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「未完成なうた」

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自作の詩。誰かのこころに寄り添えるかは分からないけれど、光を灯したい
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#恋愛

「バッドエンド」

「バッドエンド」

わたしは物事を深く捉えられる自分が好き
だからこそ、大嫌いにもなる
辿り着かなくてもいい最悪の答えまで
最速で届いてしまうから

その柔らかい笑顔向けられたとき
ふわふわ足元が浮きたつあの感覚
その滑らかな指先が触れたとき
スルスルと堕ちてゆくあの感覚

幸せなの 不幸せなの
わたしはわたしに問いただす
もう後戻り出来ない遠いところまで
行ってしまう前に早く
早く早くって急かされる
わたしはわたし

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「溶かして」

「溶かして」

きみにひとつ 聞きたい事がある
出逢ったあの日から数えてみて
僕はきみにどう映るの?

きみがひとつ 頷く度に増える
難題 困難 だけど本当は単純
出逢ったあの日から始まったの
僕はきみに、恋したの

もう解らなくてもいい
詳しい事むずかしい事
考えれば考えるほど
悔しいくらい
真ん中にきみが居て、もう

だから僕がきみに真面目に
聞いたときだけは
はぐらかさないで答えて

ただずっと溶かされてき

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「ミモザ」

「ミモザ」

どうして分かるの
震える手を繋いでくれるきみ
分かってるよって
いつでも気持ちが通じてるよって
繋いだ指の間から感じる

ずっとこうしていたい
ふたりでいたい

難しい事ばかりだね
普通にはいかない事ばかりだね
恐る恐る踏み出したぼくらの
このせかい

悲しい事ばかりだね
思い通りにならない事ばかりだね
並んで歩くには窮屈すぎる
ぼくらのせかい

ぼくにも分かるの
震える手を繋いでくれるきみの

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「プレイリスト」

「プレイリスト」

きみに出会った頃よく聴いてたあの歌
ふと聴きたくなって
プレイリストをスクロール

懐かしさ込み上げてくる
おかしなくらい鮮明に蘇る
きみが初めてぼくに笑いかけたあの日

吸い込まれて取り込まれて
抜け出せないんじゃないかと思うほど
きみがキラキラ輝いて、ゆらめいて

愛しかった ただただ毎晩毎朝
きみの顔を思い浮かべては手に汗握った
今思えば、恥ずかしいね

きみに恋した頃よく聴いていたあの歌

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「無題」

「無題」

ぼくを見つめてるあなたの眼差しの中にある
優しさと激しさに
気付いてた

ただ、その優しさが
ずっと離れたくないくらい
とてもあたたかくて明るくて

切なくあなたがぼくを見つめると
どうしていいか分からなかった
離れたくもない 受け入れられたくない

友達のままじゃいけないの
優しい関係は あなたにとっては
苦しいことなんだね
気付いてた
ごめんね、ごめん

窓をガタガタ揺らす 雨風の深夜
あなた

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「きみの声を聞かせて」

「きみの声を聞かせて」

きみのことを考える時
心強くて温かい気持ちになるから不思議
眠りにつこうとした深夜にも
きみと話した他愛も無い話思い出して
自然と笑顔になれて安心するんだ

だけど僕は、きみに何か出来てる?
分からない 自信が無いよ
ただ、きみが笑ってくれるように
いつも優しく照らしてくれる
きみの居場所を守り続けたいから

きみの声を聞かせて
安心して眠れるように
ごめんね、僕は弱いから
またきみに甘えてばかり

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「痛いよ、」

「痛いよ、」

「仕方ないね」

ポトリポトリ 落としてゆく
腑に落ちないまま 堕ちてゆく

きみの心 見せてくれる度
素直なきみの まっすぐな視線が
痛い 痛い 頭が痛い

「仕方ないね」

ポツリポツリ 納得させるように
呟くひとり きみへと繋がったまま
ポトリポトリ 落としてゆく
腑に落ちないまま 堕ちてゆく

叶わない誰かを愛している
きみも私も 曲がりくねった道が
続く 続く 頭が痛いよ

痛い 痛いよ

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「だから この手を」

「だから この手を」

願うことは自由だから 描くよ
どうしようもないくらい幸せな
きみとの未来

例え 行き着いたそのとき
何も手にしていなくてもいい
きみが心から幸せで 笑ってくれていたら
それだけでいい

なんて ありきたりなようだけど
それはとても難しいことだよ
だから この手を

愛しい瞳の奥に
揺るがない汚れない光を 見つけた時から
きみの深い深いところにまで届きたくて
どうしたらいいか考えても分からなくて

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「一番星」

「一番星」

いつこの恋に落ちたかも分からない
ただきみが笑うと嬉しくなって
もしもこの恋を例えるならば
宵の空に浮かぶ 一番星

不安なときには
さいしょに映ったその光を信じて
ふたり離れてるときでも
きみが 一番さいしょに
ぼくの心に光を教えてくれる

いつもそこにいるだけで安心するような
紛れた瞬間 恋しくなるような
ときに眩し過ぎて 心許ないような
雲を恨んでも 求めてる
心無い声に責められても
きみと

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