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10月15日(日)尊敬と嫉妬

朝、この前古本屋で買った『ものするひと』というマンガを読む。

のぼーっとした小説家が主人公の話なんだが、「そうそう、俺はこういうのが読みたかったんだよ」と、どストライク。
ちょっと世間とズレてる主人公が創作に打ち込む話は基本的に好き。
『これ描いて死ね』とか『海が走るエンドロール』とか。
『ものするひと』はその中でも陰キャの青春って感じがしてよかった。
こういうのがもっと読みたい。

昼は車を走らせ、お気に入りのラーメン屋でつけ麺を食べる。
途中に本屋があったので、帰り道に寄る。
普通の新刊書店だが、行ったことのない本屋に行くのは楽しい。
一通り店内を回り、なぜか目についた『荒地の家族』を買う。

この本は仙台の書店員の佐藤厚志さんが書いた本で、芥川賞もとっている。

同じく書店員の私からしたら、尊敬の念と同時に嫉妬心も感じてしまう。
自分と同じ立場の人がすごいことをやり遂げたときは、どうしても自分とその人を比べてしまうからだ。
そして、まるで自分の努力が足りないと言われているように感じてしまう。

「とうとう買ってしまった」とつぶやきながら、車に戻る。
日曜の本屋の駐車場は、網の目みたいにスカスカだった。

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