一級建築士試験_03【建築基準法は意外と単純】
一級建築士の学科試験において、一番重要な科目として1つ挙げるのであれば、【法規】であると思います。
【法規】は全科目(計画・環境・法規・構造・施工)で125点中で、30点を占めており配点が高いからです。そのため【法規】の勉強を蔑ろにすることはできません。
最低でも23点は確保したいと、当時の私も考えていました。
【法規】は一級建築士試験の中で唯一【法令集】の持ち込みが許可されている科目です。試験中にわからない問題があれば、【法例集】を引けばいい。試験時間も最も長く、1科目で1時間45分もあるのです。(計画・環境は2つ合わせて1時間)
だからと言って簡単だということは一切ありません。
試験時間が1時間45分、つまりは105分だから、30問の問題を解くとなると、1問あたり3分30秒となります。1問で4選択肢あるから、その問いが正解か不正解か判断するのに、約50秒となり、とてもじゃないですが、全ての問題で【法令集】を引くのには無理があります。
だからこそ、いかに【法例集】を引かずに解ける問題を増やすことが重要となると思います。
もちろん暗記で答えが導き出せるのがベストですが、当然試験元は分かりにくい聞き方をしてくるので、1問中1ないしは2つの問いで【法例集】を使用することが、全ての問題を解くのには必要です。つまりは残りの2つの問いは暗記で除外する知識が必要となるのです。
更にいくら、建築士の試験といえど、【建築基準法】のみから出題されるわけではありません。
出題範囲の中には、「建築基準法、建築基準法施行令、建築基準法施工規則の他、都市計画法や高齢者障害者等移動等円滑化促進法、消防法、建築士法等」様々な法律から具体的な出題をされます。
【法例集】を購入された方はご存知かと思いますが、あの分厚い【法例集】の知識を全て暗記して、実務に即した問題(つまりは全ての問題が応用に近い)で正解を導くことは絶対に不可能です。
だからこそ、【暗記で解ける問題数の量を増やすこと】と【どこに何が書いてあるかを熟知していること】が合格するのには欠かせないことなのです。
いくら暗記が得意だからと言っても、その他科目と同様の勉強時間では足りません。【法規】が出来るようになるのには、それだけ時間が掛かります。
では、効率的な勉強方法はないのかと尋ねられると、そんなことはないと思っています。
法律と言うものは稚拙な文言は避けているので、難しく聞こえるものです。それはどの法律も変わりません。ただ中身は意外と単純だったりします。
私が実践していたのは、その難しい文言を【簡単な言葉にする】と言う意識付けに近いのです。
何のための【法律】なのか。
それを知っているだけで、感覚的に解ける問題も出てきたりします。
法律と言う言葉を聞いただけで難しいと思う人も多いと思います。ですが、【建築基準法は意外と単純だ】と意識するだけで、勉強の効率を挙げ優位に進められると考えています。
以下には、【法規】勉強する上で、特に【建築基準法】内で、私が実際に考えていたことを書いています。(【法規】は様々な法律から出題されると言いましたが、大半は【建築基準法と建築基準法施行令】からの出題だからです。)
当然のことだと感じる人もいるかもしれませんが、【法規】が苦手と思っている人は、是非実践して欲しいと思います。
まず【建築基準法】とは何のための法律なのか。これを知っていないことには話になりません。調べてみるとこう書かれていました。
【建築基準法】・・・
国民の生命・健康・財産の保護のため、建築物の敷地・設備・構造・用途についてその最低基準を定めた、日本の法律である。
【建築基準法施工令】・・・
建築基準法の規定を実現するための具体的な方法や方策を定めている。
と。正確なことというよりかは、意識付けのために知っているだけで良いので、wikipedia参照でも問題ありません。
つまりは、簡単にすると「国民が安全で快適に過ごせるために、こういう建築にして下さい」というものというのが、大前提にあるのです。
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