クラロワリーグ | CRL2022 | クラロワリーグ予選(旧称:6週間のCRL)の全貌と雑感○△✕
2022年7月6日、『クラッシュ・ロワイヤル』の公式eスポーツリーグ『クラロワリーグ』の2022年予選大会の全貌が明らかになりました。「6週間のクラロワリーグ」という仮称で呼ばれていた通り、今年の予選は、8月6日から9月11日までの約6週間にわたって集中的に行われます。
今回のnoteでは、すでに始まっているこのクラロワリーグ予選について、ざっくりと、そして、がっつりとまとめてきました。参加プレイヤーはもちろん、観戦勢やリーグファンの副読本としてもご活用ください。
クラロワリーグ予選(仮称:6週間のCRL)の概要
2022年のクラロワリーグ予選をざっくり説明するならば、世界大会出場枠「10」をかけて争う、オープンで世界中のプレイヤーが誰でも参加可能な、6週間にわたるサバイバルレースです。
STAGE 1: 20勝チャレンジ
STAGE 2: ランク戦
STAGE 3: ダブルエリミネーション方式
STAGE 4: スイス
STAGE 5: スイス
ラストチャンス
参加選手は、STAGE 1(20勝チャレ)をクリアした時と、STAGE 2を突破してTop128入りした時の2度、名誉の証として”限定バッジ”を入手できます。STAGE 3を勝ち抜いて予選Top32入りした時点で賞金ゲットも確定です。
そして、STAGE 5の上位8選手と、ラストチャンス予選の上位2選手、計10人が”世界大会への切符”を手にできるのです。
▽公式ブログ
クラロワリーグ予選(仮称:6週間のCRL)の詳細
それでは、もっとくわしく見ていきましょう!
新機能「大会ハブ」とは?
これから紹介する内容は、基本的にゲーム内の新機能「大会ハブ」(8月6日実装)からも確認できます。何しろ公式謹製のゲーム内大会プラットフォームですから、早さと信頼性ではナンバーワン! 出場選手の登録や試合進行などもここから行ないます。
ただ、説明不足で分かりづらいところがあったりするかもしれません。そんな時に頼りにしてほしいサブテキストとしてこのnoteを書いています。
大会ルールブック
今大会の大会ルールブックがこちらです。特に参加選手は、時間を作ってしっかり目を通しておきましょう。「知らなかった!」で負けるのは、本人も周りも一番悔いが残りますから。
2022年7月に公開されましたが、公開開始時のバージョンは5月27日版でした。注目度の高い大会ですし、もっと早くに公開してほしかったですね。
参加資格
16歳以上(8月15日時点)
親または保護者の同意(韓国:16-18歳、日本:16-19歳)
アプリストアからクラロワをDLできる地域に居住
ゴールドチケット所持者は、予選参加できません
違反のない優良なアカウントであること
3番目が何を意味するのかと言うと、ロシアとベラルーシからは予選に参加できないということです。ウクライナ危機は今も現在進行形なのです。
スケジュール
クラロワリーグ予選の日程がこちら。約5週間の厳しい闘いです。
(※下記の日時は8月11日時点のものです。最新かつ正確な日時は、大会ハブや公式ルールブックをご参照ください)
STAGE 1: 20勝チャレンジ
試合 8/6(土) 17:00 ~ 8/11(木) 17:00 JST
STAGE 2: ランク戦
登録 8/12(金) 17:00 ~ 8/15(月) 18:00 JST
試合 8/15(月) 18:00 ~ 8/20(土) 18:00 JST
STAGE 3: ダブルエリミネーション方式
登録 8/20(土) 19:00 ~ 8/26(金) 21:00 JST
試合 8/27(土) 21:00 JST ~
STAGE 4: スイス形式
試合 9/3(土) 21:00 JST ~
STAGE 5: スイス形式
試合 9/10(土) 21:00 JST ~
ラストチャンス予選
試合 9/11(日) 21:00 JST ~
STAGE 3以降は「日本時間で土曜の夜9時」が多いようです。世界中のプレイヤーが参加する大会でありながら、日本からも比較的参加や観戦がしやすい時間設定でほっとしました。
STAGE 1: 20勝チャレンジ (8/6-11)
2022年のクラロワリーグ予選の開幕は、年に一度の20勝チャレンジです。
STAGE 1: 20勝チャレンジ
期間 8/6(土) 17:00 ~ 8/11(木) 17:00 JST
形式 1v1/20勝チャレンジ
条件 20勝チャレンジのクリア(3敗するまでに20勝達成)
▽公式ブログ
世界中の腕自慢たちによる「20勝達成」ツイートがあふれるのがこの季節の風物詩ですが、「19勝3敗」で散った惜しくも悲しい猛者たちこそがこのチャレンジの主役でありましょう。ズルせず、恥じず、悔しさをユーモアに変えることができる彼らを僕は尊敬します。
STAGE 2: ランク戦 (8/15-20)
クラロワリーグ予選の第2段階は「ランク戦」。参加者だけのラダーを闘うイメージですが、試合モードは1v1ではなくデュエルです。ここから先のステージはすべてデュエルで試合が行なわれます。
STAGE 2: ランク戦
登録 8/12(金) 17:00 ~ 8/15(月) 18:00 JST
試合 8/15(月) 18:00 ~ 8/20(土) 18:00 JST
形式 デュエルBO3/ランク戦
条件 ランク上位 128名(160名まで予備登録)
①参加登録や試合マッチングは「大会ハブ」から
②24時間ごとに最大10戦に参加できる
③初期ポイント:1000。ポイントはELOレーティングで変動する。
④ポイントが並んだ場合はタイブレーク:(1)マッチ勝率、(2)ゲーム勝率、(3)平均タワー破壊率
クラロワで初の大会形式ですし、大会ハブが活用されるのも初です。しかもちょっとややこしい……。始まってしまってから戸惑わないように、参加選手はしっかり把握しておきましょう。
ランク戦は勝敗でポイントが上下するところは1v1ラダーと一緒ですが、ラダーとは異なる「ELOレーティング」(読み:イロレーティング)というポイントシステムが採用されています。
野次馬目線で言うと、マルチ以上の”大トロ”や”小トロ”が発生する悲喜こもごもが見られる可能性があるぞと睨んでます。楽しみ(悪い笑顔)。
STAGE 3: ダブルエリミネーション方式 (8/27)
クラロワリーグ予選の第3段階は、敗者復活アリのトーナメント戦です。
STAGE 3: ダブルエリミネーション方式
登録 8/20(土) 19:00 ~ 8/26(金) 21:00 JST
試合 8/27(土) 21:00 JST ~
形式 デュエルBO3/ダブルエリミネーション
条件 上位32名(勝者ブラケットから16名、敗者から16名)
①チェックイン、大会進行は「大会ハブ」から
②問題発生時のサポートは「Discord」で
ダブルエリミ方式はクラロワ界でもおなじみになりました。「大会ハブ」でトーナメント表が見れるのは新しいですし、便利ですよね。
STAGE 4: スイス形式 (9/3)
クラロワリーグ予選の第4段階は、スイス形式(※勝敗が同等の選手とマッチングしていく対戦形式)です。昨年のマンスリー予選を思い出しますね。
STAGE 4: スイス形式
試合 9/3(土) 21:00 JST ~
形式 デュエルBO3/スイス形式
条件 上位16名(全5ラウンドで3勝以上)
①チェックイン、大会進行は「大会ハブ」から
②ラウンド1のマッチングは、STAGE 3の勝者ブラケットの選手と、敗者ブラケットの選手とでランダムに
全5ラウンドで3勝すれば通過で、3敗すれば敗退。”2勝2敗同士”がマッチングする第5ラウンドに注目ですね。残酷なれど、観客的には面白すぎる!
STAGE 5: スイス形式 (9/10)
クラロワリーグ予選の第5段階も、STAGE 4と同じスイス形式です。ここでまず8枚のゴールドチケットのゆくえが決まります。
STAGE 5: スイス形式
試合 9/10(土) 21:00 JST ~
形式 デュエルBO3/スイス形式
条件 上位8名(全5ラウンドで3勝以上)
①チェックイン、大会進行は「大会ハブ」から
②ラウンド1のマッチングは、ランダムに
16名中8名が世界大会確定と聞くと”高確率”な気もしますが、ここまで残るは猛者ばかり。生き残りをかけた闘いは、し烈を極めることでしょう。
ラストチャンス予選 (9/11)
STAGE 5で敗れた8人には、翌日、ラストチャンスが与えられます。ゴールドチケットの残り枚数は、たった2枚。
ラストチャンス予選
試合 9/11(日) 21:00 JST ~
形式 デュエルBO3/シングルエリミネーション
条件 上位2名(2戦2勝で確定)
①チェックイン、大会進行は「大会ハブ」から
②ラウンド1のマッチングは、ランダムに
2022年9月11日。この日、2022年の「世界一決定戦」出場選手16名がすべて出そろうことになります。
賞金
世界一決定戦、予選の賞金プールをまとめたのが上の図です。
クラロワリーグ予選を突破した時点で、世界一決定戦のBest16入りを意味しますから、$20,000以上の賞金が確定します。
予選で敗退したとしても、STAGE 4・LCQまで残ったプレイヤーには、$10,000~$1,000の賞金が出るようです。(※表中の順位にゴルチケ大会の勝者6人も含まれている点にご注意。例:表中の38位=CRL予選の32位)
配信情報
STAGE 1・STAGE 2
公式配信はありません
参加選手は自分の試合をストリーミング配信できます
STAGE 3・STAGE 4・STAGE 5・LCQ
公式配信されます
主催者側で特定マッチを選んでの配信になります
公式配信以外のライブ配信は禁止されています
STAGE 3のダブルエリミからは公式配信があります、ヤッター!
よくある質問
大会ハブからFAQを転記。目を通しときましょ。
雑感 - ○△✕
詳細が明らかになったクラロワリーグ予選について、筆者kabutomの雑感を(忖度なく)書いておこうと思います。
○:ゲームと統合された大会プラットフォーム
2022年のクラロワリーグ予選の最も良いところは、外部サービスや外部アプリにほとんど頼らずゲーム内で公式大会情報が完結することです。(一部、サポートのやりとり等にDiscordを使うくらいです)
これならプレイヤーは登録や参加がしやすいですし、ファンにとっても情報のありかや進捗が明確になります。(僕のnoteの1つの目的はそこの情報ギャップを埋めることでしたので、肩の荷が下りた気持ちも少しあります)
また、esportsタイトルはどれも「プレイヤー数>大会視聴者数」なので、「大会に興味のなかったプレイヤーにいかに関心を持ってもらうか?」という共通にして積年の課題を抱えています。公式大会をゲームアプリと統合することは、その課題への1つの対策になるでしょう。
Supercell内のクラロワリーグ運営チームにクラロワの開発メンバーが加わり、連携を強化することが発表されたのは2020年12月のこと。ようやくその成果が具体的なカタチで見えてきたのは朗報以外の何物でもありません。
△:「大会ハブ」は発展途上
ただし、「大会ハブ」は発展途上です。まだまだ改善の余地があります。
一見して分かるのはUIです。クラロワのUIは非常に優秀で、説明書いらずというかヘルプ要らずというか、どの国のプレイヤーも直感的に遊べてしまうほど洗練されています。しかし、「大会ハブ」はまだそのレベルには到達していません。具体例をあげれば、もっと読みやすい文字フォント・サイズに調整すべきでしょう。画面遷移もやや重いです。
STAGE2以降の運用フェーズでも何かしらのトラブルが出るのは覚悟しておいた方がいいと思います。なにしろ今回が初回大会ですからね。
大事な役割を背負った新機能ではありますが、現時点で完成度を求めるのは酷というもの。これから少しづつブラッシュアップされていくはずですし、期待して長い目で見ていきましょう。
✕:世界大会出場枠の唐突な変更(ゴルチケ6・予選10)
筆者が今回(7月6日)の発表で最も驚き、憤慨したのは、世界大会出場枠が唐突に変更されたことです。
従来発表:ゴルチケ大会から8人。CRL予選から8人
今回発表:ゴルチケ大会から6人。CRL予選から10人
メジャースポーツであれマイナースポーツであれ、世界大会が近づき、予選が進行する中で大会の根幹である出場枠を動かすというのはありえません。前代未聞とは言いませんが、まともな組織のやることではありません。もし、サッカーのワールドカップ予選の最中に「あ、そうそう、この地域の出場枠減らしてあの地域の増やすからヨロシク!」とFIFAが言ったら、どうなると思います?
✕✕:大きな変更をしたのに何も説明がないこと
世界大会出場枠の変更も大きなことですが、それ以上に筆者が問題視するのはこの件について何も説明がされなかったことです。(表でも裏でも異議を伝えはしましたが……)
特に、ゴールドチケット大会が8つから6つに減らされたことで、アジア太平洋地域だけ地域大会が開かれなくなった点ですよ。(ヨーロッパアフリカ地域は「ESL」、南北アメリカ地域は「All Stars」があったのに)。ここの経緯は説明しないといかんでしょう。
アジアのプレイヤーやクリエイターはおとなしいので大騒ぎになりませんでしたが、これがヨーロッパやアメリカだったなら彼らが黙って受け入れたと思いますか? 結果的に騒ぎにならなかったんだからこれで正しい? ”アジア軽視”との批判を受けても仕方のない拙い対応だったと僕は思います。
僕も子供ではないので、(アジアや中国で予定していた大会があったはずだが、きっと何か不測の事態があったのだろう)(表に出しづらい事情だったのかもしれない)(あのSupercellの人たちが特定地域の差別や軽視をする訳がない)ということは推測できます。だけど、それはあくまで推測です。言えないことまで言ってほしい訳ではないし、全部は言えないにしろ言える範囲で説明する誠意を見せてほしかったです。ゼロ回答はさすがに。
もちろん、「クラロワリーグ」は、Supercellがカネもヒトもモノも出して作り上げる、自社ゲームタイトルのeスポーツイベントです。どういうルールの、どういう大会にするかの決定権は彼らが持っています。そこには、一切何一つ問題はありません。正当性しかない。
ただ、率直に言って今回の対応には、クラロワ競技シーンの情報発信を続けるモチベーションをガリガリと削られました。(7月上旬に発表された内容の記事を今まで書けなかったのにはそういう理由もあります。零細クリエイターからモチベを取ったらなんにも残りませんから)
△:予選からの出場枠が増えたこと自体は、選手にアド
ただし、筆者の憤慨とアジア枠の減少を差し引いても、予選からの世界大会出場枠が増えたことはトッププレイヤーたちにとっては吉報と言えます。
なぜなら、ゴルチケ大会はいくら善戦しようとも「2位じゃダメなんです」の世界で、優勝しなければ出場権を得られません。それに対して、CRL予選は上位10人に入れば出場権が与えられるからです。
(ゴルチケ大会に出場し続け、2度準優勝で涙を飲み、3度目の準優勝のとき繰り上がりで出場権を手にしたLucas選手のような存在を目にしてしまうと、特にそういう気持ちが強くなります)
逆風に負けず、予選突破10人枠の中に日本やアジアの選手が何人も食い込んでほしい。今はそれだけ願ってます。頑張れアジア勢! ■
+ 関連News
▽クラロワ公式
+ 関連SNS
▽RoyaleAPI
▽らくだ
▽CRL Intel
+ リーグ情報/League Information
最後までお読みいただきありがとうございました。
noteではログインなしで、下のハートマークから「スキ」できます。
あなたの1つの「スキ」が筆者の背中を押してくれる仕組みです。
それでは、また次の記事でお会いしましょう! (kabutom)
Good luck!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?