見出し画像

34. IoT Edge Module 及び IoT Edge デバイス間のメッセージルーティング

前回の記事                        次回の記事

はじめに

前回の記事の最後で、Azure IoT に関するインフラ的な部分のお試しが一通り終わった…と書きましたが、そういえば、まだ、IoT Edge Module 間、及び、IoT Edge の多段接続の際の IoT Edge デバイス間のメッセージルーティングについてちゃんと試していなかったなということで、今回は、このトピックを深堀します。

※ 多段接続の場合のメッセージルーティングは案外奥が深いので、未だ、実際のソリューションで使うであろうパターン群を網羅したとはいいがたい状況です。判明する度にパターンを追加していこうと思っています。

メッセージルーティングとは

メッセージルーティングについては、「32. IoT Edge Module 配置マニフェストを深堀る」で軽く触れました。要するに、IoT Edge ランタイム上が配送する各種メッセージを、IoT Edge Module や IoT Hub に転送する仕組みですね。ルーティングの定義は、Azure Portal の場合はモジュール配置設定の最後、Visual Studio Code では、deployment.template.json で行います。
この記事では、Azure Portal での設定方法で解説を行います。deployment.template.json の場合は、$edgeHub の properties.desired で、この記事で紹介している文字列のダブルクォーテーションの前に”\”をつければOKです。

基本的な設定方法

メッセージルーティング定義の基本は、Microsoft Docs の「ルートの宣言」で詳しく書かれているので、先ずはそちらをじっくり読み込んでください。以降、この記事を踏まえて、実際に3段接続した IoT Edge デバイスの環境で試した結果を元に書いていきます。

ここから先は

54,150字 / 9画像

2022年3月にマイクロソフトの中の人から外の人になった Embedded D. George が、現時点で持っている知識に加えて、頻繁に…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?