ウクライナ風ビーフストロガノフ。てか、これが本当のビーフストロガノフ!
プリヴィエット!ケイチェルおじだよ。
今日は3.11東日本大震災から10年。今も傷跡が癒えない町やかつての日常を取り戻せない人々がいるとのことで、そうした人たちに想いを馳せたいですね。
さて、月曜にミモザサラダとボルシチを作った翌日の火曜は、ロシア料理の定番ビーフストロガノフにしたよ。
ビーフストロガノフと言えば、日本では昔からそこそこメジャーな料理じゃないかと思う。ただ、「ハヤシライスの牛肉とマッシュルームだけバージョン?ハッシュドビーフ?」みたいな認識の人も多いだろうね。おいたんも昔はハッシュドビーフとビーフストロガノフの区別なんてついてなかったし、下手するとカレーマルシェとの区別すら怪しかったな(むかし深夜に延々とリピートされてた西田ひかるのテレビCMがハッシュドビーフなのかカレーマルシェなのか紛らわしいのが原因だ、多分)
ところが!10年くらい前に、前の記事でも書いた吉祥寺のCafe RUSSIAに初めて行ってビーフストロガノフを頼んだときに、分かったわけよ。ビーフストロガノフは、ハヤシライスでもハッシュドビーフでも、ましてやカレーマルシェでもないってことが。
ビーフストロガノフについては、以前「シチューはご飯にかけるのが世界基準」という主張とともに塩豚のブランケットの記事で少し触れたんだけど、
「ウクライナ風ビーフストロガノフ」で画像検索すると、ごはんにクリームシチューかけたような料理が出てくるんだよね。
Cafe RUSSIAで食べたビーフストロガノフはまさにこの白いルーのやつで、調べてみるとウクライナ生まれのビーフストロガノフは元々白いルーだってことも分かった。
東ヨーロッパ随一の穀倉地帯であるウクライナは古来より食文化が発展していて、ロシア帝国の宮廷料理人はほとんどウクライナ人が占めるほどだったらしい。だから今日正統的なロシア料理として知られる料理や調理法は多くがウクライナのものだそうだ。kaorinaさんがコメント欄に書かれてたけど、ボルシチもそうなんだって。
で、ビーフストロガノフについては起源が明確に分かっていて、19世紀にウクライナのオデッサに住むストロガノフ伯爵という大富豪にして篤志家なる人物が、お抱えの料理人に作らせたものなんだとか。
この辺の詳しい話は以下の辻調理師専門学校のサイトに書かれてました。
さすが日本を代表する料理の殿堂、辻調や。詳しすぎるくらいの硬派な説明にシビれる。
レシピも載ってるので、辻調流の本格ビーフストロガノフを作ってみよう。
材料はこちら。
辻調レシピでは牛フィレ肉の塊を1.5cmくらいにスライスしてるんだけど、おいたんは安いしゃぶしゃぶ用モモ肉。スタートからすでに本格レシピではないんだがまあ気にしないでくれ。
フライパンにバターを溶かし、玉ねぎをしんなりするまで炒め、マッシュルームを入れます。
そしたら蓋をして20〜30分、弱火で蒸し焼きにします。
ここでじっくり蒸し焼きにすることで玉ねぎとマッシュルームの旨味を引き出すのがポイントらしい。
その間に牛肉に薄く小麦粉をまぶし、マスタードペーストとブイヨンスープを作っておきます。
辻調レシピでは肉に小麦粉はまぶしてないけど、他のレシピではまぶしてるのが多かったので、ついやってしまった…。結果的に小麦粉は不要な気がする。辻調レシピを信じるべきだったな。マスタードペーストはマスタードと砂糖を混ぜただけです。
20分後↓
牛肉を入れて炒めます。
辻調レシピでは別のフライパンで一度炒めて、なぜか分からないけどいったん取り出して、もう一度戻してウォッカでフランベするっていうことをやってる。フランベする前に取り出すのは何故なんだぜ。やっぱりフランベするときは気合いを入れ直すのかな。
それはともかく、うちのIHじゃフランベなんてできそうにないし(マッチで火をつけるとか?)、ウォッカもないので、野菜のフライパンで肉も炒め、そのあとソースを入れました。
まずは白ワイン。アルコールを飛ばします。
次にブイヨンスープとサワークリーム。ブイヨンスープは用意したぶんの5分の1くらいしか使わなかった。
これでトロミがつくまで煮詰めます。小麦粉入れたぶんトロミがつきすぎて途中ブイヨンスープ足しました。サワークリームだけの場合は小麦粉いらんな。
最後にマスタードペーストを入れます。
そのあと2〜3分煮てできあがり。
辻調レシピによると、フライドポテトを添えるのが伝統的らしい。昨日のイカ料理にも添えちゃったけど、実はこのために冷凍ポテトを買ってたのだ。フィレ肉フランベはマネできないけど、こういうとこはマネするよ。
美味しそうだね。食べたい?
めっちゃハラショー!!!
おいたんみたいなホワイトシチューはご飯にかける原理主義者には究極の料理だよこれは。ストロガノフ伯爵にスパシーバしたい。
というわけで、ミモザサラダに始まって、ボルシチ、ビーフストロガノフとロシアンな2日間でした。ビーツが余ってるので、近いうち東欧の方の料理も攻めようかな。
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noteで「忘れられないサッカーの名シーン」みたいなハッシュタグがお題になってるみたいなんだけど、おいたんは名シーンありすぎて絞るのも大変だし、書くなら結構な気合いが必要だ。もし料理と絡めて書けそうだったら書くかも(もう企画終わってる?)
ひとつだけ、サッカーのプレーシーンじゃないけど、試合前のセレモニーで鳥肌立ったやつをご紹介。2009年UEFAカップ決勝トーナメント、アヤックスvsオリンピックマルセイユ、舞台はアムステルダム・アレナ。この会場においたんはいたのだ!
アンドレ・リューはヨーロッパにおける葉加瀬太郎的な人?アヤックスのホームゲームでたびたびこのショスタコヴィッチのセカンド・ワルツを演奏するらしい。この日は熱狂的なマルセイユファンの友人に付き添いで観に行ったけど、「ああ、これがヨーロッパのサッカーか」って鳥肌立った。我らがFC東京も味スタに葉加瀬太郎呼んでこういうのやらないかな。
おわり。
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