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56. 小型HW間の通信プロトコル(フォーマット)設計

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はじめに

今回は、Seeeduino ↔ ESP32 のシリアル通信のプロトコル、及び、フォーマットを、Seeeduino ↔ ESP32 ↔ Azure IoT Hub の双方向通信を前提に、なるべく一般化して設計します。

必要な通信形態の洗い出し

先ずは、Azure IoT Hub と IoT デバイス間の通信形態を、通信方向毎に振り返ります。

IoT デバイス → Azure IoT Hub 通信

IoT デバイス(Seeeduino → ESP32)から Azure IoT Hub へのデータ通信が発生するのは、

  • T:テレメトリデータ(Device To Cloud)送信

  • R:Device Twins Reported Properties 更新送信

  • M:Direct Method の Return Payload 送信

の3種類です。これらの三種類は、Seeeduino から ESP32 にデータを送信する際、区別できるようになっていなければなりません。
また、三番目の ”Direct Method の Return Payload” は、次のセクションで紹介する Direct Method のそれぞれの Invocation に紐づくという、ちょっと特殊な形態であることに留意が必要です。

Azure IoT Hub → IoT デバイス通信

次に、Azure IoT Hub から IoT デバイス(ESP32 → Seeeduino)です。この方向へのデータ通信が発生するのは、

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