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ワクワクの光が見えた時はHowに飛びつかずWhyから探ろう

人がぽろっと漏らす言葉の中に、時に本人さえも無自覚なほど、大事な心理が隠れていることがあります。
今日はそんな話を。

数ヶ月前。
友人と二人で食事をしていた時のことです。
彼女は突然「YouTuberになりたい!」と言い出したのです。

その予想外でツッコミどころ満載な発言に、
私は、「いいね、いいね!じゃあ、どんなテーマのチャンネルにする?」と、その言葉に乗っかり、お酒の席にありがちな、どこか無責任でありながらも、タガが外れた時だからこそ思い浮かぶ奇想天外な発想のキャッチボールに、ほろ酔い加減で興じてました。

でも、後に、その時の彼女の何気なく発されたその言葉には、
本当は、こう在りたい(自己表現したい)」という、彼女の潜在的な願望(意識)が隠れていたのだと気づくことになりました。

先日、久しぶりに彼女と再会し話をしていた時に、ここ最近の彼女の職場での出来事を話してくれました。

最近仕事でタッグを組むことになった相手に対して、どうもしっくりいかず、苦手意識をいだいてしまっているのだ、と。

相手の方の印象を聞いていると、確かに彼女とは正反対に近いタイプの方でした。
その方は、
指令性が強く、相手のペースを考えずに、豪快に前に前に突き進むリーダー的存在。
開放的で正直者。
自分の良い/悪いという価値判断や感情を、包み隠さず表に出す、自己主張がかなりはっきりしている人。

彼女は相手のペースに飲み込まれ、戸惑い、右往左往している状況のようでした。

でも、じっくり彼女の言葉に耳を傾けていると、次第に、その人に対する、彼女の中にある「羨望の念」も垣間見れてきました。
苦手かもしれないと感じる相手の中に「光」を発見し始めたんですね。

そしてその「光」こそが、まさに彼女が心の奥底にしまいこんでいる、自分が、どこかで望んでいる在りたい姿でした。

いつも周囲に気を配り、自分は裏方に回り、ひたすら後方支援をする彼女。
彼女の包み込むような暖かさ、謙虚さは、多くの人を救っているはずです。
彼女も、それが自分の本当の姿、あるべき役割、だと自認してたのだと思います。
間違いなく、そこは彼女のチャームポイントでしょう。

だけど、どこかで、
スポットライトを浴びてみたい!
自分も前線で戦ってみたい!
輝いている姿を自他共に認められたい!
と思う彼女が心の奥底に存在していたんですね。

それを彼女に問うてみたら、
「そうかもしれない。泣きそう。」
だと。彼女は素直に反応してくれました。

「だったら、その自分を少しずつでも、表に出してみたら?」と伝えると、すぐには切り替えられない、怖い、と。

そりゃ、そうだ。
だって、そうやってここまで来てたんだもんね。

「そしたら、例えば前に出るようなシチュエーションや役割が訪れた機会に、自分の中で、スイッチを切り替えるイメージで、その自分を出してみるのはどう?」と聞いてみると、
「うん!それならやれそうだ!」と、声が大きく表情が明るくなりました。

彼女にその機会が訪れる日が必ずくるでしょう。
そして、彼女が殻を破るきっかけの一つにつながるはず!って私は信じて応援してます。

以前の「YouTuberになりたい」発言を聞いた時、私は「どうやってやる?」のHowの話の方向にいかずに、「なぜ(どうして)そう思ったの?」ってところから話を切り出してみたら、もっと早く、二人で彼女の潜在的な思いに気がつけたのかもな、って思いました。

相手が「〜したい。〜なりたい。」という発言が出た時は、Howに飛びつかずに、Whyから話してみると、深いところに繋がっていくかもしれませんね。

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