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茶道で袴を着けるということ

 茶道を習って2ヶ月が過ぎようとしている。入門して4回の稽古の内、3回は着物に袴で通っている。最近になって身につける茶道の袴は、普通の袴と多少違う事を知った。
 まず、茶道の袴は狭い茶室で立ち居振る舞いをするため、こじんまりとなる様に作られている。  
 例えば背板の下の出っ張りを小さくしたり、前で縛る結び目を簡略化して、体の線に沿う様にしたり。さらには、茶道で袴を付けた男性は待機の時、両手を袴の脇の開いているところから手を入れて、膝の上に置く(※流派によって違うようだ)。そのため、脇の開口部分が大きめになっていたり。
 しつらえの最後は、普通の袴より前と後ろの丈の差が少ない。いやぁ、色々工夫されている。
 また、袴を付けた時の所作で、茶道ならではの物がいくつかある。女性が着物でお点前をする際、見ていると、座った時にいちいち着物の裾を直さない。作法なのだろうと思っていたら、やはり、その様だ。袴も本来、座った時にいちいち袴の広がりを直さない様だ。だから、茶道用の袴は、座った時に、そのままでちょうどいい具合にまとまる様にしつらえてあるらしい。
 もう一つ、袴の所作で、正座の苦手な男性に嬉しい情報がある。それは、袴を付けている場合は基本、胡座で良いのだそうだ。ただし、組んだ足が平べったくなる様に気を使うのがマナーだそうだ。あと、やはり礼をする時、お茶を飲む時、お点前をする時は、正座に戻す。
「茶道の歴史で始めの頃は、男性が主体でしたから」
 と、教室の男性のイケメンの先生が、教えてくれた。
 さて、入門してこれまでは、お客としてもっぱら、お茶菓子を食べて、茶をすすっているだけでよかった。しかし、今日の稽古からは、お茶を立てる主人の側の稽古になる。つまり、お点前をして、おもてなしをする側の稽古にになる。

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