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読書記録

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2022年4月の記事一覧

2022年4月30日 読書など記録

21世紀の道徳 信じられないくらい読み易くて、なおかつ地に足付いた説明で、しかも亜tらしい知識や視点をもたらしてくれるすごい本。あまりにも読み易すぎるせいで、無根拠な違和感をかなり感じた。  人文学の専門家が生活をかけて取り組んできた思索はこんなにシンプルに説明できて、こんなにシンプルに反論や批判がされてしまうものなのか? 自分の感覚にそぐわない。  とても失礼な話ではあるけれど、この本の著者がよほどいい加減なことをしているか、さもなくば人文学の専門家は驚くほど無能なのか、そ

2022年4月29日 読書記録(嫌悪感の記録更新!!)

情況2022年04月号キャンセルカルチャー特集 ネットで話題なので買ってみた。  そして案の定、最初の50ページくらいで苦戦している。  とても正直な感想を言うと、いわゆる文系のよくない部分が濃縮された感じがしてとにかくうんざりする……。話をちゃんと理解できているわけでもない読者がこんなことを言うのもド失礼だとは思うけど、読んでいて嫌悪感を感じる本って生まれて初めてだな……。  この本の(冒頭50ページの)嫌悪感を感じる部分はふたつあって、ひとつは意味があるかわからない話

2022年4月20日 読書記録

エビとカニの博物誌 カニって面白くて好きだな~って思ってたので、ずっと前に買った本。たくさんのエビやカニやその他甲殻類の小話が切手の画像付きで紹介されている。最初から最後まで読むというよりは、本棚に置いておいて辞書を引く感覚で「そういえばモクズガニってどんなカニだっけ?」って読むと良かったのかも。 さよなら絵梨 冒頭と途中はマジメやって最後にバカやるなんて、そんなのアリか~!!!ってなった。  恋人が病気で死ぬやつ・映画製作のやつ・吸血鬼のやつ、そういったシンプルな素材でシ

2022年4月11日 読書記録

桃太郎って英語にしたらピーチ・ジョンか…… 世界の「住所」の物語 スラム街から一等地まで古今東西の住所・地名についての話が連ねられたエッセイ集だ。  文中で何度も出てくる話を挙げると、「通りの名前はその時々の権力者や政治的な風潮によって変更されることがよくある」「全ての住居に番号や名前を与えるのは啓蒙思想的で管理的なことで、当初ヨーロッパ人の多くは反対していた」「スラム街では住所を割り当てることが困難で、時として福祉を妨げる要因にもなっている」あたりだろうか。  あえて中

読書など記録

よふかしのうた 前に感想を書いてから(たしか7巻までの感想だった)話が進展したので再度感想を書く。  最初の頃の不登校の中学生にとって深夜徘徊はそれだけでワクワクするし、深夜限定の友人がいたら更にワクワクする!って雰囲気がだいぶ薄れてきて、ふつうに敵キャラ(和解する)と戦闘したり問題解決したりする話になってきている。とても週刊連載漫画的で正しい。  でも自分は初期の雰囲気がすっげーオシャレなよふかしのうたが好きだったので、今のストーリーがちゃんと進行する路線にはいささか不満

読書しなかった記録

小説じゃない本は、どれだけトピックが面白そうでも文章が面白くないせいで最初の数ページで挫折してしまうことがかなりよくある(50%以上)。 その点小説ってすごいな……楽しんでもらおうという意思の存在が保障されてるんだもの……! メタファー研究脳科学とか認知言語学とか人工知能とかの観点からメタファー(比喩)を考察する本。3ページくらいで挫折 犯罪学研究挫折 インターネットは言葉をどう変えたか挫折 読書隙の間だと、『読んでみて面白かった本』よりも『面白そうだから読もうとした

ベルサイユのばら全話見た

ベルサイユのばらアニメ版を全話見た(海底二万里を読みながら平行で) あらすじ 序盤はイメージ通り、貴族の女の社交の陰湿さ(これは貴族の陰湿さと女の陰湿さと社交の陰湿さが三重になった領域だ)が漂っていて、オーストリアから嫁いできたマリー・アントワネットが「あのデュバリー夫人は娼婦あがりで国王の妾になった人だから、口をきいては行けませんわよ」と吹き込まれて夫人を無視し続けるのが、少年漫画風に言うところの最初の〇〇編にあたる。(ちなみに最終的にデュバリー夫人は娼婦だったので死刑に