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House Σ

大学院1回生の時の作品です。“600㎡ anywhere“という課題です。計画地は地球上のどこでも良く、既存の建築が建っている箇所に自分であらば600㎡(180坪)でどのような建築(住宅)を建てるかというものでした。
住宅として人が住むための“快適さ“と建築としての“力強さ“を持ち合わせるようなものを造れないのかと考えていました。同時に風景の中で、建築を地形と共に考えれないかということも思考していました。計画地はアメリカのアリゾナ州にあるフェニックスという場所を選びました。砂漠気候で丘のように斜面になっている土地です。斜面の先にはフェニックスという街が広がっています。

House Σ

建築を地形とともに考えます。建築と土木をかけ合わせた住宅を考えます。計画地の斜面を「土木」その上の建物を「建築」とします。

斜面に沿って掘り込んだ幅5メートル、高さ4メートルのトレンチ(掘り込み)の上に建築を蛇行するようにのせます。トレンチは斜面に従い、建築は床面の高低さがほぼ一定であるので先端にいくに従い建築と地面は離れていきます。建築が地面に埋まっている時、ベッドルーム、アトリエといったプライベートな用途、地面から離れていく時、リビング・ダイニングのようなパブリックな機能を持ちます。地下にはゲストルーム、バスルーム、倉庫、ギャラリーなどがあります。建築が地面と最も離れる先端からはフェニックスの街並みを望むことができます。

一年を通してほとんど雨が降らないフェニックス・アリゾナ州の斜面では等高線に沿ったトレンチには山からの風が流れ、建築による影ができます。影によって涼しく冷やされたトレンチ(外の部屋)では時には食事をしたり休んだりする場所になるかもしれません。砂漠気候のため冬もあたたかく外で過ごすこともできます。

建築と土木をかけ合わせることで“快適さ“と“力強さ“を持ち合わせた住宅です。

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スタディより寝室を見る/bedspace from study

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キッチン・ダイニング 奥にギャリーが続く/kitchen-dinning to gallery

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スタディよりエントランスを見る/entrance from study

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1F plan

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BF plan

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Site plan

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Living-storage section

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Bedspace-bathroom section

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Entrance-guest room section

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Elevation

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site:Paradise Valley,Arizona,America

この計画では作業のほとんどを模型による検討で行っています。最初に1/50の模型を作り、その後より詳細に内部も検討できるよう縮尺を上げて最終的には1/30の模型としています。外部からの講師であった先生に模型の掘り込み部は大きいカッターナイフを使い(粗くつくるように)建築の部分は普段使っている模型用のカッターナイフを使い「繊細に」つくるように言われたことが印象に残っています。また、「植栽(模型に植える木などの緑)は植えている高さまで建築として考えていることになる」と言われたことも影響を受けていると思います。

House Σ

Architecture with topography. It associates civilengineering (digging a trench in the slope of the valley) and architecture (the building in itself).

 The trench (5 meters  wide, 4 meters height) is dig along the slope, and the architecture is meandered on it.

 The trench follows the slope, and the architecture has flat floor. The architecture gradually juts out from the surface of the earth. The architecture has private space (bed room, atelier) and public(living,dining)as well.The ground includes guest room, bath room, storage and gallery. From the highest point of the architecture, we can enjoy a view on the city of Phoenix. Wind from the mountain brows and the sunlight makes shadow in the trench, so that the dwellers can use it do it for having dinner or having a rest. 

Despite the strength of the shape and of the atmosphere it generates, this house always keeps a high degree of comfort.


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