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理論化学

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高分子化合物

高分子化合物

有機化合物の中には、小さな分子どうしが次々に結合し、巨大な分子をつくるものがあります。こうしてできた巨大分子を高分子化合物といいます。

もとの小さな分子を単量体、できた高分子化合物を重合体といいます。単量体をモノマー、重合体をポリマーともいいます。

デンプンやタンパク質など天然に存在する天然高分子化合物と、石油などを原料に合成した合成高分子化合物があります。合成高分子化合物は、プラスチックや合

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水の変わっているところ

水の変わっているところ

水は、分子間に水素結合が働いています。水素結合があるため、固体の氷ではすき間の多い立体構造をとります。そのため、水は氷になると体積が増えます。体積が増えたため、密度が大きくなります。だから、氷は水に浮くのです。

一般に、多くの物質では、液体より固体の方が密度が大きいです。つまり、水は例外の物質といえます。

氷を温めて融解させると、水素結合の一部が切れます。水素結合の一部が消えるとすき間の構造は

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水素結合

水素結合

フッ素F、酸素O、窒素Nの原子間に、水素原子が仲立ちする形で生じる結合。

水素結合は共有結合やイオン結合よりは弱いですが、ファンデルワールス力よりは強いです。

(音声解説はこちらへ
https://stand.fm/episodes/60c133fead0648975c080e1e)

14族元素の水素化合物では、メタンから順に、分子量が増加するにつれて沸点も上昇しています。これは、14族の水

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ファンデルワールス力

ファンデルワールス力

どのような分子の間にも働く弱い引力。

(音声解説はこちらへ!
https://stand.fm/episodes/60bfe3ba3612c6393367e4e8)

高校化学では、分子間力とファンデルワールス力はほとんど同じ意味で使われることが多いです。厳密には、ファンデルワールス力や水素結合などをまとめて分子間力といいます。

ファンデルワールス力の要因には、瞬間的に生じる電荷の偏りがありま

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