見出し画像

書評:コスメの科学


読んだ本

野々村 美宗 著、教授にきいた・・・ コスメの科学、第1版第2刷、フラグレンスジャーナル社、2020年、134頁.

分野

化粧品、有機化学

対象

少し化学をかじっていて、化粧に興味がある人

評価

無評価(学術書ではないため)

内容紹介

最新の化粧品を支える多彩な科学技術をわかりやすく解説!

処方や素材を考える化学・生物の研究者・技術者、物理科学者、香りの作用を研究する心理学者、ボトルの素材や形を考える技術者、さまざまな専門家の知恵が結集してひとつの化粧品が生み出されます。

ほとんどの化粧品メーカーは、科学的な根拠に基づいた商品開発を重要なコンセプトにし、製品には最先端の科学と技術がこめられています。現在では、データサイエンスやバーチャルリアリティ、さらにはロボットの研究者も参加して、新しい美の世界を日々探究しています。

さまざまな化粧品にはどのような成分が入っていて、それがどんな働きをしているのか、皮膚や毛髪はどのような構造をしているのか、化粧品の効果を測定する測定機器はどのような仕組みになっているのか、スキンケア・ヘアケアからメイク、洗浄に至るすべての分野にわたり、華やかなコスメの世界を支える多彩な科学について解説します。

また、化粧品販売の仕事に携わる方、コスメが大好きで化粧品検定などに向けて勉強をしている方にも参考になるように、専門用語や化合物の説明を加えました。

教授にきいた・・・コスメの科学 - フレグランスジャーナル社 香りで美と健康を科学しクリエイトする出版社 (fragrance-j.co.jp)

感想

 私は生まれてこの方、コスメとやらに興味を抱いたことすらないコスメ素人である。ただ、知り合いから当書を貸していただく機会があったので、書評を書いてみた。
 先に述べた通り、コスメなど全く興味がない。しかし、当書は大学教授によって書かれた本であり、構造式が満載である。化学徒というのは、とりあえず構造式があれば黙って読むのだ。クレンジングやらスキンケアなどは頓珍漢だが、構造式が豊富に書かれていたため、意外とすんなり読むことができた。例えば、S8やBPOなど、普通に試薬であるものが意外と使われており、大変驚いた。ファンデーション(よくわからないが、肌に色をつけるもの?)では確かに構造を見れば、共役長もよく、いい色がでそうな構造をしている。また、含フッ素ポリマーも使われているらしく、私の知らないフッ素化学の一面が見られて僥倖である。どうやら化粧を長持ちさせるために使用しているらしく、確かに含フッ素ポリマーは強そうだ。

購入

新品で販売されている。

参考サイト

  1. 教授にきいた・・・コスメの科学 - フレグランスジャーナル社 香りで美と健康を科学しクリエイトする出版社 (fragrance-j.co.jp)

  2. 『教授にきいた・・・ コスメの科学』(野々村美宗)の感想(8レビュー) - ブクログ (booklog.jp)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?