インフルエンサーの罠 / 本物になりたい話
個人でも発信で成り上がることが可能な今の時代。
「インフルエンサー」に憧れて日々発信活動に勤しむ人も多いだろう。
ボクもその一人だった。
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発信で影響力をつけて、インフルエンサーになって、自分の漫画を売ろう。
そんなふうに考えていた。
情報はすでにあちこちに落ちていた。
俗に言う、「フォロワーの増やし方」だ。
フォロワーを増やすためには、
プロフィール欄がどうのこうの。
ツイートの仕方がどうのこうの。
ボクはフォロワーを増やすために、落ちている情報どおりの発信をひたすら繰り返した。
面白いことに、
ただの一般人のボクでも、
情報どおりの発信でそこそこフォロワー数を増やすことができた。
でも、今思うと、
その発信活動になんの意味があったんだろう。
という感じ。
インフルエンサーになりたいから
影響力をつけたいから、
落ちている情報通りに発信してフォロワーを増やす。
その行為の意味とはなんだろう。
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インフルエンサーは、影響力があるからインフルエンサーなのだ。
他の誰でもない、その人だけ価値観に人が集まり、影響され、動かされる。
唯一無二だからこそ価値がある。
それなのに、インフルエンサーになりたいと思っていたボクがやっていたことは、
ネットに落ちている情報。
すでに誰かに攻略された手法であり、
同時にたくさんの人が実践している手法だ。
そんな発信に意味なんてあるだろうか。
「フォロワーの増やし方はこうです。」
と、ご丁寧に教えてくれている情報に
価値なんてあるのだろうか。
あの頃のボクは、一体なにをやっていたんだろう。
インフルエンサーの真似事をしたインフルエンサーは、所詮二番煎じだ。
二番煎じの真似事をしたインフルエンサーは、三番煎じ。
ボクはいったい何番煎じの人の情報を煎じていたんだろうか。
これ以上薄まらないくらい薄い情報だったことだろう。
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本物になるために必要なのはオリジナリティだ。
他の誰でもない自分だけの価値観。
誰かの真似事では一生手に入らない。
語り尽くされた攻略法では攻略できない。
真似事はもうたくさんだ。
ボクは価値ある人間になりたい。
思考を凝らし、考えを深め、独自の価値観を作り上げる。
そうやって自分の価値を高めていく。
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