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11.オーストラリア  11.1シドニー(Town No20)

 首都キャンベラをしのぐ、オーストラリア第一の都市シドニーは、世界各地からの移民たちが暮らす、オセアニア随一の多民族シティである。
活気あふれる多文化都市として知られ、自然の美しさと都会的な洗練が見事に調和している魅力あふれる街だ。


 1. シドニー観光の拠点「サーキュラー・キー」


シドニー湾の中心に位置するサーキュラー・キーは、徒歩圏内に、オペラハウス、ハーバーブリッジ、ロックス地区など、多くの観光名所があり、シドニーを象徴するスポットの一つとして多くの観光客や地元の人々に愛されている。
隣接するロックス地区は、オーストラリアの歴史発祥地で、開拓移民船が1788年に到着、植民を開始した。その歴史の息吹は今もなお、住宅街・ホテル・パブ、芸術・工芸・画廊・アンティークショップなど、この街の至る所で感じることが出来た。

昔の面影を残すロックス地区

2.早朝の街角スナップ

■朝のシドニーを歩く

 薄明るい空が少しずつ街を包み込み、シドニーの一日が静かに始まる。街路灯がまだ輝きを残す中、私は朝の街を歩き始めた。オフィス街の大通りでは、人々が早足で行き交い、それぞれの一日の始まりを告げている。通りの影が長く伸び、ビルの隙間から差し込む朝陽が舗道を黄金色に染めていた。

オフィス街の朝

■活気と静けさが交差する街角

 歩道を進むと、サーキュラー・キー方面から微かな潮の香りが漂ってくる。小さなカフェがいくつか開店準備をしており、店員たちが笑顔で挨拶を交わしている光景が微笑ましい。早朝のシドニーは、活気と静けさが絶妙に交差する時間帯だ。木漏れ日が地面に揺れながら踊り、通勤者やジョギングを楽しむ人々がそれぞれのペースで道を進んでいく。

サーキュラー・キーへ向かう

■ハーバーとビジネス街の調和

 ふと顔を上げると、目の前にシドニーの象徴とも言えるスカイラインが広がっていた。ハーバー沿いでは釣りを楽しむ年配の男性が見える。静かに釣り竿を構え、目の前の水面をじっと見つめる姿は、街の喧騒とは対照的だ。 
 その後ろを、ランニングをする女性が颯爽と駆け抜けていく。早朝のシドニーには、多くの人生の一コマが詰まっている。

スカイラインを望む

■オペラハウスの幻想的な美

 朝の柔らかい光に包まれたオペラハウスの屋根は、まるで貝殻が重なり合ったような神秘的な輝きを放っていた。
 その前を、ランナーたちが軽快な足取りで通り過ぎていく。この場所は、どの時間帯でも特別な魅力を放つが、朝の静寂の中で見るその姿は格別だ。

朝陽に輝くオペラハウス

3. シドニーの二つの象徴的な建築物を撮る

■オペラハウス

 シドニー湾に突き出たベネロング岬に立つ総合芸術劇場・シドニーオペラハウス。
 白い貝殻を思わせる屋根の曲線を表現するために、約106万枚ものスウェーデン製の陶製タイルが使われたという。この独特な貝殻のようなデザインは、建築的な美しさだけでなく、劇場やコンサート会場としても機能し、文化的な拠点となっている。

ベネロングポイントに建つオペラハウス

■ハーバーブリッジ

 シドニー市街地とノースシドニーを結ぶシドニー・ハーバーブリッジは、ポートジャクソン湾に架かる全長約1149m、幅49mのシングルアーチ橋だ。
 1400人の労働者が約8年の歳月をかけて1932年に完成し、オペラハウスと並ぶもう一つの象徴となった。

サーキュラー・キーから見たハーバーブリッジ

 「コートハンガー」という愛称でも親しまれているこの橋を歩くツアーがあり、オペラハウス付近で、橋の頂上へ向かって歩く人々の様子を撮ることができた。

ハーバーブリッジを歩く人々

■ミルソンズポイント

 ハーバーブリッジの北端に位置するミルソンズポイントは、シドニーの二つの象徴的な建築物を一望できる人気の撮影スポットだ。
 朝の静かな時間帯にこの地を訪れた。湾からの爽やかな潮風が心地よく、静寂の中に鳥のさえずりと波の音が響いていた。
 青空が広がるシドニー湾。オペラハウスの白い屋根は朝日を浴びて輝き、背後のハーバーブリッジは雄大でありながらもどこか穏やかな存在感を放っていち。
 白い帆のような形状が美しいオペラハウスが映し出され、その背後には、ハーバーブリッジ力強く湾をまたいでいた。

ミルソンズポイントから撮影

4.シドニーの自然と海洋生物を撮る

 サーキュラー・キーから30分ほど歩くと、シドニーで大人気の観光スポット「ワイルドライフ・シドニー」があり、そのすぐ隣に「SEA LIFE シドニー水族館」がある。
 市街地にありながら、自然と海洋生物を間近で体験できるこの2つの施設を訪れて、日常の喧騒から離れ、大自然の中で心が癒されるようなひと時をかごした。

■ワイルドライフ・シドニー

 シドニー中心部にある世界でもめずらしい屋内動物園・ワイルドライフ・シドニー動物園。ここではコアラ、ウォンバット、カンガルー、ワラビー、タスマニアデビルなど、オーストラリアを代表する人気の動物たちが一同に集められている。
 ユーカリの木の上でリラックスするコアラとのツーショット撮影ができるコーナーは、観光客や家族連れで賑わっていた。

ユーカリを食べるコアラ

 ワラビーの展示場では、ふわふわのワラビーが自然の生息地でピョンピョン飛び回っている様子や、母親のポーチから顔を出す赤ちゃんの姿がとても可愛らしく印象的だった。

すぐそばで見られるのも魅力だ

■SEA LIFE シドニー水族館

 シドニー湾の海洋生物をテーマにしたこの水族館は、訪れる人々をまるで海底世界に誘うような不思議な魅力があった。
 巨大なガラスのトンネルを歩きながら、頭上を泳ぐサメや色とりどりの魚たちを見ると、まるで自分が海の中にいるかのような感覚に包まれた。

巨大なトンネル水槽

5.スカイウォーク体験

 オーストラリアで最も高い建造物シドニータワーで地上260mのスカイウォークを体験した。
 展望台にあるスカイウォークチェックインデスクで同意書がわたされた。
「天候の状態により中止することがある。狭くて高い階段を上がるが文句はいわない。事故があっても補償はしない。血中アルコール濃度が0.05%以上だと参加できないetc」一切の責任を問わないことが記載されている。少々ためらったが、ここまできてやめるわけにはいかないのでサインをした。
 呼気試験でアルコールを飲んでいるかテストされ、OKとなるとスカイウォーク専用の『スカイスーツ』に着替える。着る前に、ポケットの中身を全てだす。財布や鍵は勿論、メモ帳やペンもダメ。腕時計、指輪もダメ。残念ながらカメラの持ち込みもダメ。
写真をとるために意を決したのに「これでは意味が無い」が仕方ない。
(という訳で下の写真は展望台のガラス越しに撮ったものです)

 狭い階段をあがって、展望台の屋上へ・・・・。
 スカイスーツの腰にまいたベルトと歩道の手すりのレールはロープで繋がっているため、動きは制限されているが、そこから得られる絶対的安心感は格別だ。   
 地上260mのオープンデッキにでた。 「うわぁ!」
 思わずでた歓声。これは正真正銘、初体験の感動だ!
 ハーバーブリッジが見え、シドニー湾が正面にあった。

これも窓越し撮影のためブリッジの全景はとれなかった


 

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