自民党が共産主義なのか、日本共産党が民主主義なのか、現在の国会議員がわけのわからない状況になっているのをご存じか?

世の中はプロパガンダで溢れかえっている。
「それもこれも、あれもそれもプロパガンダでしょう?」と筆者が日頃口にすることがある。
世の中の問題から目を背けたい人たちは、「そんなことない。そんなのは陰謀論でしょう?」といって問題から目を背ける。
世の中の問題を直視しようとする人たちは、痛いところを突かれた!という顔をして「そうですね・・・そうか・・・そうですよね。」と言って、新たな世の中の問題に目を向けようとする。

そもそも、様々な物の名前それ自体がプロパガンダとなっていることが非常に多い。

「オレンジジュース」という名前で売っている物が実は、「オレンジの果汁などほとんど入っておらず、単に砂糖や人工甘味料などを入れてオレンジ風の味を出し、オレンジ色の絵の具か色素を入れた液体」であるにも関わらず、「オレンジジュース」として売っている。
ある水準の基準を満たせば「オレンジジュースとして売って良い」と法律で決められているため、消費者は錯覚させられるが、多くの人が詳細に中身を知った時、それは果たして「オレンジジュース」と言えるのかと言ったら、多くの人は「これをオレンジジュースと呼ぶのはプロパガンダだ」と呼ぶだろう。
その他にも世の中にはプロパガンダが溢れかえっている。


そもそも世の中の物は嘘で溢れかえっている以上、「政治家は嘘ばかりをついている」と言ったところで、「何をいまさら・・・」となってしまいそうだが、2023年4月12日の国会答弁において、憲法改正によって緊急事態条項を導入することで日本を共産主義化すべきだという主張を自民党の議員が行ったことに対して、共産主義者であるはずの日本共産党の議員が「緊急事態条項は民主主義の手続きをないがしろにし、民主主義を破壊しかねないものだ」と指摘したのだ。

共産主義の王道を突き進んでいるのが現在の自民党だが、未だに自民党は民主主義的な思想の持ち主の集団だと思われている。
あまりにも自民党が共産主義に極端に走るからか、日本共産党が民主主義の意義と大切さを訴えるという珍事件が発生しているのだ。

2023年4月12日の国会答弁においてだ。
通常、共産主義者は自らの目標達成の為に、法律改正の必要性を訴える中で法律改正の利点しか述べず、欠点は述べないことで不都合な点を隠すというのはよくある戦法なのである。
だがこの日、自民党の中の愛国保守派と位置付けられている売国奴青山繁晴が自民党の憲法改正についての必要性について、利点のみを説明し、憲法改正による欠点を一切説明しなかった。

それに対して、日本共産党の国会議員が以下の通り、自民党の憲法改正案について意見した。

「日本国憲法は緊急事態だからといって、立憲主義を排除して権力の分立を一時的に停止して内閣/行政が立法/国会を無視して権力を振りかざす行為は憲法を無視したものになりかねない。日本国憲法の特徴はたとえ緊急事態といえるような事態となったとしても、必ず国会の関与を求めることで行政権の専断、つまり、内閣/行政による独裁政治を許さないものである。日本国憲法の最も重要な精神は緊急事態条項を設けないことで、民主主義政治を徹底して国民の権利を十分擁護することとした。にもかかわらず、2012年に自民党が発表した憲法改正案は内閣総理大臣が緊急事態を発令してしまえばいついかなる時でも法律と同一の効力を有する政令を制定することによる独裁が可能となり、衆参両議院の解散を制限することで現政権の独裁体制の維持も可能となり、国会を内閣に従属させる独裁体制を許すものであり、この独裁体制たる緊急事態をいつまで続けて良いかの制限もないという極めて看過できないものである。先の第二次世界大戦において、第二次近衛内閣は緊急事態として選挙を延期することで国民の反戦の声を選挙に反映させることを封殺して真珠湾攻撃に突入し、その後は総選挙はいわゆる翼賛選挙が行われた。過去の例からも、緊急事態であればなおさら民主政治を徹底しなければならず、国民の審判を保障することが必要だ。緊急事態を煽ることで憲法で定めた民主主義の手続きを否定する事は民主主義の破壊であり、歴史の教訓を無視した暴論であり、断じて認められない。

この日本共産党の国会議員の発言は、民主主義の基本中の基本の内容であり、民主主義理念の根幹が説明されている。
自民党と日本共産党、一体、どちらが民主主義者でどちらが共産主義者なのか、わけがわからない状態となっている。
少なくとも、今すぐ自民党は「本日より、自由民主党は政党名を改め、自由迫害党とすることで、名は体を表すようにいたします」宣言してもらいたいものである。


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