相談箱より：仕事と人間関係に関係する悩みを持っています・つづき
こちらのおたよりの続きです。
あらためてご相談内容を載せておきましょう。
仕事と人間関係に関係する悩みを持っています。
それらについて、努力で改善を目指せるものなのか、もはや私の性質として受け入れて生きていった方が良いのか、何かヒントを得られたらと思い相談させていただきました。
私はかなり内向的な性格で人付き合いも得意ではなく、友人もごく少数しかいません。
新しい環境に馴染むのも遅い、というか最後まで馴染めないまま終わってしまいます。
会社員として働いている今も職場で気楽に話をできる人は一人もおらず、頼み事や質問もなかなかできず、人との関わりが発生する業務（打ち合わせなど）は恐怖心から放置してしまう有様で、年々仕事がつらくなっていきます。
今の仕事はお客様や他部署との関わりもありますし、突発的なトラブルに対応しなければいけないシーンもあり、正直とても気が重いです。
上司や同僚に求められている基準を満たせない自分が不甲斐なくて情けなくて、申し訳ない、でも怖いものは怖いしつらい……という感じです。
思い切って今の仕事を辞め、もっと自分が穏やかでいられる仕事を探すのも一つだと思いながら、なかなか踏み切れずにいます。
加えて人間関係をリセットしたがる傾向もあり、今友人と呼べるのは高校時代に得た友達二人だけです。
新しく友人を作る努力をすればもっと気が楽になるんだろうか……でも人と関わるとまたしんどい思いをするかもしれない……と考え込んで、完全に停滞してしまっています。
以上が現在抱えている悩み事です。
占い師の方にお話するのが初めてで、占いに適した相談内容かわからないのですが、よろしければお願いいたします。
タロットで見た結果から「できないことや困りごとを、できるだけ細かく言語化する」ことをおすすめしました。
ご相談の中にある「停滞してしまっている」「踏み切れない」という部分が、たぶんもっともご自身にとって問題なのでしょう。
というところが、前回のおこたえの核心だったかと思います。
そのうえで、あらためて生年月日をいただいたので、出生図もみてみましょう。
水の星座に月がひとつだけですね。
他人に心を開き、共感して仲間意識を持つ、ということに苦手意識があるかもしれません。
ただ、ひるがえせばそのことに強いあこがれを持っている、とも考えられます。
火の星座に4つ星が集まっているので、パッと燃え上がるときは強い力を発揮する方だと思います。
ただ、ご相談からいくと、それは人間関係のリセット癖など、あまりよくない方向に発揮されてしまっているかもしれません。
オーブはかなりゆるいですが、火のグランドトラインともとれます。
「今のままではまずいとわかっているのに、解決に踏み切れない、行動できない」ということが、グランドトラインの表す安定性から言えるかもしれません。
よりタイトで信頼性の高いアスペクトをみると、太陽・冥王星・天王星の調停がみられます。
おそらく天王星のもつ変革・別離の力が、冥王星の調停でやや極端な出方をしているのだと思います。
人間関係はリセットしてしまうのに、職場はリセットできない。
ご相談の内容からいくと、ここがいちばん気になる部分です。
冥王星の反対側に土星があり、こちらからも調停に入っています。
責任感や、自分への制限の気持ちが強い方なのかもしれません。
「自分ひとりのことはどうでもいいけれど、仕事のことは投げ出せない」と感じていませんか？
おそらく、それはまったく逆です。
ご友人にとってあなたという人はたったひとりですが、職場においてあなたの代わりに仕事ができる人はたくさんいます。
もしかしたら、今の仕事をあなたより上手にこなす人もいるかもしれません。
そこに劣等感を覚える必要はなく、単に向き不向きでしかありません。
あなたはあなたで、もっと自分に向いた仕事をしたらいいのです。
まず「いま、自分が仕事のことで苦しんでいる」ことを認め、向き合う必要があります。
あなたは、あなた自身を最優先しなければいけません。
それはわがままではなく、世界をより合理的でスムーズに回すための選択です。
自分の向き不向きを切り分けて自覚し、仕事とマッチングさせるだけのことです。
できれば、無理が極まって破綻してしまう前に、同僚や上司に助けを求めて安全に仕事をパスできるといいと思います。
そのうえで、より自分に向いた仕事を探せるといいでしょう。
キロンとドラゴンヘッドがぴったり重なっており、ご相談の中にある「高校からの友人ふたり」は、傷ついたとき、くじけたとき、寄り添ってくれる大切なご友人と思われます。
それに対して、社会的な人との関わりには難しさを感じてしまうのもわかります。
ある意味、割り切ることが必要かもしれません。
職場での人間関係に、内心を打ち明けたり、共感でべったり馴れ合う必要はありません。
業務上必要なコミュニケーションがとれれば十分です。
今の職場では、業務上必要なコミュニケーションにも困難を感じているのではないでしょうか。
まず、今の職場で「自分が困っていること」「難しいと感じること」について声をあげ、助けてもらう訓練はしたほうがいいと思います。
それができないと、転職してもうまくいきません。
もともと「言葉にする、表現する」ことには十分な能力をお持ちだと思います。
あとは、それを「伝えるべき人に伝える」勇気だけではないでしょうか。
出生図全体からみて、世代や時代を表すトランスサタニアンに比べて、個人の資質にかかわる星がいまひとつアスペクトを持っていません。
「社会における自分の立ち位置」のようなものに、あまり実感を持てていないのかもしれません。
社会と関わっていくために、ある程度自分から踏み出す必要があります。
うっかりこの世に生まれ落ちて、大人になってしまった以上、社会と無関係ではいられません。
自分が楽に生きるためには、「どうしたら自分が楽なのか」について理解を深め、うまく社会の隙間にはまっていく必要があります。
その過程で、手助けしてくれる人がいれば頼りましょう。
人間関係は「友人」と「他人」の二色ではなく（「恋人」を加えた三色でもなく）距離感のグラデーションでできています。
ちょっと話をしただけの人、たくさん手助けしてくれるけれどプライベートのつきあいはない人、家族よりいろいろなことを知っているけれど本名は知らないインターネットの友人、いろいろな関係性があります。
必ずしも全員に内心を打ち明ける必要はありません。
ただ、内心を打ち明けてもいいと思える人は、大切にしましょう。
まずは自分を大事にすること。
そのうえで、自分をかけがえのないひとりと認めてくれる友人を大事にすること。
それらはよく似た行動になると思います。
これまでのご相談はマガジン「占星術相談箱」にまとめています。
創作関係のお悩み・病気のお悩みが多め。
ご相談はWebサイト「星かがみ」のフォームからどうぞ。
出生日時を教えたくない場合、タロットで占いますので「はとさん通信」に送ってください。
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