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跳ね上がる「空売り比率」、相場の燃料にならなかった理由とは?

空売り比率が高く(空売りが多く)なると、売り方が踏み上げられるイメージから、株価上昇の燃料、株価急騰のシグナルと通常、考えられていると思います。

正しく投資判断を下すためにもう一歩踏み込んでの理解が必要です。

空売りの取引には、価格規制あり 価格規制なしの2種類が存在し、その合計が一般的に「空売り比率」として公表されます。

「価格規制あり」とはヘッジファンドなど機関投資家の商い、「価格規制なし」とは個人投資家の商いのことです。


2023年12月4日メジャーSQ週
しばらく低迷していた空売り比率が45.2へと急に跳ね上がりました。

上記に照らし合わせると、

価格規制あり(機関投資家)31.0→36.8【+5.8】
価格規制なし(個人投資家)6.9→8.4【+1.5】

実は、個人投資家の売りは微増で、ヘッジファンドの売りが増加していたということがわかると思います。


この結果、翌日の日経平均は一時500円以上売られる展開に。短期筋によるメジャーSQ週の売り仕掛け(前日仕込み)だった可能性があります。

私はザラ場中、個人投資家の売買動向を手軽に知る方法として、1570日経レバETFの動向(需給変化の風見鶏)を見るようにしています。 1570が大きく買われているようだと「(負け組と同じ発想になっているのかも)買いはまだ早い」と言ったように、短期需給を推し量っています。

(1357日経ダブルインバースETFが大きく買われれば株価が上昇するというロジックも以前はかなりの信用度で使えたのですが、最近はこのETFの人気が離散しており確度が低くなっているように感じています)


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