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陰キャラという現代の忍びのための忍法帖(学校・会社編 通勤の巻)

序:目線を上げるな。


我ら陰キャラ(以下忍び)にとっての最初の危機は、通勤中に敵(同僚など知り合い)に出会うことである。

通勤中、オフィスまでの道で信号待ち中の私。横から見覚えのある顔が歩いてきた。同期だ。同期は「おっ」という表情。しかし、咄嗟に目線を逸らしてしまう自分。この行動は自信のなさの表れだ。忍びは自信が無いない。何故ならかつて挨拶を無視された経験、又は目を合わせた相手から嫌な行為をされたトラウマがあるからだ。

これまでも他人以上でも以下でもない関係だったが、もう向こうから声をかけてくれることは無いだろう。むしろ嫌悪されてしまい、他人以下の邪魔な存在になってしまうかもしれない。穏やかな日常が壊れるリスクがある。
どうやら一般的な人間達は狩猟民族時代より挨拶し合うことでお互いに仲間であるという認識をしあっていたらしい。挨拶をしないことは仲間ではないという、敵意を示す行動と捉えられても仕方がない。これが上司やお偉いさんなら人間関係だけでなく社内での評価など重大な危機に繋がりかねない。

視覚と聴覚を縛れ

そこで必要なのは、目を合わせないことである。相手が気づいていなければ挨拶する必要もない。
言うまでも無いことだが、イヤホン(かつての忍びがデカイヘッドホンをしていたのはこのため)も必須である。目線を合わせてないのにも関わらず、声をかけてくる愚鈍な敵に対応するためである。声が聞こえないのだから仕方ない、気づかないということで許される

視覚と聴覚という五感を縛る制約の中で生きていくことこそ、あらゆる攻撃や危険に対応可能な忍びの基本型(フォーム)である。

ニ:通勤は人がいない時間を狙え。


出社は早い方が良い。なぜなら敵がいない時間を狙えば危険は激減するためである。
経験上30分以上早いことで同僚などと一緒の電車、駅からの道で出くわす可能性はピーク時である10分前の半分以下に下がる。


電車内にて座れず「あー!」とつい出てしまった大きめの独り言。その気恥ずかしさに耐えきれず首を振る。
車内の注目は挙動不審な私に注がれる。そしてその中に、気になってる異性が…。

あなたにもそんな恥ずかしい思いをしたことはないでしょうか?
忍びは大きなストレスを抱えて生きている。忍耐えられない時には思わず突飛な行動(所作)をしてしまうこともしばしば。
他にも、私は歩きながら壁を触る所作もしてしまう。

危険が潜む通勤経路において、敵がいない時間を狙うことは当然なのだ。特にオフィスのエレベーターやエレベーター待ちのストレスは大きく、その狭い空間に重役や上司でもいようものなら何をしてしまうか自分でも分からない!

早く来たらそれだけ長く仕事しなければならない?滞在時間が伸びることで危険が潜む?
その場合、我々忍びなら必ず覚えている水遁「便所避難」を使うべし。起きるのは辛いが、その分の時間を便所内で鍛錬の時間と位置づけよ。

続く

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