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ワイより始めよ①

休みの日に、とある場所で演奏をさせていただいている。

演者と聞き手の境界線はあいまいで、来られている方の多くは、歌やギター、ベース、キーボード、笛など、何かしらの特技を仕込んでやってくる。

私はギターの方とともに、アイリッシュを中心とした演奏活動をしている。

当初はトリオの予定が、今しばらくデュオで航海を続けている。

お相手は経験豊富でジャンルは何でもござれ。
他方、私は駆け出しの笛吹き。


そんな具合に演奏活動を進水させているわけだが、そこのマスターからある問いをいただいた。

「なぜ演奏するのか」

一つの楽器をとっても、上を見上げればキリがない。奏者はいくらでもいる。それでもやるのはどうしてだろう。

「しゃらくせぇ〜」と気に留めない方もおられるだろうが、このあたりの定義づけをやっておくことで、何か普遍的な解を導き出せそうな気がする。

というより、この問いに答えなくてはならないような、問いに背中を押されたような気がしたのである。


お察しのとおり、本稿のタイトルはダブルミーニングになっている。
「隗より始めよ」は、「言い出しっぺから、身近なことからぼちぼちやろう」的な意味らしい。

それに対して、「ワイより始めよ」は、本家の意味に加えて「whyを問う」ことを必要としている。

つまり、物語を進めていくにあたり、「その背景にある情報を加筆していったほうがいいだろうな」という読者への説明責任のような、演者の所信表明のようなものを欲している。

それが何なのか、なぜわざわざ自分が前に出てやるのか。

そういうことを考えていきたい。
つまり、本稿では結論が出ないのである(テテーン)。

次回へ続く。



脳内BGM:B.B.クイーンズ「おどるポンポコリン」




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