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【2011年、転職活動記~26歳はじめての転職活動でボクが考えたこと~】5

2012年2月23日:決断のとき

今月末までに返事が欲しいといわれている。
最終的に内定を頂いたのは5社。いま悩んでいるのはそのうちの2社。自動車メーカーのNと総合商社のSだ。NとS、まさに両極にあるような会社だ。僕の気持ちはここ数日でころころとその帯びる電流を変えて、Nにひかれたり、Sにひかれたりしている。

条件を整理してみたい。つらつらと書いておくから、興味ない人は飛ばして読んでいただきたい。

業績の観点から。Nは絶好調、Sは同業他社からはおいてけぼりの状況にある。しかしこの点は捉えようだ。経理財務だけでいえば、業績が悪いところの方が勉強することは多いように思われる、立て直しする時の方が経理財務にはシビアになるはずだ。Nも過去の業績不調の経験があるから現在の躍進がある。一方で、絶好調の方では、キャッシュも潤沢でM&Aに関する仕事はできるかもしれない。
仕事内容の観点から。ローテーションはあるものの、Nは原価管理系から、Sは経理系からのスタートが決まっている。この二つは素人目にはほとんど変わらないように思えるだろうが実は全然方向性が違う。どっちにいってもそれぞれの道のプロになれる自信はある。興味はどちらもある。ちなみに原価管理であれば数年は工場勤務になるかもしれない。
住処の観点から。本社はNが横浜、Sが赤坂。住処はNなら横浜近辺、遠くても多摩川くらいになるだろう。Sなら多摩川から中目黒らへんが希望。やはり東横線沿いは学校に通っていたこともあり、住みたいところだ。
結婚相手の可能性の観点から。社内結婚する可能性を考えれば、Nなら堅実な女の子、Sなら育ちのいいお嬢様(たぶん仕事はできない)になるのだろう。個人的には専業主婦になりたい女の子は苦手、というか、ムリ。とはいえ、この点は合コンでも何でもすれば簡単に解消できる問題だ。
働いている人との相性の観点から。Nは明らかにいい人ばかり。あたりが柔らかい。Sは色んな人いる、どちらかといえば体育会系かもしれない。どっちにもあわせる自信はある。
仕事の忙しさの観点から。Nは平均残業時間が月10時間ほどらしい(…!)。Sは情報ないがおそらく50時間くらいであろう。どちらにしろ、前職ほどではない。土日にまで仕事って状況は少ないだろう。

これらは考えているうちのほんの一部にすぎない。こういった考えが頭を無限ループしている状況なのである。
でも、今は、きっとこのどちらを選んでもそれは正解なのだと思っている。転職とは心に決めた唯一の会社に入らなければならないものではなくて、まぁここならいいか、と思える範囲のなかにある一社に入ることができればそれだけでいいのではないかと思えているのだ。

とはいえ、どちらかベターな選択がしたいと思うのが人情である。
最近では誰に会っても、その人がどう思うか意見をもらっている。友人には当然のこと、先生にも話をし、時には合コンでも女の子目線からの意見をもらった。みんなそれぞれに意見があるもので、実に好き勝手に言ってくれるものである。いや、聞いたのはこちらだから、ありがたいと思うのが筋であるが、あまりに突飛なことを言われるといらっとするものである。結構ちいさいオトコなのだ。

結局のところ、わかったのは自分が決めるしかないってことだ。

 
ただ、どちらかにすることは心に決めているので、先日、エージェントに対してはサービス利用停止のお願いをした。NとSは、どちらもエージェント経由の案件ではなかったためだ。結局、3社のエージェントにお願いしていたのだが、そのうち2社については、

  活動停止とのご意向、確かに承りました。お申し出に従いサービス停止の手続きも本日完了しましたのでご報告をさせて頂きます。
 これまでのご利用ありがとうございました。

 といった形で、非常に事務的な返事が届いた。一度は顔も合わせ、2カ月近くメールでやり取りをしていたのに、あっけなく関係が終わり、少しさびしい気もした。とはいえ、最終的に一銭の利益にもならなかったのだから、そう思うのはこちらに都合がよすぎるのだろう。
 しかし、もう一社については、その予想を裏切るものだった。

おめでとうございます!!
すごいですね!第一希望群の企業で2社とも内定とは、すばらしい。
(嬉しい悩みだと思いますが)とても悩むところですね。
 
一般論でいうと、Nはメーカーなので、総合商社に比べてしまうと経理・会計の領域に、軸足がおかれる可能性は高いですね。

(中略。およそ1000文字にわたって、両社の情報が!!)

あまりご参考にならないかも知れませんが・・・
ご検討の材料になると幸いです。

 うがった見方をする人は、どうせ次回利用してくれることを期待してやっているだけだろ、と言うだろう。いや、実際にそういった面もあるだろう。けれどもそう思っていても、実際にはそこまでは出来ないのが普通だ。我々はしなければならないことについては、きっちりとそれを実行することができるが、してもしなくてもどちらでもいいが、した方がいいこと、についてはなかなか出来ないものである。例えば、必須研修は受けても、任意研修はなかなか受けられない。会計士である僕は当然に知識を常にアップデートしなければならないが、実際にそこまで徹底できているだろうか。僕は彼女にプロフェッショナルを見た。
間違いなく、僕は友人の誰かが転職を考えているということであれば、彼女(このエージェント)を紹介するだろう。そうやって御礼をいつかできればと思っている。

2か月続いたこの転職活動ももう終盤。エージェントのみならず、家族、友人、先生、多くの人に支えてもあったと思っている(…もちろん時には、ほうっておいてくれ!と思う時もあったが)。
いま、僕にできる恩返しは、最後まで考えて悔いのない選択をすることだ。


続き

2011年、転職活動記は以下6記事となります。他も読んでいただけるとありがたいです。
2011年12月21日:事のはじまり
2012年1月19日:楽しいこととすべきことは少しずれたとこにある
2012年1月24日:誰がダルビッシュを笑えるだろうか
2012年2月5日:若者はなぜ3年で辞めるのか
2012年2月23日:決断のとき(←本記事)
2012年4月6日:終わりと始まり


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