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私が本を読める場所

私は家ではあまり本が読めない。
読もうとしても、YouTubeやアニメやら他のことに気が移ってしまう。
そんな私が集中して本を読めると思うのは、電車の中だ。

電車では読書以外にやることがない。
スマホは見れるが、電車内が明るくて画面が見づらいし、情報量が多くて脳も疲れてしまう。
でも目的の駅までボーッとしてるのも退屈。
そんな状況はまさに読書にぴったりなのである。

駅のホームで文庫本を読み始めるから、電車を待つ時間も苦にならない。
電車に乗ってからもあっという間で、集中しすぎて目的の駅を乗り過ごしてしまうこともある。
電車で読書する楽しみを覚えてしまった私は、スマホをいじる時間がもったいなく感じるようになってしまった。

そう思うと、病院の待合室も読書がはかどる。
病院だからスマホはいじりづらいし、かといって他にやることもない。
そして何より、病院は待ち時間が異常に長い。

この前、私は待合室に3時間いた。
その間、読み応えのある『うしろめたさの人類学』という本を集中して読むことができた。
さすがに読み終わった後はクタクタだったが、しばらく読んでは雨が降っている窓の外をボーッと眺め、気が向いたらまた読み始めるという時間は悪くなかった。

電車の中と病院の待合室。
つまり、読書をするのに適した環境とは、「他にやることがない退屈な時間の最中」と言えるだろう。
今の時代はYouTubeを筆頭として気軽に楽しめる娯楽が多すぎる。
そんな中で、ある程度の集中力を必要とする読書は”めんどくさい”ものなのだ。
だから、本を読みたいときは「読める場所に行く」のが大事なんだと思う。
高校生がファミレスで勉強するように、運動したい人がジムに行くように。

「本が読みたいけどなかなか読めない」
そんな人は文庫本を2冊くらい本屋で買って、そのまま海まで電車旅などいかがでしょう。

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