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「未完成なうた」

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自作の詩。誰かの心に届いたらいいな
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2022年3月の記事一覧

「ミモザ」

「ミモザ」

どうして分かるの
震える手を繋いでくれるきみ
分かってるよって
いつでも気持ちが通じてるよって
繋いだ指の間から感じる

ずっとこうしていたい
ふたりでいたい

難しい事ばかりだね
普通にはいかない事ばかりだね
恐る恐る踏み出したぼくらの
このせかい

悲しい事ばかりだね
思い通りにならない事ばかりだね
並んで歩くには窮屈すぎる
ぼくらのせかい

ぼくにも分かるの
震える手を繋いでくれるきみの

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「プレイリスト」

「プレイリスト」

きみに出会った頃よく聴いてたあの歌
ふと聴きたくなって
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懐かしさ込み上げてくる
おかしなくらい鮮明に蘇る
きみが初めてぼくに笑いかけたあの日

吸い込まれて取り込まれて
抜け出せないんじゃないかと思うほど
きみがキラキラ輝いて、ゆらめいて

愛しかった ただただ毎晩毎朝
きみの顔を思い浮かべては手に汗握った
今思えば、恥ずかしいね

きみに恋した頃よく聴いていたあの歌

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「無題」

「無題」

ぼくを見つめてるあなたの眼差しの中にある
優しさと激しさに
気付いてた

ただ、その優しさが
ずっと離れたくないくらい
とてもあたたかくて明るくて

切なくあなたがぼくを見つめると
どうしていいか分からなかった
離れたくもない 受け入れられたくない

友達のままじゃいけないの
優しい関係は あなたにとっては
苦しいことなんだね
気付いてた
ごめんね、ごめん

窓をガタガタ揺らす 雨風の深夜
あなた

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「きみの声を聞かせて」

「きみの声を聞かせて」

きみのことを考える時
心強くて温かい気持ちになるから不思議
眠りにつこうとした深夜にも
きみと話した他愛も無い話思い出して
自然と笑顔になれて安心するんだ

だけど僕は、きみに何か出来てる?
分からない 自信が無いよ
ただ、きみが笑ってくれるように
いつも優しく照らしてくれる
きみの居場所を守り続けたいから

きみの声を聞かせて
安心して眠れるように
ごめんね、僕は弱いから
またきみに甘えてばかり

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「薄明」

「薄明」

足りない時間を
スマホのスクロールで無駄にする深夜
君に会いたい ただ無性に会いたい

埋まらない孤独を
コンビニのスイーツで誤魔化す真夜中
君に会いたい 心の底から会いたい

君に会ったら何て話すかな、なんて考えてた
ぼんやりぼんやり考えてた
話したいこと沢山沢山あるんだ
積もり積もってもう
底の方は分からないや

限りある時間を嘆きながら
寝付けないまま明けそうな空
君に会いたい 今すぐ会いた

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