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「梅干し=赤」じゃない?! 「白い梅干し」を作ってみる

梅雨の便りと共に、スーパーでは梅を見かけるようになりました。

わが家が、手作りみそにのめり込んで3年目、梅干し作りは2年目を迎えました。入梅は梅仕事の時季を知らせる合図でもあります。

(河北新報社整理部・髙橋唯之)

梅干しは「赤」。思い込みだった

ある時スーパーで見かけた白い梅干し。

口をすぼめて「すっぱーい」と言いながら食べていた今までの梅干しが嘘のよう。とても食べやすかったのです。

原材料を見ると、100gあたりの塩分が16g。ふむふむ、つまり塩分濃度は16%。インターネットで調べると、手作り梅干しの塩分濃度は20%が一般的のようです。また、白梅干しはシソを処理する作業が省かれる分、初心者でも簡単に仕込めるようです。

【材料】

・梅 3kg(赤や黄色味が増して熟した梅を使います)
・塩 480g(3kgに対して16%)

【道具】

・保存用ガラス瓶(4L)
※梅仕事は酸を伴うので、保存容器はホーロー、ガラス、陶器がおすすめです。
・ボウル
・竹串
・キッチンペーパー

丁寧に丁寧に

袋開けてボウルに入れた梅

梅をボウルに入れて一つずつ丁寧に洗います。

流水で丁寧に洗います。細かい産毛が生えているので光を反射します。青ダイヤのようです。

洗い終わったら、梅を傷つけないように、竹串でヘタを取り除き、キッチンペーパーで水気を拭き取ります。

竹串を使ってヘタをとります。梅に傷が付かないように丁寧に作業します

容器に詰める

梅と塩を交互に。塩は梅の重さの16パーセント分を測りながら容器に詰めていきます

あらかじめ湯煎で消毒した瓶に、梅と塩を交互に瓶に詰めていきます。重石を乗せて蓋を閉めて完了です。瓶は高音多湿を避けて保存します。

詰め終わった梅。保管場所の関係上、小さな容器に小分けしました

梅酢じわじわ

日にちの経過とともに、梅酢がどんどん出てきます。

※梅が梅酢から顔を出す状態が続くとカビやすくなります。カビが心配な場合は、追加の梅酢(スーパーなどで手に入る)を投入するのも良いでしょう。

太陽の恵み

夏の土用辺りを目安に、晴れが続く3日間を利用して天日干しをします。瓶から取り出した梅をザルやビニールに並べ、太陽の下にさらします。昼夜野ざらしで構いませんが、雨に濡れないように注意します。

また、梅酢も取り出して保存容器を消毒するとなおよいでしょう。

二度寝、三度寝もアリです

天日干しが終わった梅は再び梅酢と共に瓶の中へ戻します。そこから3カ月を目安に寝かせます。

天日干した直後でも梅は食べられる状態なのですが、まだ塩分を強く感じる「とがった」味がします。ひと月単位で味見をおすすめします。

自分好みの味になったら梅酢から取り出します。別の保存容器に移して冷蔵庫などで保存して下さい。

広がるumeの世界

塩分濃度16%の白梅干しは、程よい酸味と塩味で、ちょっと上品な感じがします。ご飯のお供にして食べることが多いです。みそと合わせて梅味噌にしたり、イワシの梅煮にしたりとアレンジ多彩です。

仕込みが終わって残った梅酢も無駄なく使います。餃子のタレやサラダのドレッシングに活用するのがおすすめです。

梅はアルファベットでume(you&me)。あなたと私をつなぐ存在です。毎日欠かさず食べる梅干しは、わが家の食卓を明るくしてくれます。

雨が続いて外出の機会が減るこの時期に、白梅干し作りに挑戦してはいかがでしょうか。

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