加賀多生（かがたお）

加賀多生（かがたお）

校庭の桜

桜の季節になると 母校の桜を思い出します。 遅咲きのその桜は 毎年4月のわたしたちを 花々で迎えてくれました。 校舎の屋上から見下ろせば、 足元で遊ぶ ムクムクしたピンクの子犬のようでした。 2階の図書室から見れば 真横のその桜は 手をつなぎたくなる友達の顔に変わります。 根元から見上げれば、 なにやら 空からの神聖なメッセンジャーにも思えました。 花が終わると 緑の風を起こして 青春のほてりを冷ましてくれたものです。 秋には色づいた派手 私たちの若さをたたえてく

加賀多生（かがたお）

    • 新年のご挨拶

      あけましておめでとうございます。 昨年は3月に出版いたしました絵本「ネコのミーニャのおねえさんたち」（文芸社）を応援していただきありがとうございました。 特に神保町のブックハウスカフェでのトークイベントには、厳しい暑さの中お店までお越しいただき、またオンラインでご参加いただきわたしにとって力強い経験となりました。 また、この絵本のテーマソング「ミーニャのうた」も愛していただき重ねてお礼申し上げます。 昨年11月からインスタグラム（nekono_mi_nya）も始めまし

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      • 絵本「ネコのミーニャのおねえさんたち」の出版とトークイベントのお知らせ

        ネコのミーニャのおねえさんたち」という絵本を文芸社から出版しました。レストランで働くネコのミーニャが、いっしょに働くチャレンジドな人間のおねえさんたちを愛らしく紹介します。この作品から温かなものを醸すことができたらと思っています。絵はしょこら・ぺすさんです。 　そして７月１６日に東京のブックハウスカフェを会場に、絵を描いたしょこら・ぺすさんとトークイベントをします。この作品を書くきっかけや編集時のこと、絵本と点字のことなどお話しできればと思っています。また、自分の声でこの作品

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        • 待ち合わせ

          これからあなたと待ち合わせです。 あなたと会ったら、まず、何から話しましょうか？ 一緒にどこへ行きましょうか？ 「あなたと会ったら・・・」の後に続く言葉が、 いくつもいくつもあふれてきます。 少し遠回りするかもしれないけれど、 少し時間がかかるかもしれないけれど その分、早く行きますね。 そこまでは、誰かと一緒かもしれませんが きっときっと行きますね。 どちらが先に着くかしら？ あぁ、わたしを待っててくれる人がいる幸せ。 あぁ、待つ人がいる幸せ。 早く出た私には、

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        校庭の桜

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          水鳥

          もう北へ帰ってしまうのですか？ 寂しくなります。 私を見つけると 全速力で 足元まで 来てくれましたね。 水面（みなも）に羽音を 響かせて。 それが私はうれしくて。 あなたたちと出会って 初めて 行く冬を惜しむようになりました。 まだ北の大地は 凍てついているでしょうか？ 遠く北へ旅立つ日に わたしは見送れません。 本当はあなたたちを 北へと返したくないのです。 北の海は、川は、湖は 清らかな流れで あなたたちを迎えてくれるでしょうか？ どうしても帰らねばならないあなたた

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          水鳥

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