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こんなことから始まった

2023年1月中旬の寒い日の夜10時過ぎのこと。自宅から数メートルのところにある自動販売機。当時67歳の母、あゆ子はコーヒーが飲みたくなった。小銭を持って行った。まぁいつものことなんで、気にしないで自宅で愛猫と遊んでた。

今思えば!だけど、なかなか戻ってこなかった!認知症があるわけでもないし、自動販売機なんて近所に数か所あるから離れたとこにでも行ったのか…ぐらい。しかし、真冬の夜に軽装で自動販売機に行って数十分も戻らないのにおかしいとも思わなかった私も変!

でも、弟のはるきがその日は深夜勤務で夜10時ぐらいに出ていくんだけどあの日は、なかなか出発しなかったんだよね。後から、それは関係なかったんだけどね

急に鳴ったインターフォン

夜10時半ぐらいかな?インターフォンが鳴った。あゆ子がようやく帰ってきたのかと見たら、見知らぬ男性だった。

そこの自動販売機のとこでおばあちゃんが倒れています。

ん?と思いながら、案内されて行くと転んだあゆ子がいた。自力で起き上がることができなくて倒れたまんまだった。そばには教えに来てくれた男性といた女性が付き添ってくれていた。

あゆ子は、笑いながら『転んじゃった』と言う。何とか立てそうだったから立たせて、お礼を言って連れて帰った。顔には擦り傷!

当日は雪が降ってなくて、積もってもいなかった!普段は雪国なのですが近年の暖冬で降らない日なんて多かった。その数日後、ガッツリ大雪になりましたが

雪なんか降ってなかったから、あゆ子はサンダルで出かけていったもんだから転んだのよ。まぁ転びやすいものを履いていったと思ったわ。

60歳で看護師を定年退職してから、再就職よりのんびりダラダラ生活を選んだ。最初のうちは父、【和夫】もいたしダラダラしていても家事とか普通にやっていた。料理とかもやっていたよ。

転機は父の闘病→見送る

ちょうど、私が介護福祉士の国家試験の前日だよ。令和になる数か月前。私は翌日の試験の前に基礎知識を復習していた時

「お父さん、この前、肋骨にヒビあった時、肺に影あるから大きな病院で検査するように言われたらしいよ」と言った。当時は、和夫の酒癖の悪さに精神的に疲れたカビゴンとあゆ子は、実家を半分ぐらい夜逃げ状態で出て知ららないようにアパートに引っ越し別居してた。

試験の前日に、そんな心を揺るがすことを言うあゆ子にイライラの私は動揺より、『こっち試験控えてるときにそういう話しないで』と怒った。通常ならあり得ない態度!家族が、もしかしたら大病かもしれないのにカビゴンの態度ときたら……。

しかし、和夫は病院嫌いで促しても『俺、お金ないから』と受診を避けていた。

カビゴンの誕生日の2日前。夜中に和夫から、胸の苦しさを訴えてあゆ子はアパートから実家に向かう。救急車に乗り病院へ!

誕生日近くて、ウキウキだったカビゴンはこの連絡に、またもやテンション下がる。後日、精密検査となり、結果は【肺がん】

5か月後、闘病の末亡くなった。

闘病を実家で生活を支えていたのはあゆ子だった。

和夫を家族で見送ったら、夫を介護するという役割が急になくなり今後が不安になった弟のはるきは、和夫を見送った後は実家に戻りあゆ子と同居を始めた。カビゴンは職場の関係でアパートで独り暮らしを継続

はるきが戻ってきたことで、夕飯を一緒に食べるようになったから自宅での家事をするという役割は保たれた。ついでにはるきが可愛がっていたニャンコたちを連れてきていたので癒しにもなっていたんじゃないかな?

でもカビゴンが実家に戻ってきた2022年から、歯車が狂い始めた

続く


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