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「心療内科医が教える本当の休み方」 鈴木裕介

「心療内科医が教える本当の休み方」 鈴木裕介 アスコム(2023/09)

 本書は、心療内科医である著者が、現代社会における休みの重要性と、効果的な休み方のヒントを紹介する一冊です。

 休みには「心と身体の疲れを取る」「自分と繋がる」「活力と創造性を高める」という3つの役割があり、疲れの種類や状態に合わせた適切な休み方を実践することが重要です。

 特に、周囲への配慮や罪悪感から休むことを躊躇せず、積極的に休むことが大切と提言されています。

 充実した休みは、仕事やプライベートなど、人生のあらゆる場面で良い影響を与えてくれます。本書を参考に、自分に合った休み方を見つけて、心身のリフレッシュを図りましょう。

 ポイント下記します。

■目次■

  1. 疲れたけれど休めない人へ

  2. あなたの心と身体を癒やすカギは「自然なゆらぎ」と「自律神経」

  3. 人は「安全」と「安心」を感じると癒やされ回復していく

  4. 自分の身体のニーズを知り、適切な回復行動をとろう

  5. 新しい自分が見つかる「BASIC Ph」の話

  6. 「身体と調和する」生き方を目指そう

■ポイント■

「きちんと休む」のは高度な技術
 ・休みが必要な状態だと自覚すること
 ・休むことができる環境を確保すること
 ・自分の状態にとって適切な休養活動を選択すること

「人の身体」は「ストレス」をごまかすようにできている
 ・ドーピングモード(アドレナリン)で勘違い
 ・多様な「ストレッサー」:小さなストレスの蓄積

「過剰適応」で休みをとれない
 ・他人のニーズで、自分の領域を侵害される
 ・レールから降りることの恐怖
 ・自分への怒り

「自然なゆらぎ」と「自律神経」
 ・健康な人は、心臓の鼓動もゆらいでいる←迷走神経
  「リズムをもってゆらいでいる」

「ポリヴェーガル理論」(多重迷走神経)スティーブン・W・ポージェス
 ・「炎のモード」:交感神経 Fight, Flight
 ・「氷のモード」:背側迷走神経 Freeze 解離、固まる
    コミュニケーションオーバー状態なら、自ら隔離して引きこもる
    「心の楽屋」を持つ

「腹側迷走神経」社会神経系 人間の特徴
 ・「つながり」があると、腹側迷走神経の働きで「安全」を感じられる
   気心の知れた他者とのコミュニケーション
   自然、美、手触りのいいもの、お祈り
    「安全・安心」の種となる「リソース」

「コーピング」:自分を助けて回復に導こうとするための行動
 ・「逆方向アプローチ」
   「炎」:ゆっくり呼吸、ラベンダー、静かな曲、温かい湯船、部屋を暗く
   「氷」:過呼吸、レモングラス、運動、元気な曲、サウナ冷温、太陽光
 ・「腹側系アプローチ」
    穏やかな顔、首を傾げる、よく噛む、歌う、会話、会いたい人
    エクササイズ:頭の後ろで両手を組む、右を30秒見る、左を30秒見る
     水を一口飲んで、どこまで水の感覚を感じられるか
     グランディング:重力を感じる、裸足で砂浜、バランスボード
   「内受容感覚」(今ここ)ボディマップ スキャニング
    「私が私であるという感覚」を感じるFeel
      自分の身体は今、何を食べたがっているか

「ニンゲン(社会的)」vs「ヒト(生物)」
 「演じるわたし」    「降りているわたし」
 ・「社会的な自分」を、手放してみる
   「内なる実感」(内臓感覚)に従ってみる

「BASIC Ph」(ムーリ・ラハド)
 ・Belief(信念)お祈り
 ・Affect(感情)怒る、笑う
 ・Social(社会)コミュニティ
 ・Imagination(想像)リフレーム
 ・Cognition(認知)可視化
 ・Physiology(身体)散歩、温泉、CV

◆「ゆっくり」
 ・呼吸、味わう、踏みしめる
  「あそぶ」

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