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空気とその問題、空気を変えるには:カギは教師の主体性

教師の働くブラックな環境が注目を浴び出してしばらく経ちます。ニュースでも教師の多忙さに注目したりするものもだいぶ増えました。Twitterを見れば教師の不平、不満、疑問、困惑などは多すぎるほど共有されています。私でない日本のどこかの教師のつぶやきを見て、他人事だと感じる事ができない、日本の教師たち。いやむしろ、悲しいぐらいそのつぶやきや学校の様子が分かってしまうという現実。私もそう感じるひとりです。だからこそTwitterでは拡散され、ツイートが終わることがありません。このように、公立の教師の多くがお互いに「分かる」共通項目を持っているというのは日本独特の特徴であると思います。

「空気」はそんな共通項目からうまれます。空気自体は良くも悪くもなく日本人が自動的に昔から使っていたナレッジシステムです。空気と道徳観は深く繋がっているので、共通項目を読むからこそ世界に例をみない高レベルの倫理観が保たれているのですが、その代償に日本独自のナレッジシステムから抜け出せない、しかもそれをしょうがない、自分一人では解決できないし自分のせいでもないとするような傾向があると私は考えています。(詳しくは空気と教師その1その2その3その4

だから日本の教育が変わるのは難しいのです。
そんな今の教師にとっての空気を変えるには「みんなで共有している」「みんなが知っている」学校や教育といった概念にとらわれない、独立した「教師としての私」の視点が不可欠です。

教師がなぜ辞めるか、なぜ多忙さが解消されないか、なぜ教職が不人気か。

あなたは「しょうがない」以外のご自身の答えを持っていますか。
これについて職場で議論した事、何か個人単位で実践したことはありますか。

日本の学校の問題点について横浜創英中・高校の工藤校長も以下のようにおっしゃっています。

学校教育の最大かつ本質的な課題、それは「当事者意識の欠如」

News Pick 10

生徒の主体性を伸ばす事は話す事があっても教師の主体性が不足している事については議論しない日本の学校の不思議。

文献を見ても、ティーチャーエージェンシーについての議論が少ないことは以前に書きました。

とは言っても生徒に主体性を伸ばせと言っても、授業で受身な生徒が急に何かを提案したり、自分で問題意識を抱いたり、行動するのが難しいのと同じように教師にとっても主体性を伸ばし、学校で生かすのは大きな課題です。

どうすれば異なる「空気」が生まれてくるのか、これから一緒に考えていきませんか。

Teachers of Japanではティーチャーアイデンティティ (教師観)の発見を通じて日本の先生方がもっと自分らしく教育活動に専念し本来は多様である「教師」の姿を日本国内外へ発進しています。日本の先生の声をもっと世界へ!サポートいただけたら嬉しいです。