関わった話②

          前回は地域支援事業に興味を持ち、参画の可否を上司に相談したところまで書きました。今回は、相談した結果と、次の依頼をいただくまでの私自身の変化について書きます。 上司に相談した結果、今回の地域支援事業への参画は見送るということになりました。理由としては、 ・施設内のリハスタッフのマンパワー不足 ・私自身の仕事の量と質 この2点があげられました。確かに長期休暇中のスタッフもおり、マンパワーは十分とは言えない状況でした。しかし、仕事の量と質については自分自身では期待に応えられ

          はじめて地域支援事業に関わった話②

          はじめて地域支援事業に関わった話①

          はじめまして。とある老健で作業療法士として働いている佐々木です。 今回、タイトルの通り、はじめて地域支援事業に関わった話を書きます。全部で、3~4回に分けて書く予定です。 まずは、地域支援事業に興味をもった出来事についての話となります。 きっかけは、地域包括ケアシステムの研修会に参加したときに訪れました。当時は、「業績あげろー」、「利用者増やせー」というプレッシャーのもと、何かいいアイデアが浮かぶかもしれない…という思いで参加を決めたことを覚えています。講義が終わった後

          はじめて地域支援事業に関わった話①