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「自己肯定感」は諸刃の剣

Kです。

「自己肯定感」について。

40年ちょい生きてきたわけですが、この年になって沁み沁み思う事があります。

これは「知人の知人」の話ですが、分かりにくいので…

  • 私の知人

というテイで書いていきます。

「過去の栄光」

こう聞くと、オジサンの自慢話を連想しますよね?

仕事の功績、大会で優勝、資格取得…

ネタは色々ありますが、この辺はまだOKだと思います。

何故なら、そこに至るまでに少なからず「努力」「苦労」が背景にあるから。

時代や運が味方した場合もありますが、行動の結果である時点で価値があります。 

パッとしない現状に納得がいかず
「オレだって栄光時代があったんだ!」
と言いたくなる気持ちは理解できます。

(イケてるかイケてないかは別問題)

ただ、厄介なのは【運】のみで「自己肯定感」を高めてしまった人です。

若いころ「モテ」た知人

知人とは同い年で、30歳を過ぎた頃に知り合いました。

端正な顔立ちで、若い頃モテまくっていたことが容易に想像できます。

母性本能をくすぐる「愛嬌」があり、モテるという自覚があるからか、意識か無意識かは分かりませんが、どことなく自信があるように見えます。

ただ、顔のパーツ・スタイル等の素材は良いけど、社会人としてはパッとせず「仕事ができない」部類に属します。

話を聞くと、人生の成功体験は「若い頃モテた」だけで、自分で努力して成し遂げた経験はない様子。

そんな彼は、知り合った頃から10年以上経った今も仕事はパッとしません。

そんな状態なのに、彼は今でもどことなく「自信」があるように見えます。

彼は若いころ素材だけで「モテた」自信を今でも持ち続けているのだろうか…

「自己肯定感」は大事だけど…

日本人は相対的に「自己肯定感」が低く、SNSなどでキラキラした比較対象が多い現代は、それに拍車が掛かります。

すぐに「ハラスメント」と言われてしまうので、酒の席で若者に過去の栄光を語る機会もないので、パッとしないオジサンにとっては生きにくい時代です。

とある記事で読んだのですが、独身男性が最も自己肯定感が下がって絶望するのは「46歳」というデータがあるそうです。

なんか分かる気がします…

パッとしないオジサンに限らず、全年代「自己肯定感」が低いので、結果を残していても、何を持っていても「自己肯定感」の低さが足枷になっている人が沢山います。

それ故に、ナチュラルで「自己肯定感」が高い人は、それだけで人生イージーモードなわけです。

ただ問題なのは、知人のように何の苦労もせず、過去にモテた経験だけで、オジサンになっても自己肯定感が高いような人です。

過去は「風化」し生物は「劣化」する

話を戻します。

若い頃にモテたといっても
今は40代のオジサンです。

身体メンテナンスをしてないので、ここ10年で明らかに太ったし、肌も髪質も、身嗜みも、お世辞にもイケてるとは言えません。

加齢とともに体力・集中力も落ちてきているので、仕事デキない具合にも拍車がかかっています。

厳しいことを言うようですが、仕事デキない愛嬌だけのオジサンは無能です。

案の定、彼はいま職場で煙たがられています。

「コンプレックス」はガソリン

持論ですが、人間がパワーアップするために多少の「コンプレックス」は必要です。

  • 太っててモテなかった人がダイエット頑張って痩せて彼女できた。

  • 運動オンチな人が努力して大会で優勝した。

小さな成功体験が塵積して「自己肯定感」という山が出来上がります。

時には失敗して山から転落する事もありますが、それも経験として「自己肯定感」の土台になります。

ただ、物心ついた時から「モテた」知人は、何の努力も、苦労も、失敗もせず、無意識のうちに「自己肯定感」が根付いてしまったわけです。

無意識というのがタチ悪く、潜在意識のように刷り込まれてしまっているので、捨て去ることが出来ません。

ある年齢から「手遅れ」になる

これも持論ですが、若い頃に努力して得た「成功体験」は、後の人生に大きな影響を与えます。

先日、甥っ子が超努力して難関進学校に合格しました。

勉強が全てとは思いませんが、彼はこの先、何かしらの壁にブチ当たっても、難関進学校に合格したプロセスを経ているので、上手に壁に立ち向かっていけると思います。

この経験は10代だから価値があるわけで、30歳を超えた辺りから不可能になります。

何故なら「逃げ癖」がついてしまうから。

少し私の話をします。

中学時代バドミントン部に所属していたのですが、入部したての1年生の頃、私より明らかに運動神経が良くホープとして期待されていた同級生がいました。

ただ、彼は来る日も来る日も基礎練習ばかりさせられる事に不満をもち

「俺より弱い先輩が偉そうにしてるのがムカつく」

と捨て台詞を残して1年生の夏休みに部活を辞めてしまいました。

1番デブで期待されていなかった私は辞めず
2年生秋の新人戦で優勝。
続く冬の大会では準優勝、横浜市大会ベスト8、神奈川県大会出場。
3年生最後の地区大会決勝で、冬に負けた相手に雪辱を果たして優勝。

この経験が高校受験、バンド活動、仕事…後の人生に大きな影響を与えてくれました。

部活を辞めた同級生は帰宅部になり、中途半端なヤンキーになり、21歳の時に同窓会で再会した時はフリーターで…

「バイト先の店長が無能でムカつく」

みたいな愚痴を言ってました。

彼とはそれっきり会っていませんが、後の人生が何となく想像できます。

「自己肯定感」は諸刃の剣

昨今「自己肯定感」が低いことが問題視されがちな時代ですが

変に高いのも問題という考察でした。

皆さんはコレについて

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