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第21話 怪談『笑顔』(バス・お題「心霊写真」)

撮った覚えのない写真があったりの経験はありませんか?
これはある双子の姉妹の話です。
双子の姉妹の姉、美佳さんは部屋の片付けをしている時に沢山ある写真の整理を初めました。

その中に双子の妹、美優さんと仲良く2人がピースをして愛らしい笑顔を向けている
後ろには綺麗な夜景、街に煌めく灯が2人の笑顔を更に引き立ててる、そんな写真です。

その写真を見て美佳さんは怖くなったそうです。
写真に写っているのは今の美佳さん、美優さん何ですが、その場所に行った覚えもなく、妹の美優さんとはかなり仲が悪く何年も口も聞いていないくらいだったそうです。

その撮った覚えのない写真に逆に恐怖さえ覚えたそうです。
それに加え仲の悪い妹とこんな笑顔で、憎悪さえ感じたとの事。

その写真が怖さから友達に撮った覚えのない写真の事を話ましたら、友達が知り合いの霊能者を紹介してくれるとの事でした。

その霊能者、神社の巫女さんであり、その写真を見せると、
「撮った覚え本当にないのかい?」
と何でも見透すかのような目でこちらを見たそうです。
「はい、、、」
「そうかい、、、
これはねあなた達の未来の写真だよ、この写真になる様に精進しなさい、なに、悪い写真じゃないさ」

と仰ってくれたそうです。
とりあえずは悪い写真じゃないと言われたことに安心しその写真を押し入れの奥にしまいもう忘れようとしたそうです。

それから2年位たったある日、仕事をしている美佳さんの元に1本の電話が
「すみません美佳さんの電話で間違いないですか?
私、〇〇警察署のものですが、妹の美優さんが事故に遭いまして」

病院の番号を聞き電話をすると、直ぐに来れませんか?と病院から言われ、
「妹さんかなり危なくて、血液が足りないんです!」
調べて分かったのが美佳さん、美優さんは姉妹で珍しい血液型だったそうで血液が足りてないとの事。

美佳さんその時妹を助けるという思い以上にあの嫌いな妹が居なくなる、そんな考えがよぎったそうで、
「今は行けません!」
と言い電話を切ったそうです。

妹の美優さん、血液が足りず死んだそうです。

それから、姉の美佳さん、難病になり、常に血液がいる状態になったそうですが、中々その血液が見つからず 大変な状態が続いたそうです。
その後美佳さんも、亡くなりました。
後にその時に霊能者を紹介した友達が別件で霊能者の巫女さんを尋ねた際、今回の事を話しましたら、
「そうかい、お互い助かる道は会ったんだよ、だから精進しろと行ったんだが、きっと天国であの笑顔の写真を撮ってるよ」
と仰ったそうです。


動画はこちら。


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