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クラロワリーグ世界一決定戦 2023 | 現地観戦レポート DAY 2。絶対的王者、道半ばにして去る

おつかれさまです、kabutomです。

2023年11月24日~26日の3日間、フィンランドはヘルシンキの地で『クラロワリーグ世界一決定戦2023』が開催されました。幸運にもご招待いただいて生まれて初めて世界大会を現地観戦した感想や、YouTubeアーカイブ視聴なども交えつつ、試合結果をレポートにまとめたのが今回のnoteです。

今回は、DAY 2編!


▽DAY 1レポート




CRL世界一決定戦2023とは?

クラロワリーグ世界一決定戦 2023』とは、『クラッシュ・ロワイヤル』(クラロワ)の公式eスポーツリーグ『クラロワリーグ』で年に一度だけ開催される公式世界大会のことです。

2018年から2020年はプロチーム同士のクローズドなリーグ戦として、2021年からはオープン参加の個人戦として、その年の世界チャンピオンを決定してきました。


ルール

CRL世界一決定戦2023の基本的なルールはこうなっています。

  • ダブルエリミネーション方式トーナメント(敗者復活)

  • 決勝で敗者ブラケットサイドが勝利した場合、リセットマッチを実施

  • デュエル方式BO3(2本先取)※デッキ変更時間2分


賞金

CRL世界一決定戦2023の賞金総額$900,000(約1.3億円)、優勝賞金は$250,000(約3600万円)です。


出場選手

CRL世界一決定戦2023の出場選手は、今年の厳しい予選を勝ち抜いたこの16人です。前日のDAY 1で4人の選手が大会を去りました。

■ CRLマンスリー大会の勝者7名(ゴールドチケット)

  1. Mohamed Light(3月優勝・エジプト)

  2. PANDORA(4月準優勝・日本)

  3. Pedro(5月準優勝・ブラジル)

  4. むぎ(6月準優勝・日本)

  5. Ardentoas(7月優勝・メキシコ)

  6. Samuel Bassotto(8月優勝・ブラジル)

  7. Vitor75(9月準優勝・ポルトガル)

■ CRLポイントランキングの上位7名

  1. Faust(ドイツ)

  2. Morten(ドイツ)

  3. Sosaa(ドイツ)

  4. adriel(ドミニカ共和国)

  5. RUBEN(スペイン)

  6. Wallace(ブラジル)

  7. airsurfer(アメリカ合衆国)

■ 中国独自予選(CRCC)の勝者2名

  1. Higher(中国)

  2. Not afRaid(中国)


DAY 2(2023年11月25日)

前日のDAY 1、筆者は階段席の最後部から観戦していました。もし世界大会に行けることがあったらここで観たい!と思っていた場所です。esports大会をオンライン観戦するとき、盛り上がりを知るすべは視聴者数の増減やコメント欄、SNSなどしかありません。これが現場だったら?とずっと疑問で。

最後部といっても傾斜のおかげか観戦はしやすく、選手も試合も観客の動向も実によく見えました。世界大会の現地観戦が初めての自分にしてみたら、観客だって主役の一部。10代から20歳前後の男性がやはり多めなものの、様々な国籍、年齢層の観客がそこにはいました。

前の方はチーム関係者やコーチ陣が多いな、あそこのカップルは7:3で相手を見つめてるな、右隣のグループは2試合に1回離席してるが本当に落ち着きがねえなあ、後ろの席からは一切話し声が聞こえてこないけど彼らは一体どういう間柄なのかな、しかしメキシコ応援団の圧はすげえな、等々。観戦スタイルは、予想以上に思い思いで様々で。

しかし、共通していることもあります。Mohamed Lightが入場すれば皆が彼の名を叫ぶこと、いいプレイには「おおっ」という声があちこちから上がること、大接戦が決着すれば自然と拍手や歓声が上がること。そうでした、ここにはゲームが好きで、クラロワが好きで、この大会を生で見たいがあまりに少なくないお金と時間をかけて集った愛すべき物好きしかいないのでした。そんなの最高に決まってる!

異国語に囲まれ、電波もなく、1人で観ているにもかかわらず、ちっともアウェイじゃないどころかむしろ日本の自分の家以上にホームみたいな感覚だったのも本当に不思議で。想像と体験はやはり違うものですね。

そして、この日DAY 2は、昨日単独行動をしたことを詫びつつ日本の応援団に混ぜてもらって、最前列から2列目で観戦&応援をすることにしました。

写真で分かるように、動画で生放送で長年雄姿を見てきた界隈のVIPの背中が目の前にあります。しかも、右を見ても左を見ても、元プロ選手やら、惜しくも予選で敗れた(あの壇上で試合をしていたかもしれない)現役選手やら、有名クリエイターやら、世界中のクラロワ界隈のVIPばかりがあちこちに。ひゃー!

クラロワ活動での初オフ参加がこれというのは刺激が強すぎませんか、神様。ああ、あの人ともあの人とも話をしてみたいのに、ロクな質問が出てこない。幸福成分の過剰供給で、頭が働かない… 

そんな筆者のどうでもいい煩悶をおきざりにして、MCが登壇。
DAY 2の開幕です!


Match 13. Higher vs airsurfer

2日目最初の4試合は、勝者ブラケット。勝てば明日の最終日に進めます。

第1試合は、昨日Faustを倒したHigher(中国)と、Mohamed Lightを倒したairsurfer(アメリカ)の対戦。米中の大ベテラン対決です。大会前はそこまで有力視されていなかったairsurferですが、開幕戦で"王"を食ったことで俄然ダークホースとしての注目度が上がっています。

前から2番目の列から見た対戦台。実際はこの写真よりもっともっと近く感じられましたし、ほんの5歩も歩けば手が届きそうな距離感でした。(近づくだけでおっかない係員がすっ飛んできますので、たとえ休憩時間であっても誰もあの舞台に上がるどころか触れることすらできません)

Higherに第1ゲームを取られたairsurferでしたが、相手がメガナイトを使ったのを見てすかさず第2ゲームに親衛隊ロイホグを繰り出し1-1に戻します。迫撃砲ミラーマッチとなった第3ゲームでは、迫撃ホグの攻めを完璧に決めて勝負あり。メンタル、デッキ選択、プレイングすべてが充実しています!

Match 13 - Upper Round 2
0 1 1 | 2 | airsurfer
1 0 0 | 1 | Higher

----エアサーファー。最初の質問、最も重要な質問、あなたは私のために迫撃砲を使いましたか?それとも、あなたのために使いましたか?

airsurfer:第3戦の彼のゲームプランに合わせて、戦略の一環として使いました。私のために使うのがいいと思いましたが、あなたのためにも使いました。

----オーケー、大好き。それでは本題です。第1戦は相手のかなり圧倒的な勝利でした。第1戦と第2戦の間に何があって、あれほどきれいにリセットできたのでしょうか?

airsurfer:第1戦は、まだ体が温まっていなかったし、プレッシャーもディフェンスもよくありませんでした。でも第2戦はいいマッチアップができたし、試合でももっといいプレーができました。

----2試合を通してパーフェクト。大したものです。どんな気分ですか?

airsurfer:最高の気分です。去年はトップ6に入ったけど、今年はもっといい成績を残したいですね。あと、可能ならば僕がスイカのシャツを着ることを運営チームに許可してほしいです。

----皆さん、彼の望みを聞きましたね笑?そして、観客もそれを望んでいます。放送席にお返しします。


Match 14. Ardentoas vs Mugi

2日目第2試合は、昨日adrielを倒したむぎ(日本)と、Sosaaを倒したArdentoas(メキシコ)の対戦。2人のメインコーチは同じ日本のtight氏。おそらくこのマッチ限定で、サブのコーチがセコンドについていました。

昨日12試合を観戦してみて、もっとも声が出ていたのがメキシコの応援団で、その次が日本の応援団でした。そんな2人が直接ぶつかる訳ですから、そりゃ盛り上がります。しかも、両陣営はすぐ隣の席に座っていました。

同じコーチに師事する2人は考えることも似てくるのか、第1ゲームはクエイクホグのミラー対決になります。しかしまあ、1つのいいプレイ、1つの危ない場面ごとに両陣営が負けじと湧くこと湧くこと。(他人事のように書いていますが、傍目から見れば筆者もその一部だった訳で。タノシカッタナ-)

接戦となった2ゲームを取ったのは、むぎ。攻防の判断や細かなテクニック、精神面の安定度など、微妙な彼我の差が勝敗を分けました。

Match 14 - Upper Round 2
1 1 | 2 | Mugi
0 0 | 0 | Ardentoas

----むぎ、この2日間で4-0の完璧な試合運びです。緊張度は高いと思いますが、どうやって処理していますか?

むぎ:(緊張の)処理の仕方はちょっと分かんないんですけど、深呼吸、試合中に台に手をついて深呼吸するのが個人的には落ち着きます。

----それはとても簡単そうに聞こえます。さて、次の試合はairsurferとの対戦ですが、彼もこの2日間とても好調です。このマッチアップをどう思いますか?

むぎ:Mohamed Light選手にも勝っているのですごい強敵だと思うんですけど、全力でぶつかろうと思います。

----オーケー。それではむぎにもう一度盛大な拍手を! 放送席にお返しします。


Match 15. Vitor75 vs PANDORA

2日目第3試合は、昨日Wallaceを倒したPANDORA(日本)と、Not afRaidを倒したVitor75(ポルトガル)の対戦。Vitor75Wallaceは、チーム戦時代のCRL 2020でpaiN Gamingのチームメイトだった間柄です。

PANDORAの入場をむかえる日本の応援団の歓声はやはり強力!(特にド派手なセーターを着こなしたサングラスの男性の声が通ること通ること)。そして、先ほどのむぎ戦もそうでしたが、「むぎー」「ぱんどらー」と声を上げるのが日本のファンだけでないというのも、現場に来て初めて知れた意外な事実でした。僕らが思う以上に、彼らは世界的プレイヤーなのです。

それにしても背が高いPANDORA。190cm以上あるとか?

PANDORAが1本先制して迎えた第2ゲームの終盤、Vitor75が何らかのトラブルで手をあげジャッジの判断を仰ぎます。試合後数分の審議ののち、結果は変わらずPANDORA。ゴタゴタした余波か、勝利選手画像はむぎでした。

DAY2終了後に聞けた話によれば、スマホを台に固定する関係で端末のサイドを触るとロック画面になってしまうので触らないようにとの事前注意が選手にされていたそうです。おそらくそれが起こったのだろうと。そして、トラブルがなくても自分が勝っていたと思うし、切り替えて次の試合があった場合のデッキを考えていました、とのことでした。

…いや、これが壁を破ったことでの落ち着き? 自信に満ちています。

Match 15 - Upper Round 2
1 1 | 2 | PANDORA
0 0 | 0 | Vitor75

----まず勝利おめでとうございます、PANDORA。第1ゲームのときに橋前に限界突破アーチャーを出してアドバンテージを取りましたね。これはどうしてあの瞬間に使おうと思ったのでしょうか?

PANDORA:気づいたら、自分、アーチャーを前に出していて。何か「刺さる」っていう感覚があったんで、それで出しました。

----次の試合の相手はまだ決まっていませんが、Samuel BassottoとPedroという両方ともすごく強い選手が待っています。どっちの方がやりたいですか?

PANDORA:どっちもやりたいです、正直。あのー両方とも強いんで、どっちが来ても勝つだけです。

----これこそ、勝者のメンタリティーです。このラウンドの勝者、PANDORAに拍手を!


Match 16. Samuel Bassotto vs Pedro

2日目第4試合は、昨日RUBENを倒したPedroと、Mortenを倒したSamuel Bassottoの対戦。世界大会を舞台にした”新旧ブラジル最強決定戦”の実現に、ブラジル応援団もヒートアップします。

右下のスタッフは、最前列から見た盛り上がりをあおり気味に撮影中のカメラマン。こうして撮られた動画や静止画が、公式配信や公式SNSにうまいこと使われ、大会を盛り上げるのです。

第1ゲームは、遅延スケラ対ディガーWBのハイレベルな技術の応酬になり、注目の対決にふさわしい試合のクオリティで観客を熱狂させます。この試合が個人的には2日目のベストゲームでした。

両者1本ずつ取って勝負の第3ゲームは、モンクバルーン対クエイクホグ。限界突破は両者スケルトンでしたが、これが増殖する度会場がざわざわします。特に橋前で両方の進化スケがわちゃわちゃぶつかった時には爆笑に近い笑いがもれました。最後はホグが止まらず、勝利の栄冠はPedroに。

Match 16 - Upper Round 2
1 0 1 | 2 | Pedro
0 1 0 | 1 | Samuel Bassotto

----彼は今まさに絶好調に違いありません。Pedro、最初の質問です。あなたは史上最高のサイクルプレーヤーの一人とサイクル勝負をしたばかりですが、そのパフォーマンスについて教えてください。

Pedro:世界選手権で、世界最高と呼ばれる選手とサイクル対決をして勝てたんです。この気持ちを表現する言葉がありません。

----さて、今のあなたのもっとも大きな気持ちを話してください。 クラロワリーグ世界チャンピオンまであと3勝。次の試合に向けて今何を考えていますか?

Pedro:試合をするのがとても待ち遠しいですし、ここでプレーしている自分の結果にとても感動しています。

----それでは、勝利したPedroにもう一度拍手をお願いします!


Match 17. RUBEN vs Higher

ここから先の6試合は敗者ブラケット。負けたら終わりな上に、2つ勝たねば明日には進めません。前半の4試合とは選手の置かれた状況がまったく異なりますし、選手の緊張が観客の方にも伝わってくる気すらします。

2日目第5試合は、今日の第1試合に敗れたHigher(中国)とRUBEN(スペイン)の対戦。片やイースト、片やウェストで天下を取ったベテランの激突になりました。

第1ゲームは、ボウラーエレジャイのミラーマッチ。リトルプリンスではなくベビードラゴンを採用したRUBENの読みが当たって、タイブレークで勝ち切りました。第2ゲームもクエイクホグに高めのテスラを絡めて攻めに攻めまくって、Higherに何も仕事をさせず。

勝者RUBEN。そして、彼はこの後の第9試合に進みます。

Match 17 - Lower Round 2
0 0 | 0 | Higher
1 1 | 2 | RUBEN

----さて、第1試合、ミラーマッチでした。なぜリトルプリンスではなくベビードラゴンを選んだのですか?

RUBEN:エレクトロジャイアントに勝たなくてはいけなかったので、このカードを使う必要がありました。

----これで4連勝ですね。ワールドファイナル初戦で敗れた後、何を修正しましたか?

RUBEN:初戦に敗れたあと緊張しなくなったし、試合に集中できるようになりました。

----今日の第2試合では何かミスがあったと思いますか?

RUBEN:そうですね、ミスひとつなく、とてもうまくプレイできたと思います。相手はテスラを使ってきましたが、うまく対応できたと思います。

----そうですね。私もミスは一つも見かけませんでした。そして、彼はもう二度とミスをしないかもしれません。さあ、RUBENに拍手を!


Match 18. TRB Wallace vs Ardentoas

2日目第6試合は、今日の第2試合に敗れたArdentoas(メキシコ)とWallace(ブラジル)の対戦。Ardentoasをルーザーズに落としたのは日本のむぎで、Wallaceをルーザーズに落としたのは日本のPANDORAです。

第1ゲームは、迫撃ディガー対ディガーバルーンのマッチアップ。序盤中盤Wallaceがダメージリードしますが、バルーンの重い一撃をタワーに届けてArdentoasが猛追し、先行きが分からなくなります。最終局面で、スキル発動中のモンクに防衛ウッドを放ってしまったWallaceは、さすがに苦悶の表情。Ardentoasがまず1本。

第2ゲームは、バルーンフリーズ対ボウラーロイジャイのマッチアップ。今度はWallaceの側がバルーンを握り、一撃必殺の機会を伺います。勝負を分けたのは今回も最終局面。Wallaceの勝ち筋は、最後のバルーン+フリーズでタワーに2撃入れることでしたが、1撃しか入れられませんでした。

勝者Ardentoas。そして、彼はこの後の第9試合でRUBENと闘います。

Match 18 - Lower Round 2
1 1 | 2 | Ardentoas
0 0 | 0 | TRB Wallace

----では、第2戦の最後の10秒について聞かせてください。どんな気持ちでしたか?

Ardentoas:そうですね。思ったのは、相手がミスをしてタワーを残してしまったな、ということです。 私は攻撃することができたので、そうしました。

----ライブマッチでは0勝14敗(?)でしたが、ワールドファイナルでは2勝していますね。どんな気持ちですか?

Ardentoas:まあまあかな。まだまだ勝ちたいし、そのために集中しています。

----楽しんでいますか?

Ardentoas:もちろん:このゲームを私はとても楽しんでプレイしています。

----いいですね。選手が楽しんでいるのを見るのは大好きですし、私たち皆も同様に楽しめていることを願っています。


Match 19. adriel vs Vitor75

2日目第7試合は、今日の第3試合に敗れたVitor75(ポルトガル)とadriel(ドミニカ共和国)の対戦。機材トラブル絡みの訴えが通らずに敗れたVitor75は表情が硬く見えるが、気持ちを切り替えることができているか?

デッキ作成タイムの使い方や姿勢は、選手それぞれに色があります。唯一持ち込めるデッキシートの使い方にしても、堂々と掲げてじっくり見る選手がいれば、ほとんど見ない選手もいます。

Vitor75の場合、対戦相手の逆側の低めにシートを広げて万が一にも情報が漏れないようにという警戒スタイル。そんな彼の闘う姿を、最前列真正面から長年のガールフレンドが見つめています。(写真左下は別人ですよ念のため。彼は元プロのRazzerです)

試合は、まずVitor75が第1ゲームを進化迫撃砲で取れば、今度はadrielが第2ゲームを進化ロイジャイで取ります。特に第2ゲームのadrielの低コスト防衛は完ぺきで、美しさすらありました。

第3ゲームに入ってもadrielの防衛にミスなし。一方、攻撃ではホグ+雪玉で毎回確実にタワーを削っていきます。こんなプレイングを見せられては、ファンが増えるに決まっているというもの!

勝者adriel。そして、彼はこの後の第10試合に進みます。

Match 19 - Lower Round 2
1 0 0 | 1 | Vitor75
0 1 1 | 2 | adriel

----よし、まずはこの信じられないほど厳しいサバイバルへの勝ち残りおめでとう、adriel。さて、もう後がなく負けたら終わりの第2試合で、なぜロイヤルジャイアントを使ったのですか?

adriel:ロイヤルジャイアントを使ったのは、私がすでにたくさんの道具を使ってしまったからです。それが理由です。

----オーケー、ちょっと予想できないかもしれないけれど、あなたの落ち着きや自信は、ライブのステージに立ったばかりだと信じられないほどです。なにが秘訣でしょうか?

adriel:初戦でむぎと対戦したとき、とても緊張した瞬間がありました。でも、そのあとはなんとか自分を呼び戻せたし、もう大丈夫です。

----落ち着けたのが功を奏しましたね。adrielはあと少ししたら、また試合に戻らなければなりません。放送ブースのみなさんにお返しします。


Match 20. Mohamed Light vs Samuel Bassotto

2日目第8試合は、今日の第4試合に敗れたSamuel Bassotto(ブラジル)とMohamed Light(エジプト)の対戦。昨年の世界一決定戦の3位と1位の再戦であり、今年8月のマンスリー決勝の再戦でもあります。こんな贅沢なマッチを、本当にルーザーズでやるのですか?

第1ゲームは、ロイジャイ対バルーン。試合中盤、Samuelのモンク+バルーンという良い形の攻めを適度に許容し、進化ロイジャイ+レイジでの攻撃にエリクサーを回してタワーを1本折ってしまうMohamed Light。瞬時にこの判断ができてしまうのが、我らの王です。

第2ゲームは、バルーン対迫撃ホグ。クエイクホグで左下のタワーを着実に削っていくSamuelですが、絶妙な雪玉でバルーンを届けてLightが逆転します。最後の場面も、ホグにウッドを合わせたいSamuelの心理を読み切り、橋前でモンクのスキルを発動してしまうあたり、悪魔的な読みの冴えでした。

勝者Mohamed Light。そして、彼はこの後の第10試合でadrielと闘います。

Match 20 - Lower Round 2
0 0 | 0 | Samuel Bassotto
1 1 | 2 | Mohamed Light

----今日はまだ終わっていないけど、おめでとう、Momo!まず第1ゲーム、あなたはロイジャイで序盤から信じられないほどアグレッシブに攻めていきました。どんな心境だったのか、そしてSamuelがあれを守れないとどうしてわかったのか、教えてください。

Mohamed Light:まず第一に、彼はすでにアーチャーをサイクルさせていたので、防衛にアーチャーがいなかった。そして、彼は橋のところでバルーンとモンクを使い、スキルも使って、巨大雪玉も使っていたと思う。そこで私は、ファイアボールを打って守る代わりに限界突破ロイジャイとレイジでアドバンテージを取れることに気づいたんです。彼はエリクサーが足りなくて、それも功を奏したみたいですね。

----次はadrielです。彼との対戦についてはどう感じていますか?すでに彼への対策は考えていますか?

Mohamed Light:adrielとVitorとは対戦するつもりだったから、2人のために準備はしてあります。どうなるでしょう。ベストを尽くせるとよいのですが。

----ところで、あなたは毎年敗者ブラケットを回るつもりなのですか?少し多めに試合をしたいだけなのでしょうか?

Mohamed Light:私が敗者ブラケットを進むのが好きなように見えるみたいですね。

----あなたはそう見える唯一の存在です。今日はまだ終わっていませんが、おめでとう、Momo。放送席にお返しします。

(インタビューを終えてスキップで舞台奥に消えるMohamed Light。この衝撃シーンを動画で録り損ねたことが筆者の今大会最大の反省点です)


Match 21. RUBEN vs Ardentoas

2日目第9試合は、RUBENArdentoasの対戦。RUBENはこれが今日2試合目、Ardentoasは今日3試合目。開始3時間が経過していますが、メキシコ応援団によるArdentoasコールの勢いは衰えません。

負ければ敗退、勝てればDAY3進出決定です。

第1ゲームは、遅延スケラ対ボウラーエレジャイ。一般的に遅延スケラは、前半守りから入って、攻めのスケラを展開するのはよほどのチャンスか後半のエリクサー2倍タイムに入ってからになります。しかし、RUBENにそんな常識は通じません。最初の攻防で、ナイト、ベビドラが揃うや早くもスケラを展開。リトルプリンスのスキル発動でとどめを刺して、何と開始1分でタワーを1本落としてしまいました。

彼は特殊な訓練を受けています。良い子はマネしないでください!

第2ゲームは、メガナイトプリンスホグ対クエイクホグ。一時、Ardentoasが進化ロケット砲士とモンクスキルでの矢の雨反射で逆転しましたが、最後はRUBENが暴力的なまでの陸の圧力で右上のタワーを押し倒しました。

DAY 3に進む5人目は、RUBEN

Match 21 - Lower Round 3
0 0 | 0 | Ardentoas
1 1 | 2 | RUBEN

----さて、第1試合であれほどアグレッシブに攻めることができたのはなぜですか?

RUBEN:彼がベビードラゴンで中央に行こうとすることは分かっていました。だから、彼を捕まえるために全力を尽くしたんです。

----現在、6連勝中ですが、あなたのクラロワのスキルはピークに達していますか?

RUBEN:昨日も言ったように、あの負け方にはとても動揺しました。だから今回はガンガン攻めていったし、明日もこの調子で突き進みたいです。

----3日目に進出しました。決勝戦に向けた感想はどうですか?

RUBEN:そうですね、残れてとてもうれしいです。明日は全力で臨めるように、私自身しっかりと準備するつもりです。

----この男の6連勝で、今まさに他の選手たちが燃えています。そして、今日はまだ終わっていませんでしたよね?


Match 22. adriel vs Mohamed Light

2日目最後の第10試合は、adrielMohamed Lightの対戦。両者ともにこれが今日の2試合目。2人は同じSKCalalas所属で、コーチも同じJesus。この大会にむけてフレンドバトルで練習試合も数多くこなしており、互いに相手を熟知している関係。そんな勝手知ったる同門対決がこの局面で…

負ければ敗退、勝てればDAY3進出決定です。

第1ゲームは、モンクロイジャイ対ディガポイ。試合開始1分半、adrielは進化ロイジャイ+レイジで右上のタワーを攻めます。これをマイティ+ボムタワー+進化アーチャーで迎え撃つLightですが、adrielのゴブリン追加+モンクスキル発動で完全に突破されてしまいます。苦笑いするしかない王。

第2ゲームは、ゴブジャイスパ対メガナイトWB。小物でちくちく両サイドに攻撃を散らすLightのペースで試合が進み、ついに左右タワー共にHP1000以下まで削るところまで来ます。追い詰められたadrielは、右上のタワーめがけてスパーキー、ギャング、ゴブジャイ、進化ババを橋前からガンガン投入しますが、この猛攻が止まらない。最後は、Lightの防衛ドリルが一瞬遅れ、スパーキーの一撃がタワーに刺さってジエンド。

昨年の世界一決定戦でも一昨年の世界一決定戦でも、敗者ブラケットに落ちてからの連戦連勝でグランドファイナルまで勝ち上がった”王者” Mohamed Lightが道半ば、大会2日目にして去るという衝撃たるや! しかも、ここまで完膚なきまでの負け方で。会場のどよめきがなかなか収まりません。

DAY 3に進む6人目、最後の1人はadriel

Match 22 - Lower Round 3
0 0 | 0 | Mohamed Light
1 1 | 2 | adriel

----オーケー、オーケー。あなたはディフェンディング・ワールド・チャンピオンをノックアウトしました。どんな気分ですか?

adriel:世界チャンピオンを倒せて本当にうれしいです。ですが、3日目に行けることもとても嬉しいです。

----そうですね。3日目の来たる対戦に向けて、どのような準備をしますか?

adriel:ご存じのように練習を続けます。そして、明日は私の全エネルギーを注いでベストを尽くします。

----このセットであなたが勝つと予想した人は10%しかいませんでした。あなたのサポーターに一言お願いします。

adriel:私を応援してくれて本当にありがとうございます。そして、勝ち残っている他の選手に行かないでいてくれるとうれしいです。

----素晴らしいことです。adriel、ディフェンディング・ワールド・チャンピオンへの勝利、おめでとう。adrielに拍手を!


DAY 2のまとめ

CRL世界一決定戦2023のDAY 2が終わり、あの巨星Mohamed Lightが落ちました。この3年間見ることのなかった光景に、会場も世界中のクラロワ界隈も興奮と動揺を隠しきれません。この大会は何かがちがう……

しかし、大会は続きます。

しかも、われらが日本の2選手、むぎPANDORAはウィナーズのベスト4に勝ち進んでいます。2人があと1つ勝てば、日本勢によるウィナーズ決勝という夢対決すら見えてきました。むろん相手も手ごわく好調です、そう簡単にはいかないでしょう。でも今夜くらいはいいじゃないですか、夢を見ても。

闘いは、最終日DAY 3へ続きます!■

(DAY 3レポート、coming soon)


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