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読んだ/「いつでもおしゃれ」を実現できる幸せなクローゼットの育て方

先日の「海外みたいにセンスのある部屋の作り方」がよかったので「これ系の本(再現のためのルールを重視して解説してくれるもの)、合うのでは?」と思って買ってみました、大当たりでした。

今まで挫折したり取り入れられなかったりしてきたやつ

本書お勧めする前に、今まで読んだりやったりして難しかったやつをリストアップします。

ティム・ガンの10のアイテム

この10着を揃えればいつでもいけてるコーデでTPO対応! というやつ。10着で済むなんて最高! と思ったものの、フランスの気候とフランスのTPOでした。運動着的な服がないし日本人にはブラックドレスをキメにするのはいろいろと難しいし「生活」が難しい。リラックスウェア(行楽とか部屋着とかのやつ)がワンセットでは、厳しい。
↓これも似たやつですね。ていうかティム・ガンのやつぱくっ……リスペクトして作られた本なのかな?と思ってます。

制服化

ミニマリストのいう「制服化」ってやつ。↑の本は1年を3セットの服で生きる、というやつで、noteでは「自問自答ファッション」というのを提案されてます。自分自身にキャッチコピーをつけてその雰囲気に合った服を選ぶ、というもの。noteで「自問自答ガールズ」ってタイトルで色々出てくる。

制服化も答えの一つではあるとは思うんですがこれって実は「ものすごくファッションに詳しい」「自分自身のイメージとなりたいイメージがしっかり把握できてる」でないとできない、上級者向けの方法な気がします。1年3セットにしたいと思うような人はできれば服のこと考えたくないって人のような気がするし帯にも「服選びの苦しみからさっさと抜け出そう」と書いてある。さっさと抜け出したいような人(服に詳しくないとか服が好きじゃないとか逆にすごく詳しい人ではないかと思う)が、3セットを選べるのか?という疑問があります……実践した人の話聞きたい。なんというか地に足がついていない気がする。

で、本書は「100着前後」を提案してくる

はい。でも本書のルールを噛み砕くと2/3から1/2くらいの総数で収まると思います。私は50くらいを上限にすることにしました。

リアルを生きる人間の女性は「生活」をするものなので(育児という戦場にいる方もいるでしょう)、どう考えても10アイテムだの3セットだのでは無理です、気候の寒暖差も求められるものもみんな違う。ティム・ガンの提案するブラックドレス一枚と白いカッターシャツとドレスパンツ、リラックスウェア一枚で春夏秋冬の労働と家事と育児ができるわけがない。

必要なのは「最小限に絞る(そして時々の不便は目をつぶる)」ではなく、
「手持ちを全て生かし切る編成」ではないでしょうか。
手持ちが活かせないから服の多さに苦しむし「持ってるのに着る服がない」になるんですよね。

ベースは「クローゼットに小さな売り場を再現」ということ

本書の著者はアパレルブランド勤務です。で、ご自身やブランドの管理職のお宅のクローゼットなどを見て「クローゼット、売り場と同じバランスで成立してる」と気づきます。じゃあ自宅もその編成にすればいいじゃん、という。

でもって「売り場のバランス」って、こう。
一軍、二軍、カジュアルウェア、真冬、真夏、ドレス(ワンピースも含む)、「おたのしみ」の編成。真冬と真夏以外はそれ以外のシーズンで全部着られるもの。
これを本書で「クローゼットマップ」と呼んでます。

「いつでもおしゃれ」を実現できる幸せなクローゼットの育て方/P43

一軍二軍カジュアルウェアはそれぞれ「トップス、ボトムス、はおりもの」がそれぞれ5枚ずつの15枚×3で45枚。
ドレス(ワンピースも含む)は上限5枚くらい。
「おたのしみ」は分類も扱いも難しいけど「着られる場所少ないだろうし手入れたいへんだしコーディネイトしにくいけど、でも、好き……!」というかんじのやつ。これも上限5枚くらい?

バランスをとるにはそれなりの数が必要

たしかにゆとりがあってどんな場面でも対応できてそれなりに新鮮に服を楽しめるの、そのくらいの数が必要だな、と思います。
とはいえさすがに100着はなくていいので、私は二軍を2セット程度、カジュアルは逆に多め、などに調整していくことにしました。
あとバランスをとるため、「おたのしみ」を活かすための土台アイテムの揃え方とかも参考になりまくった、うっすらそんな気はしてたなってやつがはっきり言語化されてました。やはりアースカラー……人類は自然物至上主義……と思うなど。

ストローとマステ

本書の「それいいな」ポイント、「売り場のハンガーと同じくわっかをつけて分類する」ってやつ。ハンガーにサイズとか書かれてるじゃないですか、あれで「一軍」「二軍」「ドレス」など分類するんです。
方法は、ストローにマステ巻いてカットしたやつをハンガーにはめる。

はい。


なんかこの時点でちょっと楽しい


これを知っただけでも元が十分すぎるほど取れた……
ハンガーで手持ちアイテムの分類が一気に把握できる……
全部そのままハンガーにかけてるとどれがワンピースなのかを判断するのすらそれなりに脳のリソース使っちゃうんですよね!

わたし思うよりワンピ多いな!(楽そう、と思ってすぐ買う)とか、「はおるものが多いのにその中身のトップスがなさすぎる、だからボトムスがいまいち活用できてないしワンピースになんかはおるだけに流れがちなのか」とか気づけました、トップス追加した。
あとは「今日は出社だから一軍エリアから選ぶ」とか「近所の公園いくからカジュアルエリアから選ぶ」とか、とにかく選びやすい。
服全部が「服」という海だったのが、区分けがされて選びやすくなった。
「文房具」って書かれた箱の中になにもかも放り込んでおくより「筆記具」「ノート」「スタンプ」とかわけておいたほうが選びやすいじゃないですか、そういう。

このハンガーラベルで手持ちの編成の偏りや構成が一覧できるし、あとこれは意外な効果だったんですが、服塚が減った。(服塚:洗濯したあとのやつをしまわずに塚にしてそこから拾って着用する縄文貝塚リスペクトスタイル)
かけるべきハンガーとその分類がわかるとしまいやすくなるんですね、これは収納場所にラベル貼るのとまったくおなじ効果、「しまう」に脳のリソースが割かれない。これはすごい、たすかる。すごい。

それいいな、と思ったら本は読んでほしい

たぶんこの記事だけ読んで実践したら失敗します。本には「(ちゃんと着たおせる)一軍二軍の選び方」「まずは捨てずに現在よくきてるものと向き合う」など、絵に描いた餅を買い集めて結局死蔵、みたいなルートを防ぐ段取りがちゃんと書かれてます。読んでほしい。あとアクセサリーの使い方とか、こういう「土台が整ったうえでの」コーディネイトの方法とかあってめちゃくちゃ参考になるので。ワードローブ、リアルクローズ……生活に必要なものはそれ……
まさに「いつでもおしゃれを実現」できる「(私が)しあわせなクローゼットの育て方」でした。

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