シチリア風魚介のクスクスを作る冒険の旅
ボナセーラ!ケイチェルおじだよ。
以前、おいたんがいかにクスクスという料理を愛してやまないかという記事を書いたんだけど、
このときいつもお世話になってるパレルモ在住のkaorinaさんから、シチリアにもクスクスがあって、それも最近北アフリカ料理として持ち込まれたものではなく、10〜11世期のアラブ系王朝のシチリア統治時代にまで遡るシチリアの伝統料理として存在しているということを教えて頂きました。
さらに後日、トラパニというクスクスの本場の町にあるレストランまで行かれて、魚介のクスクスを記事にして頂いた!
お写真拝見する限り凄く美味しそう。フランスやマグレブ諸国にも魚のクスクスはあるけど、それらとは段違いに美味しそうに見えます。
しかもトラパニでは毎年国際クスクスフェスティバルという楽しそうなお祭りまで開かれているらしい。おいたんもいつか参加してみたい。パスタみたいに和風にアレンジしたクスクスでも創作して日本代表として出場できないかな(笑)、なんて妄想を膨らませてしまう。
しかし、まずはその前にこのシチリア風魚介のクスクスを作ってみたい。
ただ、今回は今までのkaorinaさんレシピに比べると難易度が高いかもしれない。なにせ写真1枚しかヒントがない(笑)
この写真から分かることは、具材がムール貝、イカ、エビ、何かの魚、以上。
一応、「クスクスの粉は魚介のスープで蒸してある」、「クスクスの粉はレストラン自家製だが、家庭ではインスタントの方がよい」という記述はある。
これだけの知識を元に作らなくてはならない。しかしこれくらいの試練は乗り越えなければ、国際クスクスフェスティバルへの道のりも覚束ないだろう。
まずはクスクスの粉を探す旅に出よう。隣町にあるお店まで『ドラクエウォーク』をお供に歩いて行く。町まで往復すれば13000歩だ。
それにしても外はあちーな。
日本のセーヌ川こと多摩川を渡ったこの先に見えるのがセントチェリーズヒルの町だな。河原に強そうなモンスターがいるが、気付かれないように橋を渡ろう。
おっと、橋を守る門番がいた!
てか、ゴーレムって意外と小さいのな。前の人、素通りしてるし。どうも妖精の笛で眠らされているようだ。
そんなこんなで、セントチェリーズヒルにある、とあるお店に辿り着きました。
どれどれ、クスクスはどこかな…
あった。3種類も売られてる。1番左の箱入りのやつは、フランスでもよく見るし、KALDIにも売ってるやつだね。真ん中の少し安いチュニジア産の袋はいつもおいたんが買うやつ。
今回気になってるのは、右の全粒粉タイプのクスクス。kaorinaさんの写真を見ると、どうもこのタイプのものが近いような気がする。それともスープであの色になってるだけなのか…。どっちにしても全粒粉タイプのものは食べたことないので、物は試しと買ってみることに。
こちらが全粒粉タイプのもの。ついでにひよこ豆も買ってきた。
まずはスープ作りから。kaorinaさんの写真では野菜は入ってなさそうだったけど、うちにある玉ねぎとニンジンを消費したかったので、この2つは先にニンニクと炒めて、さらに白ワインと水を加えて圧力鍋にかけ、ポットに移します。
今回はコンソメやブイヨンは使用せず、玉ねぎと魚介の旨味だけで勝負したいと思います。
次にカブを入れてみることに。シチリアのクスクスにカブは入るのか分からないけど、クスクスの定番として入れてみたくなった。
そしていよいよ魚介。魚は何を使ってるのか分からなかったので、とりあえずスーパーのメカジキにしとく。
いったんここで沸騰させて10分ほどアクを取りながら煮る。
ここで迷ったのが、スープのベースを塩味にするかトマト味にするか。kaorinaさんの写真を見る限りトマトベースだよな。塩味でより魚介の旨味を活かしたい気もするが、目の前のスープの色を見て、このままではクスクスぽくない気がしたので、トマトペースト入れました。
ムール貝は冷凍のものが手に入らなくはないけど、スーパーでホンビノス貝が安かったのでこれにしてみる。
どうも北米版ハマグリのようなものらしい。砂抜きの必要なくて楽だけど、塩分が多いらしいので味の調整は最後にしなくてはいけない。
写真撮り忘れたけど、スルメイカも安かったので、ホンビノス貝と一緒に入れます。
蓋をして沸騰させても、このホンビノス貝がアサリみたいにはすぐに口を開かないので少し焦った。やや時間はかかりましたが、4つともしっかり口を開けてくれました。
最後にひよこ豆とカブの葉っぱも入れてみた。だんだんkaorinaさんの写真とはズレていってる。
スープ作りが終わったので、次はスムールです。全粒粉タイプの粉を120ccほどフライパンに入れ、オリーブオイルをかけて、塩少々入れます。
ここにスープをスムールと同量120cc入れて全体を混ぜます。フライパンに蓋をして、IHコンロを保温状態にして10分蒸らしたらこうなりました。
あとはダマを軽くほぐしてお皿に盛って、上からスープをかけるだけ。できあがりはこう↓
具材はだいぶ違えど、粉の色合いとかは似てるんじゃないでしょうか。
ただ、全粒粉のクスクスは食べ慣れてないせいか、苦味を感じてやや違和感がある。健康には良いかもしれんけど。
スープが上手くできたかどうかも慣れない粉の味のせいでイマイチ判定が難しい。途中でアリッサというチュニジアの唐辛子ペーストをたくさん入れて混ぜたら何となく馴染みの味になった。シチリア風からどんどん離れていってるけども。
全粒粉のスムールが余ってたので、今日の朝ごはんにも食べてみました。
卵とアリッサをグジャグジャ混ぜたら美味しかった。全粒粉に慣れてきたのかどうかは分からない。
スープがちゃんとできてるのか確かめるために、今日の晩ご飯はスープだけを自家製パンと食べてみました。
うん、スープはちゃんと美味しくできてる。次作るときは全粒粉じゃなくて普通の粉で作ってみよう。
ちなみに自家製パンは今日の午後作ったもの。明日の記事で詳しく書きます。
おわり。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?