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介護現場で働く日本語教師③

こんにちは。
日本語教師で介護福祉士の内藤です。

私は現在、介護の特定技能実習生の方と
定住者の方と一緒に働いている日本語教師です。

今回は、外国人介護スタッフと一緒に働くうえで
気をつけていることを書こうと思います。

一緒に仕事をしている際に気をつけていることは『申し送り』です。
報連相で抜けがないように具体的に2つのことをしています。

1つは言葉を選んで話しています。
私は日本語教師ですので、
相手の日本語力に合わせて
言葉を選んで話すことができます。
我々日本語教育業界ではティーチャートークと
言います。
似たような言葉で『やさしい日本語』
という言葉もありますが、
意味は若干異なります。

『やさしい日本語』は日本語が不慣れな外国人に配慮された日本語です。
一方、ティーチャートークは
相手の日本語レベルに合わせた日本語です。
同じじゃないかと思うかもしれませんが、
違います。

『やさしい日本語』は誰でもわかるように、
かなりやさしい言葉を使いますが、
ティーチャートークは相手が理解できる範囲の
日本語を使います。

日本語教師がずっとやさしい日本語を使っていると、相手はいつまでたっても成長しません。
ずっと初級の言葉を聞かされるわけですから。

ちゃんと相手の日本語レベルを把握して、
言葉をコントロールができる教師は、
ティーチャートークとして学習者がわかる
ギリギリのラインを見極めて話をします。
それは語彙や文法のレベル、話すスピード、
話す文の長さも含まれます。

私が施設で『申し送り』の際に使っているのは
ティーチャートークです。
『やさしい日本語』で話してもいいのですが、
そこは日本語教育のプロとしてやっているので、
ギリギリのラインを責めたいと思って
ティーチャートークを使っています。
日本語を聞く練習にもなりますし、
働きながら日本語力を伸ばせるので
いいのではないでしょうか。

そして、もう一つ気をつけていることは
メモを残すことにしています。
外国人スタッフに限らず、
日本人スタッフにもしていることですが、
申し送りが長くなったり、
伝える量が多い際には、
簡潔にまとめたメモを
渡すようにしています。

外国人スタッフは、いつもちゃんとメモを
取って聞いていますが、
万が一、抜けがないとも限らないので、
メモを渡すようにしています。
これは余計なお世話なんですけどね。

余談になりますが、日本人相手にも
メモを残すのは、
この業界は申し送りの際にメモを取らずに
聞く人が一定数います。
報連相に抜けが生じないように、
先手を打ってメモを渡すようにしています。

今回は、外国人介護スタッフと一緒に働くうえで
気をつけていることについて書きました。

『申し送り』の際は、しっかり伝わるように
言葉の配慮が必要だと思います。

先日、オンラインセミナーで
お話をしてきました↓↓↓

https://www.aileron-jl.website/



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