となりにちょこんと座って、「ドラえもん短歌」。
ずっと気になっていた本を、やっと手に取ることができました。
「ドラえもん短歌/選 枡野浩一」
歌人の枡野浩一さんがネットを中心に呼びかけ、全国から集まった短歌を選出し一冊にまとめたものなのですが、
まず、帯にある短歌が素敵。
「ドラえもん あなたがいると いうことが 未来があると いうことだから」
この帯に惹かれない日本人がいるのだろうか。
これを読んで気づきました。ドラえもんってもはや国を超えた共通語だな…と。
短歌とは、季語をいれない言葉の音の数が「5・7・5・7・7」の詩のこと。
このドラえもん短歌を知ったのは、私の大好きな作家であり歌人の加藤千恵さんの詩が入っていたから。
(加藤さんについては過去に語っていますので良ければぜひ)
ドラえもんへの思い、秘密道具のこと、本当に様々な短歌が載っているのですが、
どれもじんわりと心に沁みてくるのです。
ドラえもんがいないなんて、今は大人だからもちろんわかるし、(子供の時からわかってましたね)アニメもずっと見てないけど、
でも誰の心にも住んでいるのかも。
私が好きなのは
「金属の ヒゲが刺しても ドラえもん 抱き寄せるのを ためらわないで」
「ドラえもん 無しでここまで 生きてきた 自分をもっと 褒めてあげたい」
そして大好きな加藤千恵さんの詩
「大丈夫 タイムマシンが なくっても あの日のことは 忘れないから」
なんだか少しだけ泣いちゃいそうになります。
短歌って、少ない言葉だからこそ、すっと心の隙間にじんわり入ってくるのかも。
私たちは上記した短歌のなかにもあるように、ドラえもんのいない世界を生きています。
でも疲れた時、ほんのちょっとドラえもんになぐさめて欲しいとき、
この本を開けばとなりにちょこん、とドラえもんが座ってくれているような気持になるのです。
いまこんな時代で、疲れている人多いと思います。
そんな時はぜひこの本を開いて、ドラえもんに癒されてみてください。
読んでいただき、ありがとうございます。
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