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【記事翻訳 29/Oct/2019 "The Guardian"より 】ラグビーワールドカップでイングランド代表が見せた、オールブラックス"haka"への反攻について。

興味深い英字メディアの記事について翻訳してみます。
今日は、先日のラグビーワールドカップでの大一番。横綱対決とも言われたイングランド対ニュージーランドの一戦にまつわる話題。

オールブラックスの試合前の儀式である"haka"に対して、イングランド代表がとった陣形が大いに話題になりました。そのときの一部選手の立ち位置がルール違反ということで、罰金を課されたというニュースが日本語メディアでも取り上げられていましたが、地元紙  " The Guardian" はどのように書いているのか。早速見てみます。

England fined for V-shaped formation facing New Zealand’s haka
https://www.theguardian.com/sport/2019/oct/29/england-fined-new-zealand-haka-world-cup

「イングランド代表、オールブラックスの"haka"に対抗したV字フォーメーションで罰金」

イングランドがニュージーランドを撃破したラグビーワールドカップ準決勝。その試合前の"haka"の際にイングランド代表が見せた「V字フォーメーション」に対して、厳重注意と罰金が課されることになった。

ラグビー国際競技連盟の規則では、マオリ族の「戦いの儀式」が行われている最中には、相手チームはハーフラインを超えてはならないと定められている。しかし土曜日の試合ではイングランドの6選手がその規則に違反していた。このhakaへの対抗策は、ヘッドコーチであるエディー・ジョーンズのアイデアである。そしてキャプテンのオーウェン・ファレルは、V字のちょうど頂点に立ち、敵の儀式を不敵な笑みで見つめていた。
試合後ファレルは「向かってくる彼らに対して、ただ立ち尽くして迎えるようなことはしたくなかった」とコメント。同じくこの試合に先発出場したマコ・ブニポラは「彼らを挑発したのさ」と述べた。

一方ニュージーランド代表は、スクラムハーフのアーロン・スミスが「hakaの最中にファレルがウインクしてきたんだ」と明かすなど、この一件をそれほど重大には捉えていない。

しかし結果的には、開始わすか96秒でマヌ・トゥイランギがトライを決め、この策がイングランド代表に大きな成果をもたらしたといえる。

イングランド代表は金額にして4桁(ポンド)程度の罰金を課されると思われる。2011年のワールドカップ決勝では、フランス代表がニュージーランド代表に対して同じようなフォーメーションを見せたが、その際はほぼ全員がハーフラインを超えており、2,500ポンドが課された。今回はそれよりは少額になるだろう。ラグビー国際競技連盟は「この件はすでに対処済み」との声明を発表している。

今回イングランド代表が見せた「反攻」は好意的に受け止められている。ラグビー国際競技連盟も「力強いニュージーランドのhakaに対抗する、イングランドの驚くべき対応」と題し、youtubeに公式動画を配信している。

一方で過去には、2007年にフランスがhakaに対して、赤白青のTシャツでトリコロールを形成し、最後には鼻と鼻を付き合わせるほどにまで接近した行為を受けて、連盟は対応を迫られ「文化・伝統的儀式に関する規約」を導入していた経緯がある。

〈翻訳ここまで〉

やはりイングランドの地元紙、そしてラグビーの母国ということもあり、丁寧な解説がされていますね。
ところで、最後のパラグラフは自然な日本語に訳すのになかなか難儀しました。
特に"cultural ritual protocol"なんていうのは、なかなか日本人の感覚では理解しにくいですね。また、この段落に限らず、誤訳等がありましたらご指摘いただけると嬉しいです。

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