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農林水産銘柄、(1377)サカタのタネの株価分析! 今後の見通しは? 〜銘柄リサーチPart.8〜

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 株まとめ@元証券マンと言います。

 初めての方は、こちらの自己紹介記事をぜひご覧下さい。


 これまでの株価分析記事の一覧はこちらです。


 普段は割安株中心に、銘柄分析記事を連載形式で投稿しています。

 今回の記事では趣向を変えて、投資指標は決して割安とは言えませんが、個人的に注目している(1377)サカタのタネについて、詳細を見ていきたいと思います。



①サカタのタネってどんな会社なの?


 サカタのタネは、水産・農林業セクターに属する企業で、種苗でトップシェアを誇ります。

 また、自社開発品も多くあり、ブロッコリー種は世界シェア6割と海外拡大も順調です。

 生産・研究開発・販売拠点として、日本を含めて全世界で22ヵ国に事業展開を行っております。

 うち、農場及び研究施設として、国内5ヵ所、海外で10ヵ国13ヵ所に拠点を持っております。

 ちなみに、農林・水産業の一部上場企業はわずか7社しかなく、サカタのタネは時価総額2位となっています。



 サカタのタネの収益事業は、以下の4つのセグメントに分かれています。
 ※各%は、全社合計に占める割合

(1)国内卸売事業
売上比率:26.8
% 利益比率:29.7%
野菜種子、花種子、球根、苗木及び農園芸資材等を生産もしくは仕入れ、国内の種苗会社等へ卸販売

(2)海外卸売事業
売上比率:60.8
% 利益比率:70.3%
野菜種子、花種子、球根、苗木及び農園芸資材等を生産もしくは仕入れ、海外の種苗会社等へ卸販売

(3)小売事業
売上比率:9.5
% 利益比率:0%
一般園芸愛好家を対象とした商品を仕入れ、国内のホームセンター向けに販売しているほか、通信販売及び直営園芸店での販売

(4)その他事業
売上比率:2.9
% 利益比率:0%
報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、官公庁・民間向けの造園工 事の施工、人材派遣業

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 売上・利益ともに(1)国内卸売事業(2)海外卸売事業の2セグメントで全社のほぼ全てを占めています。

 海外展開が順調であることが分かりますね。





②サカタのタネの規模ってどのくらい?

 それでは次に、サカタのタネの定量情報を見ていきましょう。

●時価総額:1,718億円 ※2020年1月8日終値
●売上:627億円 ※2019年5月期
●営業利益:77億円(営業利益率 12.3) ※同上
●当期純利益:68億円(最終利益率 10.8) ※同上
●連結従業員数:全社合計 2,445人 ※2019年5月末

 営業利益率12%とかなり高いですね!

 利益額の割に時価総額が高くなっているのも頷けます。


 続いて、業績・配当の推移を見ていきましょう。





③サカタのタネの業績と配当金の推移は?

 直近5年の実績及び今後の見込みは以下のようになっております。

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 一株利益・配当ともに右肩上がりとなっています。

 売上は自体も継続的に増加しているため、非常に好調な推移と言えますね!

 

 以下は月足チャートになります。

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 右肩上がりではありますが、ここ2年ほどは横ばい気味ですね。


 ちなみに、2020年1月8日終値ベースで、サカタのタネの各種指標は以下のようになっています。

⚫︎PER:26.9倍 ※東証一部 同セクター平均   14.2倍(2019年12月末)
⚫︎PBR:1.6倍 ※東証一部 同セクター平均   1.1倍(同上)
⚫︎配当利回り:0.91%

 PER・PBRともになかなか高いですね。

 特にPERは水産・農林業のセクター平均と比べても2倍近い数字となっております。


 次は、サカタのタネのリスクについて見ていきます。





④サカタのタネのリスクは?

 サカタのタネのリスクについて見ていきます。

 サカタのタネのリスクは、天候悪化による生産量減少リスク為替変動リスクがあります。

 ただし、生産については22か国に分散されているのでリスクは軽減されておりますし、為替についても、これから極端な円高に進むこともなかなか考えにくいので、リスクは限定的と考えます。





⑤サカタのタネのおすすめポイントは?


 では逆に、サカタのタネの魅力は何なのでしょうか。

 それはひとえに、海外展開に成功している農林水産業という点でしょう。

 ブロッコリー種で世界シェア6割というのはかなり圧倒的と言えます。

 日本は人口減少が続いていますが、世界の人口はまだまだ増加傾向にありますので、食料品の需要もそれに伴い増加していくと考えられます。

 農林水産業の一部上場会社はそもそも7社しかなく、そういう意味では需要の高い銘柄であると言えそうです。





⑥サカタのタネは今買うべきか否か?

 以上、サカタのタネについて見てきました。

 利益率は12%と優良ですし、海外のシェアも高いので、十分投資対象となり得る銘柄だと思います。

 ただし、PERがやや高すぎる印象なので、もう少し下値で拾いたいところですね。





⑦まとめ

 今回の記事ではサカタのタネについて見てきました。

 数少ない農林水産業の上場会社ですし、業績も好調なので非常に魅力のある銘柄だと考えます。

 足元ではやや株価が高いように思いますが、ぜひ一度ご検討いかがでしょうか。




 本記事の内容がよかったら、これまでの記事もぜひご覧ください。

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