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現像の好みが変わった話

こんばんは。奈鳥です。
先日「行雲流水」をまとめていたときに、現像の好み(やり方)がだいぶ変わったことに気づいたので話してみようと思います。

「行雲流水」とは私が撮った写真を半月ずつまとめて載せている記事の名前です。
ただ写真が載っかっているものなので、読み物と言うよりは見る物ですし、組み方とか考えていなくて、日付順に載せているのであまり見やすいものではないかもしれませんが、宜しければどうぞ。

それでは本題に入ろう…と思うのですが、まずは現像という言葉がわからない方向けにおおまかに説明をしていこうと思います。
この記事を読まれている方や私の知り合いの方は写真を触っている方が多いので、現像という言葉が何を指すものなのかわかっていらっしゃる方も多いと思いますが、整理するためにも書かせていただこうと思います。

そもそも現像って?

現像という言葉は最初はフィルムカメラでの作業で使われていた言葉です。
カメラで撮った写真をプリントすることを指すこともありますが、それは誤用…というか、そう言ったら伝わることがあるので、現像をプリントする意味までこめて使っている方もいます。

現像を厳密に言うと「フィルムに焼き付けた目に見えない像(=潜像)を可視像にすること」です。
目に見えている景色は全て光であって、昔、それを形にするためにはその光を丸ごとフィルムに焼き付ける必要がありました。
フィルムには感光剤と言って光の照射を受けると化学変化を起こして色が変化するものが塗布してあります。
シャッターを切ると光が当たると、その光の強さや波長によって色や明暗が変わり、その変化が記録されます。
しかし、そのままだと見えないため、現像液と呼ばれる薬品につけてその変化が目で見えるようにする、要するに現像という処理が必要になるのです。

(付け焼き刃での説明ですので、間違えているところがありましたら教えてください。)

余談ですが、Among Usというゲームをされた(ゲーム実況を視聴した)方はピンと来たかもしれません。
エアシップというステージのメインホールという場所で写真を現像するタスクがあります。
これは現像+プリントになっていますが、暗い部屋で感光させないようにし、現像液に浸して像を得ると言うところは同じかと思います。

こんな感じで、現像とは目に見えない像を見えるようにすること、を指す言葉なんですが、それではデジタルで現像って何?となると思います。
だってデジタルって液晶で既に見えていますからね。

デジタルでの現像

デジタルでの現像は、主にRAWという記録形式で記録した画像データをJPEGなどの閲覧可能な形式で出力することを指します。

RAWという記録形式はデジタルカメラ内にあるイメージセンサーが受光した情報をデータに変え、そのまま記録しているものです。
光の量のデータであるため、そのままでは画像として見ることはできません。
なので見えるデータであるJPEGなどに変換する処理を行う必要があり、これを(デジタルでの)現像と呼んでいます。

デジタルカメラ内でも現像してデータを変換する処理が行うことができますが(JPEGで出力するとき)、それは各カメラメーカー特有の色使いになっており、撮った後自分の好きな色に編集するときに扱いづらくなることがあります。
なので光のデータのままのRAWで現像するほうが好きな色にしやすいのです。

私の現像の好みとは

ここでようやくタイトルの話になります。
私の現像の好みが変わった…というか、好みの現像に近づけることができるようになりました。

先に書いておきますが、好みの話です。
前の現像の方が良かったと思われる方もそうでない方もいると思いますが、あくまでも私の中の好みの話であって、このやり方をオススメします!ということではありません。
私が撮った写真はこういう色合いでいて欲しいと言うだけで、他の方の写真がどうであれ私は好きですし、私にはできない表現で素敵…!と思うことには変わりはありません。

私はフィルム(ライク)の写真が好きです。
もともと小さいころから親が撮った自分や家族、親戚の写真を見るのが好きで、それは基本的にフィルムカメラで撮られたものでした。
だからか知りませんが、フィルム(ライク)の写真が好きです。
フィルムカメラで撮られた写真はコントラストが弱く(緩く)、彩度が低いものが多いです。
(逆に、コントラストが強く、彩度が高いものは人工的で現代的な感じがすると思います。)

これを最近まで理解していたわけではなかったので、なんとなく好きな感じで現像していました。
ですが、雨の日に撮った植物の写真を現像しているときに、なかなか自分の好きな色にならず困りました。
ぱきっとしすぎているな~と。

なんか、なんというか、緑が緑すぎて苦手。
上手く理解できないまま時間は過ぎていきました。

そしてその後、知り合いの方とフォトウォークしてるいときのことです。
その方と今までのカメラ歴(これはまた別の記事にします)や、写真の好みの話をしていました。
その時に、「今のレンズってオールドレンズと違ってコントラスト強くないですか?」という話になりました。

その時は確かにな〜くらいに思ってたのですが、帰って写真を現像しながら、私は彩度もコントラストもあまり強くない写真が好きなんだと気づきました。

元々持っているSuper Takumar 50mm f1.4やHelios44-2で撮った写真は全部JPEG撮って出しでした。
たまに露出をいじったり粒子を乗せたりWBを調整したりすることはありましたが、加工すると言ってもそのくらいで、Raw現像のように露出やハイライト・シャドウ、コントラストをがっつり触ることがなかったのです。
だからこそ気づけなかったんだと思います。

すべて
Canon EOS Kissx9
+
Super Takumar 50mm f1.4
でのJPEG撮って出し

たしかに線が柔らかい。
そして色合いも淡い。
もしかしたらCanonの色付けが好きなのかもしれません。そして、Super Takumarの写りが好きなのかもしれません。
ですが、SIGMA fpに付けるにはちょっとごついし、NOKTON classic 40mm f1.4は見た目が好きすぎるから付けていたい。

これは自分の現像のやり方を少し変える時が来たんだなと気づきました。
撮った写真のコントラストと彩度を以前よりも下げるようにすると、少し理想に近づいた気がしました。
以下に、以前の現像と最近の現像の写真を貼り付けてみます。
どれも1枚目が以前の現像のもの、2枚目が気づいてから現像し直したものです。

こうみると結構変わったなと思います。

自分の写真においてこういう現像が好きなだけなので、コントラスト・彩度が高い写真も好きであることには変わりありませんが……!

おわりに

ということで現像の好みが変わった話でした。
写真をしっかり撮り始めて2,3ヶ月ですのでそもそもやり方というか、何をどう触ると写真の色合いがどう変わるかをよく分かっていなかったんだろうなと思います。
数年後見たらそれはそれで新鮮な物になっているんでしょうか。

最近、写真集を買ったり、写真表現の本を見たりしているので、インプットした新しい情報を自分の写真と擦り合わせることができたのかもしれません。
たくさん写真を見ることは大事なんだと思い知りました。

こうして写真集沼に引きずり込まれていくんですね……。

また文章を書いていきます。
のんびり待っていてくださると嬉しいです。

奈鳥

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