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無理な時は一旦本を手に取る

 ここ最近、なんだか妙に疲れ気力が湧かない日々が続いている。
なんとなく理由はわかる。
 
 本業の方では、キャリアの停滞を感じ、仕事に身が入らない。
さりとて辞めるに辞められない状況と相まって、余計に気持ちがモヤモヤしている。
 
 そんなモヤモヤが、ある一定のレベルまで達すると、今度は無力感に変わる。
そうすると、今まで熱心にやっていた事が、すべて無意味に感じたり、「やりたいのにやりたくない」という訳のわからない感情に苛ままれることとなる。
 
 こうなると、もうダメで、どれだけ身を奮い立たせようとしても、タスクを細切りにしようとしても、ちょっとだけ手をつけようとしても、頭がグチャグチャになって、一切動けなってしまう。
 
 だからと言って、じゃもう不貞寝しよう!と思っても、中途半端な「やりたい」の気持ちが溢れて、結局床にベッドに転げ回り七転八倒、身体を身悶える。
 
 う〜ん、う〜んと唸りながら、ふと目に止まる一冊の本。
そういえば、図書館から借りた本、まだ読み終えてなかったけ...
 
 どうせ何も手がつかないなら、一瞬でも現実逃避してしまおう。
不思議と本を読む時だけは、辛い感情は湧き上がってこない。
 
 しばし、現実を忘れて、物語の世界に没頭する。
本の世界に登場する人たちの不思議な話や縁に魅了される。
 
 気づけば1時間が経っていた。結局その日にやらなければならない事は、全然終わっていないし、本も読み終わっていない。
 
 なにも成果がでていないはず。なのに、まるで何かが完了したような。すごく重要なタスクを終わらせられたような、気持ちがウキウキと高まる感情が芽生える。
 
 一時でも関係のない事に集中したことが、まるで瞑想したかのような作用を引き起こしたのかもしれない。
 
 そして、それまで抱えていた「やりたいのにやりたくない」の気持ちは、「やりたい」に変わっていた。
 
 どうしようもなく無理な時は、一旦やるのをやめて本を手にとる。

一見無駄にも思える行為でも、結果よい形に作用するんだと思える、そんな経験であった。


これがその時読んだ本
人と本にまつわる不思議なお話が目白押し
いずれ感想記事を書いてみたいです

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