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21世紀スキルへの遭遇

アメリカの高校で勤務してこのポスターを見たとき、分かったのです。「私が探していたのはこれだったんだ。

アメリカの大学院を卒業した私は、自分自身の経験から「自分の意見をしっかりと言えて、日本の当たり前を疑える目を持った生徒を育てたい」と思っていました。しかし、日本の教育制度という太枠の中では思う様に羽を伸ばせず、理解を得られなかったり、批判されたり、挫折を味わうばかり。

① アメリカの高校生と日本の高校生。同じ高校生なのに、卒業する頃には異なる能力を持つ大人に育っていくのはなぜだろう。
② どうすればもっと自由で生徒の問題解決能力や異文化理解力を伸ばし、自分の考えることを自信を持って相手に伝えることができる生徒を育てられるだろう。

こんなことをよく考えていました。

日本の高校とアメリカの高校での経験を比較できる今では、①については文化的な要素やそれに伴う制度上の違いも教育に大きく影響していることが分かります。そして②については、アメリカの学校現場において「21世紀スキル」が生徒にとって将来必要になるスキル(または能力)であるという共通認識がすでに出来上がっているということが大きく影響していると思います。

21世紀スキルについては様々な機関や組織が定義づけをしています。また詳しくは別項で整理したいと思っていますが、学校施設でよく見かけたのは以下のポスターでした。

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「21世紀スキル」:生徒が変わりゆく社会で生きて行くために必要な力

①学習スキル(批判的思考力・想像力・コミュニケーション)
②メディアリテラシー(テクノロジーやメディアの活用能力)
③ライフスキル(柔軟性・リーダーシップ・生産性・社交性)

この様な指標が日本でも現場の教員にも明確に示されれば「批判的思考」をつけさせるための授業とはどの様なものか、という議論がもっとできるのではないでしょうか。私自身も、これがあれば自分のやりたかったことをもっと正当化することができる(た)だろう、と考えました。私が探していたのはこれだったんだなぁ、と。

21世紀スキルについてについて聞いたことがない人は参考にリンクを乗せておきます。ご自身で検索されてもたくさん出てくると思います。

21世紀スキルに関する考察はまだまだ続きます。

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