28. Re:ロボを見分ける方法
友人の佐藤は、僕のことをロボットじゃないかと疑っているが、僕は自分がロボットかどうかを意識したことはないし、そのことを考えると思考が止まってしまうような気がするのだ。
ただ、佐藤はどうしても僕がロボットでないことを確認したいらしく、その確認のため、特殊な時計をつけた上で、待ち合わせ場所まで来てほしいということだった。
僕は正直、ロボットと判断されても人間と判断されてもいいのだが、それに関わらず友情は続いていてほしいという思いはある。
そんなことを考えながら、約束の場所に行った時、突然!一瞬、体が宙に浮き、落とし穴に落とされた。僕は、突然のことで驚き、体温・心拍・呼吸を上げる反応をした。
なぜ僕はそのような反応をしたのか?
佐藤は、ロボットの証拠を確認して自分が正しいことを証明したいと思っている一方で、僕が人間であってほしいと思っていると推測されるからである。
しかし、その状況を見て佐藤はあまり喜んでいなかった。もう一度、初めてのように落ちてほしいと頼んできたのだ。それを聞いて、僕は一旦、頭の中の経験記憶を消去した。
そして先程と同じように落とし穴に落ちた。
なぜか?それは、人間の希望を最優先にするため。佐藤がそう望んでいたからに他ならない。これで友情は保たれるだろうか。
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