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じいちゃんについて
9月でじいちゃんの一周忌になります。
最近、葬儀からひと段落して親たちが遺産相続の準備をはじめました。
じいちゃんは戦後に起業し、一代で立派な会社をつくりあげたすごい人です。
十分そのすごさを知っていたつもりだったんですが、遺産の総額を聞いて冗談抜きで腰を抜かしました。
もちろんお金だけでそのひとの偉大さは測れません。
それでも、偉大さの1つの指標にはなると思うのです。
あんなに水代わりのような勢いでお酒を飲んで、
ぼくに必ずお酒の氷をつがせるじいちゃんが、
ぼくが家に遊びに行ったら「あら、来とったとね」とニヤッと笑い、
戦時中の話をこっちがあきれるほどし、
忙しさなど微塵も見せていなかったあのじいちゃんが、
こんなにすごい人だったのか、と。
たしかに今考えてみれば、毎日机に向かって電卓をはじいていたし、休みの日にも本を読み、ずっと筆を走らせて勉強していました。
そのマメさがこの遺産を作り上げたのだなと思います。
もう葬儀からしばらくたち、気持ちも落ち着いてきましたが、たまにじいちゃんを思い出しては泣いてしまいます。
ぼくもそんな、死んでもなおたまに思い出されて、
面白い人だったな
偉大だったな
でもあそこはちょっと嫌だったよね
と、ちょっと嫌みも言われながらも、笑い泣きされる人間になりたいです。
まじめで
でもユーモアもあり
金銭面には超が付くほどマメで
何事にも学ぶ姿勢を忘れない
あの大好きなじいちゃんみたいに。
この文も泣きながら書いちゃったから、ぐちゃぐちゃになっちゃいました。
じいちゃんに叱られそうだな。
がんばるね、じいちゃん
天国で大好きな日本酒でも飲んで待っててよ!
この世では一緒に飲むことはかなわないったけど、
いつか向こうで宴会しようね。
今度こそはいっぱい話聞くからさ。
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