学校での対話に最適!フィッシュボウルアクティビティ
日本ではあまり馴染みのないクラスルーム活動の一つにフィッシュボウル・アクティビティ(メソッド)と呼ばれるものがあります。
フィッシュボウルは私もアメリカの大学で経験するまで知りませんでしたが、娘のミドルスクールの国語の授業でも使われている手法だそうで、アメリカでは子どもの頃から馴染みがあるもののようです。
フィッシュボウルは多様な意見があることを知りつつ、それを落ち着いて考えることもできるような対話型のアクティビティです。10人以下のグループでもクラス全体でも使用可能なので、日本の先生方のお役に立つのではと思い、簡単に記事を書くことにしました。ちなみにオンラインでも実施可です。
基本的な考え
フィッシュボウルアクティビティとは基本的には二つのグループに分かれ、与えられたテーマについてはじめのグループが議論するのをもう一つのグループが周りで観察し、その後交代するというものです。交代した際には、前のグループが触れた点などを踏まえてさらに議論を深めていきます。テーマはいくつかあると初めと後のグループが交代で行えます。
ちなみに私が大学院の授業でフィッシュボウルで話し合ったのは「教育の質」について。こういう本質的な問いをするのも面白いですよね。この時はひとグループ6〜7人で、3、4人ずつに分かれてしました。また、実際にフィッシュボウルを行う前にも準備時間で話す内容を整理したりする時間もありましたので参考までに。
基本的な流れ
①2つのグループ(AとB)を作る
②2つのテーマや議題を用意する
③それぞれのテーマについて事前に考える時間を設ける
④グループAが最初のテーマについて話す。この時グループBは議論には参加しない。教室で行うときはAのメンバーは円を組むように座り、周りにBのメンバーが座り観察できるようにする。この時Bのメンバーはメモなどをとりつぎの議論で活かせるようにする。
⑤グループBが最初のテーマについて話す。この時、最初のグループAの議論を踏まえる。
⑥二つ目のテーマについても同様に繰り返す。
⑦最後の振り返り。答えを求めないものなら振り返り程度でいいのだと思いますが、議題によってはファシリテーションが必要なものもあるかもしれません。
参考
日本語でフィッシュボウルアクティビティを検索してもあまりヒットするものはありませんが、以下のサイトは参考になりますのでよければどうぞ。
英語なら資料はたくさん見つかります。
https://www.weareteachers.com/fishbowl-discussions/
翻訳機能が使えるかもしれないので動画を一応載せておきます。ご参考になれば幸いです。
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