見出し画像

「幸せ」にまつわる2つの意外な事実

幸福に関する様々な科学的知見

 今回は、NHKで放送された「幸福学」白熱教室という番組を書籍化した、『「幸せ」について知っておきたい5つのこと』という本から、「幸せ」にまつわる2つの意外な事実を紹介します。

 この本では、世界的な幸福学の研究者たちが、お金や人間関係、仕事などに関する最新の科学的知見を紹介し、幸せになるための具体的な方法を教えてくれます。

 そんな本の内容から、今回は、ブリティッシュ・コロンビア大学のエリザベス・ダン博士が紹介してくれた科学的知見を紹介します。

①お金や物質的なものから得られる幸せには限界がある

 実は、たとえ宝くじで大金が当たっても、幸福度は変わらないそうなんです。

 1970年代にノースウェスタン大学のブックマン博士が行った研究では、宝くじの当選者の方が幸せという結果は出ませんでした。

 また、お金持ちと貧しい人を比較してみても、両者の幸福度には大きな差はないそうです。

 ある一定以上の収入に達すると、収入額による幸福度の高まりは頭打ちになることが研究から分かっています。

 米プリンストン大学の研究者が2010年に発表した「年収と幸福度」についての調査では、ランダムに集めた45万世帯のアンケートから幸福度を調査しています。

 この研究によると、「生活の満足度」は所得の向上と共に増していくのに対して、「幸福度」は年収7万5000ドルに達すると、それ以上大きく伸びません。

 この調査により、「物質的満足」と「幸せ」が必ずしも比例しないことが明らかになりました。

② どんなにつらい出来事が起きたとしても、それがあなたを永久に苦しめることはない

 ドイツの研究では、ライフイベントで幸福度がどう変わったか、ということも調べています。

 結婚や配偶者との死別です。面白いのは、結婚は幸福度を上げ、配偶者との死別は幸福度を下げるのですが、どちらも2年程度で元に戻るのです。

 結婚の幸せが案外長く続かないことは意外とではありますが意外としっくりきます。

 悲しい出来事も一時的に幸福度を下げますが、人生それらは時間の経過と共に必ず元の状態に戻っていくというのは朗報ですし、身内を亡くした経験がある方なら経験から実感する部分もあるかも知れません。

 また、先ほどの宝くじの研究と同じく、ブックマン博士が行った研究では、不慮の事故に遭った人たちは不幸なのか、ということも調べたそうです。

 「事故に遭った人たちの幸福度は低いだろう」という仮説を立てたわけです。

 ところが、そのような人たちは決して「不幸」ではありませんでした。

 結婚による幸福度の高まりが長くは続かないのは残念な気もしますが、事故や配偶者との死別のようなつらい出来事が、幸福度に永続的に影響することはないということです。

とらわれず、執着せずに、今この瞬間のありのままの受け入れる

お金や物質的なものから得られる幸せには限界があり嬉しい出来事やつらい出来事が起きたとしても、それが幸福度に影響を与える期間は限定的なんですね。

 お金や物に執着しない、過去にとらわれない。

 そして、今この瞬間をありのまま受け入れていく。

 そんなマインドフルな心の持ちようが重要だと感じます。

 マインドフルネスと幸福はかなり深い関係が理想ですね。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?