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日記

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2021年7月の記事一覧

2021年7月29日(木)

弊グループの長たる人間が、「麻辣大猫熊」と書かれたTシャツを着ている様子が、リモート越しで確認することができた。 辛い食べ物が好きらしいという噂が噂でなくなった瞬間だった。その会議が終わって退社して、閉店間際の書店に行って、 【観光客の哲学】を購入した。最近は日常と非日常のことばかりが、大して考えを深められないままそれでも脳裏をぐるぐるしていて、非日常の代表格であるところの旅行や観光、という二つ

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2021年7月28日(水)

法務局に行く。午後三時の九段下の暑さは何か質感が、少し前まで滞在していた霧島とはもちろん、オフィスがある新宿のそれとも異なっている気がした。早く帰ってカレーを作った。夏野菜カレーと分類されるらしかったが、そこに含まれている野菜たちは一年中食べている気がしてならなかった。【終わりなき日常を生きろ】を買って読み始めたのは、ここ最近で楽しみの≒非日常のピークだった霧島旅行から帰ってきて徐々に日常に再び馴

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2021年7月27日(火)

終わってみれば(少なくとも自分の生活圏内である東京は)大したことがなかったが、台風の影響がまことしやかに囁かれていた今日という日に、在宅勤務でも対応可能な業務であったにもかかわらず出社を選択したのは、昨日まで続いている非日常のモードを私の身から引き剥がして、日常に染み込ませていく必要があると考えたからだった。そんな考え方をしなくてはならないことは忸怩たる想いだったが、致し方なかった。乗り慣れた総武

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2021年7月26日(月)

在宅勤務と午後半休の取得によって、日常への帰還が完全体となって一挙に襲ってくることを防いだ。徐々に戻っていくという防御策を取らなければやってられないのだと直感していた。ただし午前中は外せない会議があって、そこで衝撃の情報がもたらされた。それはどちらかと言えば非日常なものだった。それは究極的には他人事だったが、それとは別の衝撃が、自分にももたらされた。婚姻届で定めようとした本籍地、これは生まれてこの

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2021年7月25日(日)

朝起きて風呂に行った。宿のある場所から風呂のある場所までは、ゴンドラで山の斜面を下るのだが、これが最後だと思うと悲しかった。三日間で六往復した。ゴンドラの内部にはずっと天道虫がいたが、同じ個体かどうかはわからなかった。風呂から上がって朝飯を食べ、支度をしてチェックアウトをした。霧島神宮に行き、温泉市場に行って滝を見た。アートの森に行った。編集とは何ぞや、という展示がやっていた。編集という営為全体の

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2021年7月24日(土)

朝飯に出てきた削り節がとても美味しかった。高千穂峰に登る計画をしていたが雨が降っていた。とりあえずその登山口に向かうことにした。駐車場の窓口の男に駐車料金の五百円を支払った。それを確かに受け取りました、みたいな顔をしたのちに、今日は雨が降っているので登山には適していませんよ、私は止めましたよ、という言葉をかけられた。そういうことはその五百円を受け取る前に言ってほしかったが、そのことについてぶーぶー

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2021年7月23日(金)

今日から旅行だった。空港に滞在することは、そこにいる人たちから発される明らかに浮ついている空気に同調することが促される。同じ国内旅行でも、空港に行って飛行機に乗るという時間を経ているそれとそうでないそれのあいだには、旅先で過ごす時間の感触が違う気がする。その質の違いは到着した直後に限った話ではなくて、たとえば二泊三日ならその三日目まで、持続する。建物それ自体の大きさや、ガラス張りの窓から見える滑走

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2021年7月22日(木)

結婚した。婚姻届を提出する前に、市役所の近くのコメダ珈琲に行った。対面する二人を別つアクリル板の位置を変えようとしたところグラスに衝突し、氷水がこぼれた。それなりに派手に散逸したにもかかわらず、人間にかかることは全くなく、そもそもそれがクリームコーヒーではなく水だったという点で、幸先がよかった。そそくさと店を後にして、市役所に行った。休日窓口はそこだけ田舎のバスの待合室のような小屋とでもいうべき場

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2021年7月21日(水)

昼飯は三日連続でたつ屋に行った。牛丼⇒かつ丼右親子丼という随意だった。こうも暑いと選択する気が消えていくのも仕方なかった。最後の独身の日だったが、特筆すべきこともなかった。

2021年7月20日(火)

その時間の幅がどれほどかということにかかわらず、あるとき感じていたはずの身体感覚を記述しようと試みることの難しさ。そのときだって言語化していないものを後から語ることは過去の自分はあまりにも劣勢に立たされているのではないか?

2021年7月19日(月)

松浦と打ちたいのに「まつうた」と打ってしまってそれが末詩になってしまう、というのがもう何回も繰り返されていた、私の手癖がそうなっていた、スマートフォンでは起こり得ないタイピングミスだったし、この端末では「まつうた」は末詩にならなかった。

2021年7月18日(日)

【オッドタクシー】を一気に見たというだけで一日の意味が担保されていた。しかし小戸川の視点では明らかにない場面でも人物が動物として描かれていたことが解せない、視聴者である我々が一応は主人公である小戸川と通常のアニメ以上に同調していると思わせる仕組みがあれば別だがそうとは思えなかった。実は動物の世界ではなく人間の世界の話でした、というのは叙述トリック的にも面白いとは思えなかったし、例えば現実に戻りまし

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2021年7月17日(土)

新宿に行った。サンダルを探したがこれと言ったものがなく、本来そこまで感じる必要のないと思われる焦燥感が胸中に訪れたけれども安心して欲しい、それは明日買えますので。上野にも行った。メンテナンスが施された。巣鴨にも行った。塩生姜ラーメンを食べたが、それはほとんど偶然の思い付き、上野から新宿まで戻るために山手線に乗っているとき、突如として閃いて実行に移したものだった。その価値はあった。

2021年7月16日(金)

在宅勤務だった。あまりにも捗らなかったがそれは予想通りだった。外では蝉が鳴いていた、ただし閉めきった窓を通過してくるほどのものではなかった。