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ワーママ復帰と授乳の思い出

0歳で復職を目指すワーママに立ちはだかるのは保活のカベだけではない。

仕事をするには、保育園で食事=ミルクを他人から頂かねばならない。
(保育施設と職場が近ければ抜け出して授乳するという方法もあるらしいと聞くけれど。)
おぎゃーおぎゃー!と絶え間なく泣く生後0ヶ月。私がそれをはぁはぁ息切れしながらあらゆる手段で乗り越えた頃、娘は母乳に首ったけになっていた。

復帰する頃にはミルクをごくごく飲んでくれるのか?

復帰と同時に母乳は卒業しないといけないか?

ハテナがぐるぐる頭を回った。

今回は、そんなワーママ復帰にまつわる授乳の思い出を語ろうと思う。

「赤ちゃんは思いどおりにならんですね」
これはそんな話。

おねがいミルク飲んで!

一応、母乳は私の希望でもあったから、娘が母乳の虜になったのは望むところでもあった。
文句を言う筋合いはないし、言うつもりはない。
ないんだけど…。

「うわぁぁーん!」

なんでミルクぜんぜん飲まなくなった?!

哺乳瓶でミルクを飲む感覚を忘れないようにと、1日1回はミルクを与えていた。毎日だ。
これで大丈夫。
そう思ってたのは甘かったらしい。

生後3ヶ月になる頃、いわゆる哺乳瓶拒否というやつが始まった。
生まれてすぐの頃は原始反射で与えられたものを拒まず飲んでいたのが、成長発達して「好み」を主張するようになったらしい。
拒否できるというのは、それだけ体力もついて余裕ができたということ。

喜ばしい。いやーよかったよかった。
て、…しばらくは父ばあばに預けて外出はしづらいな。はぁ。

復帰するまでにまたミルク飲んでくれるんだろうか。

不安だ。



それから色々試してみた。
無理強いはよくないとのことで、1日1回のミルクチャレンジ。
だいたい惨敗。たまに飲むこともあった。飲ますときの姿勢が良かったのかな、と何度もそれを再現してみたり。
飲まそうと準備して「うわーん!」だとシンプルに心が折れます…。

結末としては、
生後6ヶ月頃に急に飲むようになった。
哺乳瓶は何も変えてない。
姿勢だって、なんでもよくなった。

親のやり方どうこうより何より、本人の気持ちの問題だった、ということらしい。

小さな娘にとってそこは唯一、自分が主張すれば親が希望をかなえてくれる、主導権を握れるところだったのかもしれない。
そう思えばいじらしいともいえる。

その後も一時的にまた飲まなくなったことはあった。哺乳瓶だとだめだけどストローマグとか。
たまたま今回は保育園に行くまでにまたミルクを飲む気分になったけれど、娘の気持ち次第では、ミルクを飲まない未来もあったかもしれない、という気もする。

そういう経過をみていると、保育園に行くというのは、保活や、親の意思の問題だけではないんだなと思えてくる。
子の意思だって、大きく関係しているのだ。
実際にどうなるかは、やってみなければ分からない。親子の数だけ、道は分かれてくるんだろう。

復帰後も母乳を続ける

無事?ミルクが軌道に乗った。
さてさて次なる関門は、
卒乳するか、母乳を続けるかだ。

私の場合は母乳を続けたかった。
シンプルに、
「母乳なしで娘のかんしゃくを納められる気がしなかった」のだ。

すごいですよ。娘の頑固さ、声のでかさといったら。
虫歯治療中に保育士が子供の面倒をみてくださるという歯医者に行ったところ、
あまりの娘の泣きっぷりに
「かわいそうだから次の治療はお一人で来れますか?」と言われてしまうくらい。とほほ…。

保育園という未知の場所に慣れるまで、娘にも色んなストレスがかかるだろう。
そんな娘の心のよりどころ…もとい私の最終兵器はあってほしい。
そんな気持ちだった。

母乳を続けるとして、次の疑問。

「保育園の間に母乳が溜まりすぎて乳腺炎になるのでは?」

「保育園の間はミルクだから、利用頻度が減った母乳は分泌量が減ってしまい、十分な量がでないのでは?」

働きながら母乳を続ける人はいるらしいと聞きはするけれど、このあたりはよく分からず。
これはもう、やってみないと分からない、出たとこ勝負、そう覚悟を決めた。

実際体質もある気がする。
私は乳腺炎はこの1年の間、1回なったくらいだった。もしもっとトラブルに見舞われていたらそんな覚悟は決められなかったと思う。

結末はどうだったか。
乳腺炎は、ならなかった。
ただ最初の1週間は夕方になると乳腺がパンッパンに張った。我慢できなくなったら搾乳器で圧抜きをした。
在宅勤務だったし、大きな仕事もまだなかったのでできたのかもしれない。
娘は帰宅するとわんわん大泣きし授乳タイムに突入、乳腺はただちにしゅんとしぼむのだった。
そのうち、徐々に張りかたはおだやかになり、搾乳は必要なくなった。
量を調節してくる母体の神秘、おそるべし。

そのかわり分泌量はやっぱり減った。
いまは離乳食→授乳→ぐずってたらミルク、という混合授乳になっている。
けれどもミルクは1日1回足すくらいで、思ってたほどの減りでもなかった。
娘が生後9ヶ月だということもあるかもしれない。離乳食を食べているから。
離乳食がなかったら、もっとミルクは必要だったかもしれない。

最後に感想

授乳にまつわるすべては結果論でたとこ勝負だった。
0歳で職場復帰するのは、保活のかべを抜きにしても一筋縄でいかない。
3歳まで復帰しないというのも合理的なんだなぁと思った。
だからといって0歳で保育園に行き始めた娘がしんどそうにしてるかというと、それもちょっと違う。
彼女は彼女なりに、置かれた環境を前向きに過ごしているようだ。かわりに家ではものすごく自己主張し甘えて英気を養っている。で、保育園に到着したらこちらは一顧だにせず、また今日の遊びへ一直線。

ほんと子育てって、多面的だなぁ。